TestLinkの弱点~マイルストーン管理
TestLinkの利点は、実行するテストケースを貯蔵して再利用できること、テスト実行と集計の管理機能があること。
TestLinkはテスト管理ツールとして強力だと思う。
でも、TestLinkの機能で唯一使いづらい機能がある。
それはマイルストーン管理。
【1】TestLinkのマイルストーンは、ビルドに対する日付ラベルのような存在で、進捗を測定する機能がある。
しかし、有り難味がない。
テスト工程でマイルストーン機能を使いたい場面は、テスト進捗の予定と実績の比較だ。
テスト仕様書にあるテストケースには必ず、テスト実行者がアサインされ、テスト予定日が書かれている。
テスト予定日に従って、テスト実行者はテストし、テスト実施日とテスト結果を記載していく。
テストに失敗した場合、2回目のテストをする必要があるが、Excelではテストケース1行の横にどんどん展開されていくので管理しづらかった。
TestLinkでは、ビルド単位でテスト実施結果の履歴を残せるため、後で管理しやすい利点はある。
しかし、TestLinkには、テスト予定日の欄がなく、テスト予定日でテストケースをフィルタリングする機能がないため、使いづらい弱点がある。
TestLinkのマイルストーンの本来の機能は、テスト予定・実施の累積グラフにおけるスナップショットであるべきだと思う。
つまり、テスト開始日からテスト終了日までの期間に数回のマイルストーンを置き、そのマイルストーンで予定から進捗がどれだけ遅れているかを表示する機能であるべきだと思う。
【2】但し、TestLinkCnvMacroでTestLinkのテスト実績を出力できるので、Excelに取り込んで、テスト予定日とテスト実施日を比較することは可能だ。
TestLinkCnvMacro- TestLinkTools - SourceForge.JP
テスト計画では普通、テスト予定日から推測したテスト実施予定の累積グラフ、テスト計画から類推したバグの累積グラフをあらかじめ作成できる。
これらのグラフに、テスト実績の累積グラフ、実施後のバグの累積グラフを重ね合わせれば、予定と実績の比較ができる。
その比較の差異から、進捗の遅延の原因や、バグが多発する機能を探ることができる。
TestLinkCnvMacroには、下記の観点でテスト結果を出力してくれるので、テスト工程の進捗や生産性を考える上で、非常に役立つ。
・テスト結果の推移データ(テスト実施結果の累積グラフ)
・要件カバレッジの推移データ
・時間帯別の試験結果データ
・試験結果のピーク時間帯推移データ
・曜日別の試験結果データ
・時間当り実施数推移データ
・試験者別時間当り実施数データ
【3】TestLinkはテスト管理に特化していて、スケジュール管理などのプロジェクト管理機能が弱いと従来から指摘されていた。
ガントチャートなどを生成したり、テスト工数を残す機能などはRedmine等で行えばよいと思うが、せめてテスト予定日の機能は入れて欲しいと思う。
既に、TestLinkにはテスト実施日とテスト実施結果はDBにあるため、予定と比較の機能から、テスト工程における意思決定の情報を作成できるはずだ。
TestLinkは発展途上のオープンソースのツールのため、不足している機能は多いが、世界中のテスターの要望を受け入れて改善されていけばいいなと思う。
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