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2007/03/15

HCPチャートって何?

 要件から仕様を確定していくと、オブジェクト指向であろうが、構造化設計であろうが、どうしてもフローチャートのようなものを描かざるを得ない時がある。
 シーケンス図は、横長になりやすく読みにくい。
 オブジェクトをそもそも洗い出せていない時は、シーケンス図は使えない。
 アクティビティ図も、アクティビティに入れる文章が長くなると、読みにくくなる。
 
 そんな時に、HCPチャートという図法がある。

【問い】
 HCPチャートって何?

【答え】
 HCPチャート(Hierarchical ComPact description chart)とは、日本電信電話公社(現NTT)の横須賀電気通信研究所で開発されたプログラム設計図法である。

 以前の設計図法(フローチャートなど)と比較すると、次のような特徴がある。

・処理の階層的な記述が可能。
・データと処理の関係を明記しやすい。
・フリーハンドでも比較的書きやすい。
・フローチャートのように枠の中に説明を入れるのでなく、HCPチャートでは記号の近くに説明を入れるので、1枚の用紙に多くの内容を盛り込むことが容易である。

 元々、組み込み系でよく使われているらしい。

【感想】
 単なるフローチャートに過ぎないが、シーケンス図に比べて縦長になるので、描きやすく、印刷しやすい。

 つまり、アーキテクチャを考えた設計では、一つの機能は、複数のオブジェクトに階段状にメッセージ送信されてゆくため、横長になりやすい。
 HCPチャートでは、呼び出し元を別の線で書くため、縦長になりやすい。
 更に、IF文や繰り返しの処理を細かく書いた時、縦長に書きやすい。

 こんなツール「HCP作成プロジェクト」もあるらしい。
 丁度、UMLお手軽ツールUMLmemoに似ている。

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