« 2007年6月 | トップページ | 2007年10月 »

2007年8月

2007/08/17

ソフトウェアビジネスのチェーン(ループ構造)

 ソフトウェア開発のビジネスで成功する最低条件は、自社で全てのリソースが足りていること。
 例えば、こんな感じ。
  営業部隊→コンサル部隊→デザイナー部隊→開発部隊→運用保守部隊

 ループと言う構造が大切。
 リソースが全て足りていて、業務がそれぞれの部隊に分担されて、流れていること。
 
 IT業界は、ループ構造を持つ会社が少ない。
 どこか一つだけのプロセスしかなくて、分断されている。

 開発部隊だけ、デザイナー部隊だけという会社は人材派遣会社。
 運用保守部隊だけ、という会社はハードを売っているだけの会社。
 営業、コンサル部隊だけという会社は、商社みたいな会社。

 ループ構造になって初めて、価値が生まれる。
 普通は、リソースが足りないシチュエーションがすごく多い。
 技術者がいない、マネージャがいない、とか。
 
 経済学の基本法則と同じ。
 物資の希少性があるからこそ価値が生まれる。
 
 リソースが足りないから、技術力のある人が尊ばれる。

 そのためには、社内に多種多様なスペシャリストを養成するのが大切だと思う。
  プログラミング
  RDB
  デザイナー
  サーバー保守
  マネージャ
  コンサル

 スキルのある人がたくさん集まると、自然に役割分担できる。
 フローのそれぞれの役割に誰がなるか、自然に決まる。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/16

人月ビジネスの特質~成長しないこと

 IT業界の多くの会社は、ソリューションビジネスと言う名の下、人月ビジネスを展開している。

 松原さんの記事「日本のソフトウエア産業、衰退の真因 」にそのビジネスの最大の欠陥が書かれている。
 スラッシュドットでも下記のように絶賛されている。
 

 日経IPproに「日本のソフトウエア産業、衰退の真因」という松原友夫氏の記事が載っていた。
 氏は日立ソフトウエアエンジニアリングの立ち上げにかかわったという。
 記事では例えば「しかし、品質に関して重大責任を負うに至ったソフトウエア開発ビジネスで、成果責任を負わない派遣形態がかくも横行しているのは日本だけである。」など、核心を突いた納得できる文言が多くある。
 この記事は、たしかにぼくも含めた多くのソフトウエア開発者が苦しんできた問題の核心を突いている、と感じている。日本のソフトウエア開発者に是非読んでいただきたい一文だと思い、ここにご紹介する。

 人月ビジネスのソフトウェア開発チームは、下記のような特徴がある。

・プログラムが書けない手配師
・リスクが分かっているのに決断できない手配師
・テストでバグ潰ししながら品質のステータスを変えていくマネジメントができない手配師
  UT? IT? ST? テスト品質? 本番品質?
  
・度重なる仕様変更で、コスト意識がなくなった手配師
・仕様をモデル化できないSE
・度重なる機能追加で、仕様の整合性が破綻して取り繕えないSE
・同じようなミスを繰り返して成長しないプログラマ

 何故、こんなビジネスやチームになってしまうのか?
 理由は簡単。
 人月ビジネスは、PGやSEの稼働率と単価しか興味がないから。
 
 プログラムを書いて動かすという最も重要な作業が一番安い。
 下流工程と言われる所以。
 
 お客様に近いポジション、複数人を操る手配師の単価が高い。
 大体、メインフレームを売りさばく大手SIerがそのポジションにいる。
 でも、彼らはプログラムを書けないから、技術を制御できない。いつも破綻のリスクを背負っている。

 その下に多くのプログラマを抱えている下請けがいる。
 彼らは、技術力はあるのに、個性が強すぎてマネジメント能力が欠けていたり、マネジメント能力があったとしても、その手腕を発揮できない立場にいる。
 彼らは大抵、客先派遣なので、自社の人間の顔も知らない。
 人月ビジネスを展開している会社は、人材派遣会社に過ぎない。

 ソリューションビジネスは、最終的にはコンサルタント業になると思う。
 でも、そのコンサルタントの技術力が低い。
 
 又、ソリューションビジネスというスタイルにも限界があると思う。
 そもそも、ソリューションビジネスとは、お客様が抱えているシステムの問題を解決することで対価をもらうビジネス。
 他人依存の仕組みなのだ。
 自分たちの技術を持って、自分たちから売っていくビジネスではない。
 だから、お客様の言いなりになって、振り回されるパターンがすごく多い。
 
 人月ビジネスが不毛なのは、もう一つある。
 それは、自社には技術資産が何も残らないこと。

 良くあるパターンは、開発者は派遣PGだけ。
 システムを開発して納品したのに、自社SEは誰一人PGMを書いていない
 
 プロジェクト終了後、派遣PGは誰一人残らない。
 稼動中のプログラムは誰も知らない。
 運用保守で破綻するというケース。
 
 プログラミングという最も技術力を必要とするプロセスの単価が安いため、派遣PGを入れるほど自社の技術力が落ちていく。
 最近は、中国やインドにプログラミング作業を流している。
 自分で自分の首を絞めているようなもの。

 日本のソフトウェア業界は、大きく間違っていると思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/15

ソフトウェア開発は野球よりもサッカーに似ている

 ソフトウェア開発は、野球よりもサッカーに似ている。
 そう思わないか?

