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2014/09/28

第60回 SEA関西プロセス分科会「納品をなくせばうまくいく~アジャイル開発のビジネスモデル!」の感想 #seakansai

SEA関西で「納品をなくせばうまくいく~アジャイル開発のビジネスモデル!」を聞いて、パネルディスカッションにも出てきた。
感想をメモ書き。

【元ネタ】
9月27日 第60回 SEA関西プロセス分科会(大阪府)「納品をなくせばうまくいく~アジャイル開発のビジネスモデル!」

第60回 SEA関西プロセス分科会のご案内 納品をなくせばうまくいく~アジャイル開発のビジネスモデル!

「納品をなくせばうまくいく」の感想part1~ソフトウェア業界のビジネスモデルが抱える問題: プログラマの思索

「納品をなくせばうまくいく」の感想part2~「納品のない受託開発」のビジネスモデル分析: プログラマの思索

「納品をなくせばうまくいく」の感想part3~「納品のない受託開発」のビジネスモデルの不明点とあるべき姿: プログラマの思索

「永和さんの「価値創造契約」が大苦戦を強いられている件」の記事がすごく参考になる: プログラマの思索

【0】今回開催された発端

Twitterでsakaba37さん、@agnozingdaysさんとやり取りした結果、今回の開催となった。

akipiiさんはTwitterを使っています: "的確な表現 @sakaba37: 常駐しない保守契約という言葉が浮かびました。 RT @agnozingdays 読んだ→アジャイルサムライとは大きく異なるソニックガーデンの見積りと計画作り - give IT a try http://t.co/QYIXfk1uWO"

Kent IshizawaさんはTwitterを使っています: "@akipii @sakaba37 「納品」をなくせばうまくいく事と、「常駐」をなくせばうまくいく事と整理してみたい感じです。割とこれが混ざっている気がしています"

akipiiさんはTwitterを使っています: "@agnozingdays @sakaba37 @kuranukiさんが提唱する「納品のない受託開発」は単なるオフサイトの保守契約ではなく、ビジネスモデルの構造として、SIとエンドユーザがお互いに利益になる方向に動くような仕組みがあると思います。この辺りを整理したいですね~"

Yoshihito KuranukiさんはTwitterを使っています: "一度ディスカッションしましょうか?? RT @akipii: @agnozingdays @sakaba37 「納品のない受託開発」は単なるオフサイトの保守契約ではなく、ビジネスモデルの構造として、SIとエンドユーザがお互いに利益になる方向に動くような仕組みがあると思います。"

akipiiさんはTwitterを使っています: "@kuranuki @agnozingdays @sakaba37 はい、是非お願いしたいです。@kuranukiさんのBlogに書かれた経営者観点の話がようやく腑に落ちてきた所があるので、整理させて欲しいです。アジャイル開発のビジネスモデルはまだまだ研究の余地があると思います"

Yoshihito KuranukiさんはTwitterを使っています: "@akipii @agnozingdays @sakaba37 SEA関西、いいっすね!企画してもらえたら行きますよ!"

【1】提起した問題

パネルディスカッションでは、以下の問題を提起した。
倉貫さんも含めて、皆と議論できるかなと思ったが、宿口さんいわく「あきぴーさんの質問は、倉貫さんのビジネスの範疇でないので空振りでしょう」とのことなので、ほとんど触れずじまい笑。

【問1】Agile開発に向く契約は何か?

【問2】ソフトウェア開発のあるべき体制は何か?

【問3】技術者のQoELを高めるには?
 ※QoEL = Quality of Engineer Life (@hiranabe)

【問4】基幹系業務システムはAgile開発に向かないのか?

【問5】開発したシステムは、どちらの資産ですか?
  ユーザ企業? ソニックガーデン(株)?

【問6】システムの投資の回収計画は作りますか?
  業務システムでは10年先を見越した回収計画を作ります

【問7】エンジニアの稼働率は気にしていますか?
  弁護士や会計士のコンサルサービスに似ているならば、
 エンジニアの要員表の管理が必須になるのでは?

【問8】業務システム開発でも「納品のない受託開発」は可能か?
  導入の前提条件は何か? 阻害条件をクリアするには?

但し、懇親会で他の参加者から感想を聞いたら、あきぴーさんと同じく、今日の参加者は業務システム開発に携わる技術者がほとんどでしょう。
だから、あの質問は倉貫さんではなく、聴衆の皆に投げかけて、もっと議論すべきだった、と言われた。
その点は今後の反省点かな。

【2】パネルディスカッションの議事録

たくさん深い議論をしたので、まとめた時に自分の意見が混じりこむのも嫌なので、メモした内容をそのままアップしておく。

【Q1】業務システムにアジャイル開発は導入できますか?
【A】業務システムは相手にしない(By 倉貫さん)
 アジャイル開発を押し売りしない
 押し売りは失敗するから

 あきぴーさんの質問は空振りするでしょう(By 宿口さん)

