Perl関西はハッカーのコミュニティ
日曜の昼下がりに京都で開かれたPerl関西に行ってきた。
今日の京都は、雨から小雪交じりになって寒すぎ(m_m)
にも関わらず、30人も参加者がいて、勉強会も懇親会も盛り上がった。
【1】Perl屋さんはハッカーが多い
講演者のプレゼンのノートPCを見ると、殆どの人が、MacかLinux上で、Emacsを普通に使いこなしている。
しかも、Perlを使いこなすだけでなく、RubyやLispを使いこなす人も多い。
HaskelやMLにも興味を持って話す人もいた。
彼らの話を聞くと、CよりもJavaの方が1万回のループ処理が速い時もあるんですよ、とか、プログラミング言語のライブラリの中身は、ライブラリを使う人が簡単に使えるようにするために、結局汚い事が多い、等、プログラミング言語の特徴をよく押さえているという印象を持った。
【2】Perlはプログラミング言語として「緩い」特徴がある
Perlの標語にこんな言葉がある。
There's More Than One Way to Do It
他にもいろんな方法があるよ
普通に書ける処理を別にこんな風にも書ける、というパターンがPerlには多い。
いわゆるシンタックス・シュガーを使うと、いくらでも短く書ける。
なみかわさんの講演では、「頭を柔らかくして、良い刺激を受けて元気になろう(^^)」という話があった。
でも、この特長には功罪があり、他の人が読めないソースになってしまって保守できないという弱点もある。
また、Perl関西の他の講演者も話していたが、「プログラミング言語としてPerlは緩い」所がある。
変数や関数の隠蔽が無頓着だったり、オブジェクト指向の導入が他の言語に比べると....だったり。
やはりPerlは、正規表現、ファイル操作、CGI、Wikiなど、お手軽に作り上げる所に最大の長所がある。
すぐに建てて、用が足せば捨ててしまう。
PerlやRubyなどに触っていると、プログラムは設計そのもの。
アイデアをすぐにプログラムに起こしてみて、実際にすぐに動かせる所に最大の特徴がある。
【3】開発のスピードとプログラミング言語の関係
最後に、Webシステムから業務システムへ開発が代わった人と話していた時、業務システムの開発はスピードが遅いんですよ、と聞いたことが気になった。
PHPやPerlによるWebシステムの開発の場合、3ヶ月ぐらいのスパンでリリースするから、スピードが非常に速い。開発スタイルも、リリース後、お客さんの要望を取り入れながら改善していくことが多い。
しかし、業務システムの場合、プロジェクトの期間そのものがもっと長いことが多い。
だから、ずっと忙しい感じで、スピード感がないんですよ、と言っていた。
とまあ、JavaやC#のようなガチガチの静的型付け言語に慣れている身にとって、刺激になった。
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