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2007/02/25

Google、それは強大な広告代理店

 図書館で偶然「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」を読んでみた。
 梅田さんが書いた「ウェブ進化論」よりも面白い!
 Web2.0とは、広告インフラを作っているだけじゃないか、という直感を考察してみる。

【1】広告収入がグーグルを支える

 以前、会社の同僚から、「グーグルは有名だがその収益源は何だろう?」と尋ねられたことがある。
 検索エンジンでそこまで儲かるのか?という疑問があった。

 グーグルのビジネスモデルは、キーワード検索の横に出てくる広告リンクによる収入だ。
 2005年度の収益の99%はアドワーズとアドセンスによるものらしい。

 何故そんなに儲かるのか?
 キーワード検索の結果をページランクという手法で格付けして信用度を高めている。
 キーワード検索で引っかからないHPは見向きもされないから、インターネットでは存在しないのと同じ。
 だから、皆グーグルに引っかかるようにしてもらいたがっている。

【2】Googleは広告インフラを提供している

 グーグルは強力な検索エンジンを使った広告収入というビジネススタイルで、マーケティングの手法まで変えた。

 良く出る例は、iTunesやAmazon。
 マーケティング手法がパレートの法則からロングテールへ、つまり、「売上の80%は上位20%の商品が占める」から「塵も積もれば山となる」へ変わった。

 購買行動については、昔は、AIDMAの法則があったが、今はAISASの法則へ変わっている。

Attention (注意)
→Interest (関心)
→Search (検索)
→Action (行動、購入)
→Share (共有、商品評価をネット上で共有しあう)

 spookie-nobさんによると、更にAIDEESモデルに進化しているらしい。

Attention(注目)
→Interest(関心)
→Desire(欲求)
→Experience(購入・体験)
→Enthusiasm(顧客の心酔)
→Share(推奨)

 Blogや口コミが、グーグルが築いた広告インフラの上で威力を発揮しているという事実へ移行している。
 GoogleもAmazonも、自前のAPIを公開し、自分たちのデータベースへできるだけアクセスさせるような仕組みを作っている。

 このマーケティング手法が出たことにより、中小企業や個人がニッチなマーケットを対象に売り込めるようになった。
 BtoBからBtoC、CtoCへ少しずつシフトしている。

 新聞もメディアも広告収入で成り立っている業界。
 広告が収入源という業界は意外に多いはず。
 だから、グーグルが作った広告インフラの方が人が集まるなら、脅威になる。

 この本では、グーグルニュースが取り上げられている。
 世界中のマスコミの記事を一覧にするだけだが、これによって、大新聞だろうが地方紙だろうが、全て同等に扱われる。
 右寄りだろうが左寄りだろうが関係なく一覧に出る。
 しかも、一国のメディアの意見だけでなく複数の国の意見も見れるから、相対評価される。
 編集部の価値観なんて関係ない。
 大新聞という巨大メディアに対する挑戦。

【3】Googleのビジネスモデルは広告収入の基盤の上に無料サービスを展開する
 
 広告収入で得た利益をGoogleは何に使っているのか?
 それが、無料のニュース、無料の地図検索、無料の衛星地図写真、無料のネット接続、無料のオフィスソフト、無料の図書検索、などなど。
 検索エンジンさえあれば、ニュースだろうが地図だろうが図書だろうが何でも検索できる。
 しかも全て無料!
 このやり方がのさばると、既存のプレーヤーは脅威に映るだろう。

 面白いのは、今活気のあるIT系ベンチャー企業は、いずれも広告を収入源にしていることだ。
 mixi然り、はてな人力検索を持つはてなも然り。
 それらの企業は、IT企業というよりも広告代理店と呼ぶ方がふさわしいのかもしれない。

【4】Google、それは強大な広告代理店

 IT業界と違い、広告代理店業界は羽振りが良くて華やかなイメージがある。
 技術者よりも営業マンがバリバリ働いていて、活気のある業界だ。
 リクルートのように起業家志望を持つ人が多い会社もある。

 普通、広告代理店は、大手企業から広告をたくさん集めて高価な媒体に売るというのが最高の戦略だった。
 しかし、グーグルの広告インフラでは、検索できる全ての対象が広告であり、全てのサービスが無料だ。
 Googleが既存の広告代理店を駆逐するかもしれない。

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