Hudsonの使い道
Hudsonの面白い使い道についてメモ。
【1】Trac Lighting付属のHudsonをCI以外の目的で使ってみる - almost nearly dead
HudsonをWindows上でバッチ処理として定期実行するやり方。
上記では、Tracのバックアップに使っている。
Unix上ならcronで行うやり方もあるが、Hudsonの利点は、GUI上で複雑な設定や管理ができること。
バッチ処理はCobol時代から存在するアーキテクチャだから、Hudsonをビルド以外にバッチ処理として使うやり方は、非常に興味深い。
更に興味を持つのは、検索エンジンHyperEstraier用のIndex作成処理にHudsonを使っていること。
昨今、SVNにソースだけでなくExcelやWordの仕様書もバージョン管理しているため、HyperEstraierでそれらをWeb検索できるなら、要件管理や設計工程で非常に役立つ。
TracLightningにはHyperEstraierのプラグインもあるため、TracLightningはバージョン管理や仕様書管理も含む包括的なプロジェクト管理ツールだと言える。
【2】Subversion と Hudson の連携-その1 Subversion リポジトリのソースをビルドする - かおるんダイアリー
Subversion と Hudson の連携-その2 Subversion リポジトリのコミットをトリガにソースをビルドする - かおるんダイアリー
SVNコミットしたタイミングでHudsonをビルドさせる設定方法。
TracLightningに付属しているSVNのpost-commit.batを編集しているが、Unix上でも同様にできる。
継続的インテグレーションを突き詰めると、SVNコミットした時点で、最新モジュールがビルドされるのが好ましい。
【3】Hudson で分散ビルドのためのスレーブ設定 - かおるんダイアリー
Hudsonで分散ビルドするための方法。
キャプチャ画面入りの説明で分かりやすい。
このやり方で、複数のプロセスを使ってビルドできるため、ビルド時間を短縮できるはず。
かおるんさんが考える開発環境ごと(VS2008用、VS2005用、特殊なビルドシーケンス用)に分散ビルドを使うやり方も興味深い。
同様のやり方は、JDKやTomcatのバージョンが異なる場合に同じタイミングでビルドする時にも使える。
あるいは、ソフトウェア・プロダクトラインのように製品ファミリーの開発をしている場合、仕様が微妙に異なる複数の製品を同じタイミングでビルドする時にも使えるだろう。
上記はいずれもTracLightningに含まれるHudsonをWindows上で使っている。
プロジェクト管理や構成管理の一環としてHudsonを使っているのは、TracLightningが使いやすいからだろうと思う。
最近欲しいのは、AllInOneRedmine。
Redmine+Subversion+Hudson+TestLinkを一体化したツール又はVMイメージがそろそろ欲しい。
SW開発のプロジェクト管理は、TracLightningやAllInOneRedmineで行うのが今後普通になるかもしれない。
| 固定リンク
「プロジェクトマネジメント」カテゴリの記事
- チームトポロジーの感想~大規模アジャイル開発でも組織構造は大きく変化する(2025.01.01)
- 「スクラムの拡張による組織づくり」のScrum@Scaleの感想(2024.03.31)
- ストラテジストとプロジェクトマネージャの役割の違いは何なのかpart2~プロセスのレイヤと達成目標のレイヤが異なる(2023.02.18)
- ストラテジストとプロジェクトマネージャの役割の違いは何なのかpart1~CSFはWBSみたいなものと捉える(2023.02.14)
- PM理論では課業志向の方が関係志向よりも生産性が高いことを主張しているのではないか(2023.01.22)
「Redmine」カテゴリの記事
- Redmineは組織のナレッジ基盤として実現可能なのか~島津製作所の事例を読み解く #redmineT(2024.12.29)
- 「RedmineのUbuntu+Docker構築への移行」の感想 #redmineT(2024.11.24)
- 第27回redmine.tokyo勉強会の感想 #redmineT(2024.11.10)
- Redmineのバージョン設定でプロジェクトの設定方法が違う(2024.06.23)
- ウクライナのRedmine開発者が作ったRedmineテーマやプラグイン(2024.06.18)
「ソフトウェア工学」カテゴリの記事
- チームトポロジーの感想~大規模アジャイル開発でも組織構造は大きく変化する(2025.01.01)
- Redmineは組織のナレッジ基盤として実現可能なのか~島津製作所の事例を読み解く #redmineT(2024.12.29)
- アーキテクチャ設計はベストプラクティスを参照するプロセスに過ぎないのか?~Software Processes are Software, Too(ソフトウェアプロセスもまたソフトウェアである)(2024.09.22)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想part2~非機能要件がシステムのアーキテクチャに影響を与える観点をプロセス化する(2024.05.06)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想(2024.05.06)
「構成管理・Git」カテゴリの記事
- 「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた」の感想(2023.12.10)
- パッケージ設計の原則の意義は変化しているのか(2023.09.30)
- 小説活動にプルリクエスト駆動が必要になってきた(2022.05.08)
- 【資料公開】チケット駆動開発の解説~タスク管理からプロセス改善へ #redmine(2022.01.14)
- プログラミングしてる時はでっかいピタゴラ装置を作ってるみたいな感じ(2022.01.09)
「チケット駆動開発」カテゴリの記事
- Redmineは組織のナレッジ基盤として実現可能なのか~島津製作所の事例を読み解く #redmineT(2024.12.29)
- 第26回redmine.tokyo勉強会の感想~多様性はコミュニティが成功する重要な要因の一つ #redmineT(2024.06.15)
- チケットはデータでとプロセスの二面性を持つ #redmine(2023.12.24)
- 小説活動にプルリクエスト駆動が必要になってきた(2022.05.08)
- 知識は経験よりも大切か、経験は知識よりも勝るのか、SECIモデルは相互作用を語る(2022.04.26)
「Agile」カテゴリの記事
- チームトポロジーの感想~大規模アジャイル開発でも組織構造は大きく変化する(2025.01.01)
- 「世界一流エンジニアの思考法」の感想(2024.12.08)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想part2~非機能要件がシステムのアーキテクチャに影響を与える観点をプロセス化する(2024.05.06)
- 「スクラムの拡張による組織づくり」のScrum@Scaleの感想(2024.03.31)
- ソフトウェア工学の根本問題から最近のソフトウェア設計を考えてみる(2024.03.03)
コメント
>SW開発のプロジェクト管理は、
>TracLightningやAllInOneRedmineで行うのが今後普通になるかもしれない。
同感です。
むしろこういったツールが日常的に使われる世の中になってほしいと願っています
AllInOneRedmine もいいですね!
あとは要件や使用を管理できるツールがあれば完璧ですね!
投稿: かおるん | 2009/02/15 23:29