ビジネスもSW開発プロセスも鈍重になっていく
最近のビジネス、SW開発プロセスで思うこと。
以前に比べて、どんどん鈍重になっている。
10年位前のSW開発の場合、「納期までに要求を満たすシステムを納品する」のが条件だった。
しかし、最近は更に、「納期までに要求を満たすシステムを納品し、開発プロセスが正しくマネジメントされている」ことを求められるようになった。
だから無駄なドキュメントが増えて、無駄なドキュメントを作る工数も増えてしまい、アジャイル開発しているのにその正当性を説明するのに手間がかかるようになった。
それはビジネスでも同じ。
最近よく言われるのは、コンプライアンス(法令順守)やJ-SOX対応。
確かにコンプライアンスは大事だけれども、本来の業務以外の間接業務の負荷が大きくなり、無駄なコストが増えている。
会社にシステムを導入する場合も、本来の業務を支援するシステムだけでなく、社員の労働状況やコンプライアンス状況を管理するためのシステム導入が増えている。
大前研一や木村剛は、このような最近のビジネス状況を官製不況と呼んでいたように思う。
こういう状況で最も得をする人たちは、取り締まる役割のお役所、総務人事部、あるいはSEPGやPMOなのかもしれない。
最近の企業を取り巻く情勢は、ビジネスのスピードを落とす方向に力を入れている。
SW開発も同様に、開発プロセスの正当性を説明するために、スピードを落とす方向に力を入れている。
正直、アジャイル開発への逆風が強まっている時期なのかもしれない。
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