HCPチャートって何?
要件から仕様を確定していくと、オブジェクト指向であろうが、構造化設計であろうが、どうしてもフローチャートのようなものを描かざるを得ない時がある。
シーケンス図は、横長になりやすく読みにくい。
オブジェクトをそもそも洗い出せていない時は、シーケンス図は使えない。
アクティビティ図も、アクティビティに入れる文章が長くなると、読みにくくなる。
そんな時に、HCPチャートという図法がある。
【問い】
HCPチャートって何?
【答え】
HCPチャート(Hierarchical ComPact description chart)とは、日本電信電話公社(現NTT)の横須賀電気通信研究所で開発されたプログラム設計図法である。
以前の設計図法(フローチャートなど)と比較すると、次のような特徴がある。
・処理の階層的な記述が可能。
・データと処理の関係を明記しやすい。
・フリーハンドでも比較的書きやすい。
・フローチャートのように枠の中に説明を入れるのでなく、HCPチャートでは記号の近くに説明を入れるので、1枚の用紙に多くの内容を盛り込むことが容易である。
元々、組み込み系でよく使われているらしい。
【感想】
単なるフローチャートに過ぎないが、シーケンス図に比べて縦長になるので、描きやすく、印刷しやすい。
つまり、アーキテクチャを考えた設計では、一つの機能は、複数のオブジェクトに階段状にメッセージ送信されてゆくため、横長になりやすい。
HCPチャートでは、呼び出し元を別の線で書くため、縦長になりやすい。
更に、IF文や繰り返しの処理を細かく書いた時、縦長に書きやすい。
こんなツール「HCP作成プロジェクト」もあるらしい。
丁度、UMLお手軽ツールUMLmemoに似ている。
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