 「納品のない受託開発」は業種が違うという認識(By 倉貫さん)
 八百屋さんのセミナーに、レストランオーナーが来た感じ
 業務システム開発や他のSIのビジネスモデルには興味が無い。

【Q】顧客満足度は定量化してますか?
【A】顧客満足度の定量化はあきらめています
 定性データで見せてます
 事業のKPIは取ります
 (伊藤さんの話では)
 対客サービスで感じ取ります
 信頼貯金で何とかやりくりします

【Q】日本全国のITコミュニティで倉貫さんは講演されているが、どういう意図で話しているのか?
【A】ギルドを増やしたい意図もある
 エンジニアの人に知って欲しい

【Q】営業はしてますか?
【A】営業していないから(By 倉貫さん)
 お客さんが私のBlogを見ている
 Blogはマーケティングツールとみなしている
 ソニックガーデンの営業は全てインバウンド
 お客様からの問合せで受注している

 対面の営業はやっている(By 伊藤さん)
 但し、Skypeでやっている
 紙に書いて、iPhoneで写して、アップするので十分

【Q】受託開発がメインなのですか?
【A】会社の売上は、自社サービスと受託開発
 自社サービスの顧客から、受託開発を頼まれる時もある

【Q】ふりかえりはどんな感じですか?
【A】ふりかえりをワークレビューと言っている
 師匠が弟子の作業をレビューする

 仕事量を減らした方が褒められる(By 伊藤さん)
 成果の方が大事
 社員は管理職と同じ
 社員もセルフマネジメント
 給与は年俸制(By 倉貫さん)

【Q】入社したいエンジニアはどんな採用基準なのか?
【A】入門したプログラマには、Railsレベルで評価して、採用可否を検討している
 レベル5以下は、プログラマに向いていない
 他に、Rubyライブラリを知っているかどうか。
 JavaやC#から乗り換えた技術者も多数いる。
 DRYが分かっているかどうか。我々は凄く重視する。
 20レベルになれば、合格して採用する。

【Q】Railsレベルはどうやって決まっていますか?
【A】正確なレベルの評価ではない
 CTOや他のエンジニアのコードレビューでレベルを決める
 どのエンジニアがやってもレベルは似通っている
 スクラムの相対見積りに似てますね

【Q】開発したシステムは、どちらの資産ですか? ユーザ企業? ソニックガーデン(株)?
【A】システムはお客様の資産
 資産計上は管理会計上の話
 予算を決めて何億ものシステムを作っているわけではない

【Q】価値創造契約の話の感想は?
【A】気にしていない、というスタンス
 我々は、顧客へ価値を提供することに注力しているので、他の競合他社は気にしていない
 以前、木下さんと話した時に、ビジネスモデルは全然違うね、とお互いにそういう話になった

【Q】成果報酬契約はうまくいきますか?
【A】成果報酬契約はうまくいかない
 役割分担する所で間違っている
 ビジネスの売上は、ユーザ企業があげる
 ユーザ企業が頑張るかどうか、SIは関知しない
 SIはシステムを納品することに注力しがち
 
akipiiさんはTwitterを使っています: "受託開発のレベニューシェア契約は、ユーザ企業もSIも双方ともにWin-Winになりにくい、という記事があったけれど、何故なのか? システムを導入した利益がどこにあるのか、が分かりにくいから。システムが良かったのか、システムによる運用が上手だったのか、判別しにくい。"

 システムから売上をあげる責任とシステムを作る責任が結局分離しているので、顧客とSIは同じゴールでない、という印象を持った(By あきぴー)

【メモ1】AsMamaのお話
 この話は、いつも懇親会で話すネタなのだが、という前置きで。
 「PGが顧客を泣かせた」という経験がある。
 AsMama社長は、ベビーシッタが欲しいママさんとベビーシッターができる人のマッチングサイトを作りたい、という気持ちでサービスを作り始めた
 当初は、AsMama社長は、電話とメールでサービスを始めたが、規模を拡大するうちに無理になって、システム化を図ることになった
 しかし、普通のSIに持って行くと、要件定義だけでびっくりな金額を取られる提案を受ける
 我々の会社に来た時は、SI不信またはIT業界不信だった
 でも、我々は、顧客が何をしたいのか、という話から何度も聞き出してシステムを作り始めた。

 打ち合わせ中、AsMama社長は、マッチングサイト上で、地図にママさんとベビーシッターを表示できたら便利だろうに、と話した。
 そこで、顧問PGはGoogleMapのAPIでを使えばすぐに開発できる、と気付き、ファシリテーターの藤原副社長に話を向けて、二人が話している間に、顧問PGはプロトタイプの地図サービスを作った。
 PGが作った地図ービスを見て、AsMama社長は、感動して泣き出した、とのこと。
 このサービスこそ、彼女が求めていたものだったから、とのこと。

【メモ2】昔の社長は親分肌だった
 俺が、すべての社員の面倒を見るから、と。
 でも、今の情勢では言えない
 自分の会社が倒産しても、社員が自立して働けるようにするのが社長の努め


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