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2006年1月

2006/01/29

Ruby関西とiPod

 昨日、Ruby関西の勉強会に出てきました。


 「IE+iPod」「DRUM(ドラム)」「Ruby/TkORCA」「かずひこさんの初級者レッスン~継承と委譲」を聞いてきましたが、初級者向けで聞きやすかった。


 毎回、素敵な講演を用意して下さる講演者、会場準備担当者の方に心から感謝します。


 


 iPodにはまっている自分にとって、「IE+iPod」が一番興味深かった。


 Yahooの株式情報を自動検索させるとか、iTunesの曲からGoogleイメージ検索でジャケット画像を探して貼り付けるとか、使い方によっては色々と出来そう。Rubyのソースを見ましたが、Unixのシェルスクリプトみたいでそんなに難しそうには見えなかった。


 テキストファイルをWindows付属の音声認識で読み上げた音声ファイルをiPodで聞くサンプルは一番印象に残った。この使い方ができれば、通勤電車や歩いている時間を丸ごと勉強時間に当てることが出来る。朝の通勤ラッシュ時間は無駄な時間になりがちだから。


 cuzic さんは丁度勉強されているという中小企業診断士のテキストを音声ファイルにしていましたが、聞いてみたらお経のようで、慣れないと聞き取れないのは笑いました。


 Windows付属の音声認識コントロールパネル付属のSumは声質が悪い(^^) 音声ファイルはVectorでも買えるそうで、女性の声が一番聞きやすかった(^^)


 速聴は、脳内活性にいいそうです。でも、お経は勘弁だなあ(^^)


  iTunesのクラスライブラリをRDoc形式で初めて見ましたが、講演者のcuzic さんが話したように、すごく綺麗な構造をしている。



 ライブラリ、アルバム、アーティスト等のクラスは、iTunesの表示メニューそのものに対応していて、メソッドもこんなものかな、とすぐに連想できる。
 COMって僕には印象が悪いのだが、iTunesの場合は勉強してみる価値があるかも。


 iPodの普及で、大量の音声データを持ち運べる環境が整ったことで、Apple自身も予想しなかった使い方が生まれている、という記事を新聞でも読んだ。


 落語をPodcastで無料配信して落語のマーケットを増やそうとする試みや、大学で生徒全員にiPodを配って英語リスニングに使ったり、予備校で簿記や資格試験の授業を音声ファイルで配ったりする例があった。単に音楽を聴くだけでなく、授業や勉強に使ったりもできる。


 テキストの音声読み上げは色んな可能性を感じる。MacOS8の頃から音声読み上げは簡単にできていたけれど、こんなこともできますねえ、ぐらいで、その頃は実用になるとは思えなかった。今は、iPodを使えば、歩きながら聞くことが出来る。現代のように、まとまった時間を取りにくいサラリーマンにとって、重要なツールの一つなのかも。


 一番欲しいのは、詩や本の朗読、ラジオドラマの音声ファイル。特に、詩は読むよりもリズム感があり、すごくイメージしやすい。ネット検索してみたが、まだ発展途上の状況で、まだ量が少ない。


 最近の僕のお気に入りは、下記の「今夜の一冊~湘南BeachFM Relaxin'Mode 今夜の一冊」。


 金子みすヾさんの詩の朗読などもあり、すごくいい!


 童話や詩は、子供に本を読み聞かせるものだから、Podcastのような使い方が一番似合っている気がする。


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2006/01/18

SIビジネスに将来性はあるのか?

 くらぬきさんの記事「ディフェンシブな開発 ~ SIビジネスの致命的欠陥」は、SIビジネスの欠陥を突いている。
 IT業界で仕事していると、どうしても土建業界に似ているんじゃないか、と感じてしまう。

 姉歯問題はIT業界でも、実はよく起きているはずだ。
 いくら要件定義や設計に労力を費やしても、ウォーターフォールの開発プロセスをガチガチに守っても、仕様変更や最新技術の検証、ステークホルダーのコントロールなどのリスクを制御できずに、テスト工程で手を抜くなどして、システムの品質が落ちたりするプロジェクトは、結構多くありませんか?

 だから、システムの品質を保ちながらも、いかにローコストでシステム開発するか、そのビジネススタイルを洗練させる方向へ向かっているように見える。

 2006年の日本という状況でSIビジネスを展開する時、日本人SEは、20万円/月の中国人SEと競争せざるを得ない。ベトナム人SEなら、更に10万円/月だ!
 結局、ローコストでシステム開発を早く回す大量受注型のビジネスか、システムの運用保守や会計パッケージなど何かしらの技術に特化したコンサルタントになってコバンザメの様に顧客にしがみつくコンサルビジネスか、選択肢が限られてしまう。
 IT技術は、本来は、AppleのMacintoshやiPodのように、普通の人の生活をよりよい方向へ変化させる原動力になるべきなのに、IT技術をサービスとして売り物にすると、結局、人材派遣ビジネスと何ら手法が変わらなくなる。
 
 何層にも連なる下請け構造、人材派遣ビジネス、中国へのオフショア開発、などの事象を見ると、将来性がないように見える。
 IT技術こそがビジネスの中核であると認識している企業。そこに希望があるのかも。はてな、みたいに。
 

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2006/01/16

オブジェクトはサーバーみたいなもの

 OGISのオブジェクト広場に記載された丸山さんのインタビューを読むと、オブジェクト指向とネットワークの相性が良いという感想を持った。

やはり丸山さんのご関心はどちらかというとインフラに近いんですか?

ネットワークが好きなんですよ。なぜかと言うと、これからはネットワークが一番の基本になるというのが僕の考えだからです。
コンピュータからネットワークへという大きなパラダイムシフトが進むだろうと考えているんです。
よくコンピュータサイエンスと言いますけれども、コンピュータは 20 世紀の技術で、これからはやはりネットワークの時代だと思います。
だから、ネットワーク上のオブジェクトを扱うプログラム言語みたいなものが出来てきたら面白いと思うんですよね。
僕が、あと 30 才か 40 才若かったら、そういうことをしたいですね。

 インタビューを読むと、丸山さんはネットワークプログラミングからオブジェクト指向へ進んでいったことが分かる。
 GUIアプリを作るとか、Smalltalk使いではなく、Webプログラミングからオブジェクト指向に進む方が、自然ではなかろうか?

 何故なら、オブジェクトはサーバーみたいなものだから。
 つまり、他のオブジェクトからリクエストを受け取り、オブジェクト内部で処理してレスポンスを返す。呼び出し側のオブジェクトは、その間ずっと待機している。
 これはまさにイベントドリブンと同じ構造を持つ。イベントが発生するタイミングは、ブラウザの画面更新時に対応する。

 そう考えると、メッセージパッシングをWebのRequestとResponseの操作のアナロジーと考えることもできる。
 だから、そのアナロジーを発展させれば、Webの処理に時間がかかるなら処理オブジェクトそのものを切り出して生成&実行するProxyオブジェクトや、リクエストのパラメータに応じて処理を動的に変えるCommandオブジェクトが必然的に現れる。
 
 オブジェクト指向の説明として、動物の鳴き声の例とか、手続き型プログラミングとの比較とか、給与計算の例とか色々あるけれど、Webという舞台装置による説明が一番しっくり来るのではないかと思う。
 丁度、JavaがWebの爆発と共に発展していったのと同じように。
 

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