「リーンソフトウェア開発」~アジャイルとウォーターフォールを繋ぐミッシングリング
とある勉強会で「リーンソフトウェア開発」第4章「できるだけ速く提供する」を発表した。
レジュメを作りながら、そして、議論しながら、色々と考えさせられる所があった。
【1】「リーンソフトウェア開発」の読者層は、オブジェクト指向や反復型プロセスを知らない計画主導プロセス経験者である
XPの解説本を読んでも、原則やプラクティスの本質が何なのか、ペアプロやイテレーションなどのプラクティスがどのように関連付けられているのか、分かりにくい。
この本では、22個の思考ツールを使ってアジャイルの本質を説明している。4章では、制約理論や待ち行列、リトルの法則などを使って、計画主導プロセスのどこに弱点があるか、アジャイルプロセスで気を気を付けることを明らかにしている。
オブジェクト指向開発者やアジャイラーが当たり前に思っていることと、計画主導経験者がどうしても理解できないギャップを埋める本ですね、と仰った人がいたが、その通りだと思った。
【2】アジャイル開発の優位性を、もっと理論的な説明で補強できないか?
制約理論や待ち行列、リトルの法則などを使って論理的に説明を組み立てているのは面白かった。
でも、細かく疑問をぶつけてみると、アナロジーは分かるのだが、しっくりこない点がある。自分が説明できるほど理解し切れていないのかもしれないけど。
もう少し理論的に補強できないだろうか? また、他の理論を使って、説明を補強できないだろうか?
久しぶりに面白い本だったな。
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