オープンソースのプロジェクト管理ツールの方が優れている理由
久しぶりにRedmineを使い始めた。
やっぱりTracよりもRedmineの方が楽しい。
バージョンにチケットをアサインして、チケットの取捨選択を考えたり、ソースコミット時にチケットNoを書いてリンクさせたり、チケットを消し込んでバージョンをリリースへ持っていくのが楽しい。
Redmineの方がチケット駆動というよりもバージョン駆動なので、その感覚がアジャイル開発とフィットしていてすごく好き。
TestLinkも最新バージョンを実験的に使い始めた。
テストケースやテスト結果にテスト予定日・実績工数・予定工数を入れると、TestLink上で集計する機能があるようだ。
まだまだ使い勝手は悪いけれど、TestLinkにテストの進捗管理機能ができてガントチャートを表示できるようになれれば、強力になるだろう。
MTGというPairwise法でテストケースを自動生成するExcelマクロを試している。
上記ツールを使った発表は、SQIP2009でも聞いた。
「Pairwise法と制約表による制御パステストのテストケース自動生成」 講演資料PDF
設計プロセスとテストケース作成をつなげられないか、形式手法など色々探ったけれど、Pairwise法を使ったExcelマクロでテストケースを生成するのが一番簡単な気がしてきた。
MTGを使うと、下記のような使い方ができる。
PictMasterでデシジョンテーブルを作成する !?|多種類テストケース生成ツール MTG (Multi type Test case Generation tool)
PictMasterの結果表を使ってデシジョンテーブルを生成する|多種類テストケース生成ツール MTG (Multi type Test case Generation tool)
PictMasterで「通常」の条件網羅の制御パステストケースを生成する|多種類テストケース生成ツール MTG (Multi type Test case Generation tool)
僕が興味を惹いたのは、状態遷移図から状態遷移表を起こして、状態遷移のテストケースを自動生成する手法だ。
このやり方を使えば、状態遷移図の整合性を設計プロセスで考えることもできるだろう。
MTGのエンジンには、MSのPairwise法ツールPICTがある。
だから、テストケースの制約条件も考慮できるので、テストケース生成としてはかなり強力だと思う。
MTGが生まれた発端が下記に書かれていた。
なぜオールペア法なのか?|多種類テストケース生成ツール MTG (Multi type Test case Generation tool)
最近思うのは、プロジェクト管理やテスト管理を楽にしてくれるツールやノウハウはどんどん公開して欲しいことだ。
それらのツールもノウハウもネット上には殆どなく、商用ツールだったり、特定の会社や非公開の勉強会でしかノウハウが得られない。
すると、せっかくのツールもノウハウも世間に普及せず、10年前と同じ手法でいつも失敗している。
Redmineも最初は機能もUIも未熟だったけれど、世界中の開発者がポテンシャルを感じて、たくさんのフィードバックをあげるうちに、Tracの開発速度を追い抜いて、優れたBTSになった。
TestLinkも日本語分科会の人達のおかげで、少しずつ普及し始めて、その可能性について色々議論している。
形式手法も優れた手法なのかもしれないが、ネット上で公開されておらず、オープンソースにもなっていないから、結局どう使っていいか分からない。
Googleの検索エンジンのおかげで、世界中の開発者のノウハウがつなげられれば、大衆の知恵のようになる。
今の時代は、一人の天才がツールを作るよりも、世界中の開発者がよってたかって作り上げる方が開発速度も品質も良くなるし、そしてその機能に込められたノウハウがベストプラクティスになる。
MTGにはすごくポテンシャルを感じているので、理解できたことを書いていきたい。
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