PM理論では課業志向の方が関係志向よりも生産性が高いことを主張しているのではないか
@sugimoto_keiさんのツイートを読んで、PM理論ではP志向の方がM志向よりも生産性が高いことを主張していることに気づいたのでメモ。
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組織論で紹介される学者はほとんどが欧米人だが唯一の日本人として、三隅二不二のPM理論がよく紹介されている。
昭和の時代にカイ二乗検定を使って統計的に有意な仮説としてPM理論を打ち立てたらしい。
PM理論の考え方は考えてみれば当たり前のように感じて、あまり気に留めていなかったが、@sugimoto_keiさんのツイートを読んで、PM理論が主張したかった本来の内容は違うのではと思った。
組織におけるリーダーの能力は、課業志向と関係志向の2つがあり、両方とも高いレベルを目指すべきとPM理論は言う。
しかし、実は課業志向の方が関係志向よりも生産性が高いことを言いたかったのではないか。
つまり、リーダーシップは結局成果を出して初めて認められるものであり、成果を重視せず関係ばかりに注力しても問題解決にならない、と。
特に、日本人のリーダーや集団は課業志向よりも関係志向を重視しすぎていて、生産性が高くないのではないか、と。
たとえば、リーダーシップとは成果主義が前提であるという考えは、「採用基準」にも記載されていたのを思い出した。
「採用基準」では、成果を求められないリーダーシップに囚われすぎる日本人を批判している。
たとえば、野中先生の「失敗の本質」でも、日本軍という官僚的組織が実は成果主義よりも関係志向を重視していて、リーダー間で忖度し合うことで戦争に負けた経緯が詳しく分析されている。
たとえば、PM理論でリーダーを育成する企業は伸びる『事例紹介』 | 識学総研では、典型的な日本企業である日立でも、管理職のリーダークラスは優秀であっても課業志向ではなく、関係思考が強い傾向があるらしい。
こういう話を踏まえた上で考えると、日本人は集団でリーダーシップを発揮するという考え方や行動に何らかの問題があり、それがずっと弱点になっているのではと思う。
今の日本のアジャイル界隈では心理的安全性という概念がとても好まれているが、実は日本人のリーダーシップには関係志向が強すぎて課業志向が欠落しているのではないか、という考え方も心に留めておく。
たぶんコンテキストや環境によってはこの観点も必要だろうと思う。
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