1回のリリースは100回のレビューに勝る
聞き伝手で、とある人の名文言をメモ。
1・「1回のリリースは、100回のレビューに勝る」
SW開発は、要件がリリース直前まで確定されず、コロコロ変わる。
完璧なWBSそのものを作るのが難しい。
要件定義書や設計書を完璧に仕上げるよりも、早めにリリースして、顧客からフィードバックを受ける方がはるかに有意義な時が多い。
大規模プロジェクトほど、顧客と開発者の間の距離は遠くなり、伝言ゲームになりがち。
レビューで品質を上げるのも大事だが、早くリリースしてシステムを稼動させた方が、開発者自身も仕様の意味を理解しやすくなる。
但し、適当に仕上げてリリースしてしまえばいい、というわけではない。
小規模リリースのプラクティスに従って、スコープの範囲を絞り、イテレーション単位で小刻みにVerUpしていく戦略を採るのが重要だ。
2・「要求は数えられたら品質が上がる」
要件定義書は散文風に絵入りで渡される時が多いが、すごく使いづらい。
要件管理IDが振られた要件定義書があれば、そこから受入テストのテスト仕様書を作ることができる。
更には要件カバレッジが測定できるから、テストケースが全ての要件を網羅しているか、どの要件でバグが頻発しているか、を探ることができる。
そもそも、品質には機能、つまり要求の実現も含まれているのだ。
| 固定リンク
「プロジェクトマネジメント」カテゴリの記事
- ストラテジストとプロジェクトマネージャの役割の違いは何なのかpart2~プロセスのレイヤと達成目標のレイヤが異なる(2023.02.18)
- ストラテジストとプロジェクトマネージャの役割の違いは何なのかpart1~CSFはWBSみたいなものと捉える(2023.02.14)
- PM理論では課業志向の方が関係志向よりも生産性が高いことを主張しているのではないか(2023.01.22)
- 現代日本人の弱点はリーダーシップ不足と生産性が著しく低いこと、そしてリスク許容度が著しく低いことだ(2022.12.23)
- プロセス設計はどの範囲を指すのか?~プロマネの仕事はテーラリングにある(2022.06.19)
「ソフトウェア工学」カテゴリの記事
- パッケージ設計の原則の意義は変化しているのか(2023.09.30)
- QAエンジニアの役割は開発チームのガードレールみたいなものという考え方(2023.08.21)
- テストアーキテクチャ設計モデルとJSTQB概念モデルの比較(2023.07.02)
- パターンカタログよりもモンスターカタログの方が面白いね #jasstkansai(2023.06.24)
- 「ゲームをテストする バグのないゲームを支える知識と手法」の感想(2023.06.10)
コメント