 野球は、徹底的な役割分担のスポーツ。
 ピッチャーは投げるだけ。バッターは、長距離砲、俊足で打率を稼ぐ人。
 あるいは、キャッチャーやショートのように守備専門の人。
 監督は、選手を駒のように使ってやりくりする。
 
 逆にサッカーは、個人の能力にかなり依存した組織スポーツ。
 1対1のシチュエーションが結構多い。
 
 日本のサッカーは組織力重視。
  外人に体格で負けるから、パスサッカーでできるだけ個人勝負を避ける。
  いつまで経っても個人で勝負できない。
  だから、個人の能力に一番依存するシュート力が弱い。

 ソフトウェア開発を連想してみよう。

 役割分担による組織力も大事だが、個人のスキルに大きく依存する。
 その人しか開発できない、その人しか仕様を知らない、のように、役割と人が密結合の状況がすごく多い。
 だから、その人が休んだり、出張でいなくなると、チームのスピードが止まる。

 プログラマは自己主張が強い。
 というか、人が書いたプログラムは、その人の経験、思想が織り込まれた成果物だから。
 それゆえに、その人の設計思想が優れていたり、自分の肌に合うものならば問題はない。
 でも、普通は、他人の思想なんてすぐに理解できるわけではないし、自分の感性にそぐわない時が多い。
 
 こんなタコなプログラムよりも、自分が書いたプログラムの方がはるかにいいぜ、と、プログラマは皆思っているのではないだろうか?
 
 だからこそ、プログラムは個人技。
 だからこそ、ソフトウェア開発はサッカーに似ている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/08

【告知】Ruby on Rails について~JavaからRubyへ

~~ 第31回 SEA関西プロセス分科会のご案内 ~~

テーマ:Ruby on Rails について~JavaからRubyへ

講師 : okkez @ Ruby関西さん
     cuzic @ Ruby関西さん
     あきぴー @ SEA関西さん

主催 :ソフトウェア技術者協会 関西支部 プロセス分科会
     http://www-ise4.ist.osaka-u.ac.jp/K-SPIN/

日時 :2007年08月25日(土) 13:30~16:30

会場 :大阪市立大学文化交流センター
    〒530-0001 大阪市北区梅田1-2-2-600
    大阪駅前第2ビル6階 大セミナー室
    Tel 06-6344-5425 / Fax 06-6344-5524
    http://www.ado.osaka-cu.ac.jp/BUNKO/  

  周辺略地図
    http://www.media.osaka-cu.ac.jp/Toshi/yoteiti.html

内容 :

   
 Javaは約10年前に出現して以来、Webシステム開発の業界標準技術として使われ、進化してきました。しかし、その応用範囲が大規模な基幹システムに広がるにつれ、API の巨大化や実行環境の複雑化により、Javaの開発者にかかる負担も年々大きくなりつつあります。
 いっぽう、Javaとは対照的に草の根的なオープンソースソフトウェアの形で着実にユーザー層を広げてきた Ruby の世界に、最近 Ruby on Rails というWeb フレームワークが出現し、大きな注目を集めています。その特徴は、現実に稼動する Webアプリケーションが極めて少ない工数で開発できることにあります。その異常な生産性は JavaやPerl、PHPなど他言語の開発者も注目し、これら他言語のWebフレームワークやDBモデリングにも影響を与えています。
 このたび、関西で活発に活動しているRuby関西の方を講師にお呼びして、Ruby on Railsのアーキテクチャの概要、実際のデモ、そして、Ruby on RailsがIT技術に何をもたらしたのか、を解説して頂きます。

プログラム:

  1. 13:30 - 14:00
    JavaによるWebシステム開発の現状(あきぴーさん)

  2. 14:00 - 15:20
    Ruby on Rails のアーキテクチャ
    Ruby on Rails のデモ
    (以上、okkezさん、cuzicさん)

    15:20 - 15:30 休憩

  3. 15:30 - 16:30
    RailsがIT技術に影響を与えたもの
    (会場の参加者を巻き込んでのディスカッション)

参加費用:
  SEA正会員:1,000円,SEA賛助会員:1,000円,
  Ruby関西メンバー:1,000円(※1)
  学生:500円,一般:2,000円

  ※1 Ruby関西のメーリングリストに登録されている方。
     メーリングリストに登録されているメールアドレスで
     お申し込み下さい。
なお、学生の方は500円になります。

  定員 :36名

申込方法:
以下のペ‐ジからお申し込みの受付を行っております。
http://www-ise4.ist.osaka-u.ac.jp/K-SPIN/application.html
### 08/23(木)までにお申し込みください ###

 ご注意)
 ・受付は先着順で,定員になり次第〆切とさせていただきます.
  申込受付後のキャンセルは原則としてお断りします.
 ・メール,FAXなどWebページ以外からの申し込みは受け付けて
  おりません.
 ・お申し込みの受付け後,確認メールが自動的に返送されます.
  確認メールを印刷し,当日受付時に持参ください.
 ・申し込み手続きについて不明点などございましたら,下記まで
  ご連絡ください.
  seakansai-office2007@media.osaka-cu.ac.jp

 ・参加費は当日会場受付にて現金でお支払いください
  領収書が必要な方は,申し込み時に「領収書要」にチェック
  してください.


| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年6月 | トップページ | 2007年10月 »