GTDとチケット管理が似ている
「iPhone情報整理術 ~あなたを情報’’強者’’に変える57の活用法!(デジタル仕事術シリーズ)」を読んで気付いたことをメモ。
【参考】
404 Blog Not Found:(iPhone|iPod Touch)オーナー必携! - #書評_ - iPhone情報整理術
メールのための GTD、「Inbox Zero」の実践 | Lifehacking.jp
GTD 再入門 (1) なぜ、いまさらもう一度 GTD なのか? | Lifehacking.jp
Getting Things Done - Wikipedia
GTD + R (Getting Things Done + RHODIA) (eXtreme Gadget (エクストリーム ガジェット) ポケットに入るアジャイルな究極の小道具)
GTDは個人用タスク管理であり、ライフハックにおける主流として広く普及している。
チケット駆動開発もTracのチケット管理から生まれたが、その発想はそもそもToDoリストのようにラフにタスク管理するのと同じ。
GTDは、「収集」 → 「処理」 → 「整理」 → 「レビュー」 → 「実行」という流れでタスク管理する。
元々は紙と鉛筆でやるけれど、ロディアのようなメモ帳を使ったり、iPhoneのアプリを使ったりするのが最近は多いだろう。
GTDとチケット駆動開発が似ている特徴は3つあると思う。
一つは、タスク(チケット)はまずInBox(バックログ)に貯めること。
GTDでは、収集時に、InBoxという箱にまずはタスクをリスト化して貯める。
この作業ではタスクに優先順位を付けたり、整理したりなどの作業は行わず、頭を使わない。
タスクで一杯になった頭を空にして、今ここでやるべき作業に集中するために行う。
この発想は、Scrumのバックログ、リーンソフトウェア開発の「決定をできるだけ遅らせる」プラクティスに似ている。
タスクを貯蔵して、必要な時に取り出せばいい。
必要でないならば、手を付ける必要はないのだ。
つまり、GTDもチケット駆動開発も残タスクの管理に大変有効という特徴があるだろう。
ゴールに向けて必要なタスク一覧を取り出せば、残タスクを管理することで進捗管理しているのだ。
2つ目は、タスク(チケット)はコンテキスト(属性)で分類すること。
GTDでは、処理時にタスクをリスト化し、整理時にカテゴリで分類する。
リスト化する作業は、タスクの依存関係を整理すること。
カテゴリで分類する作業は、タスクの優先度、カテゴリ、作業期間などの属性を付与すること。
つまり、どのタスクを最初から行えば効率的か、タスクをふるいにかけているのだ。
この発想は、チケット管理そのものズバリだ。
チケットには、優先度、作業期間、カテゴリ、トラッカー、予定工数などの属性を付けることができ、色んな観点で集計できる。
チケット駆動開発の利点は、チケットの自動集計機能によって、ガントチャートやカレンダー、ロードマップ、チケット一覧、PFのかんばんなど各種のメトリクスを出力してくれること。
この利点によって、進捗を随時モニタリングできる。
「iPhone情報整理術 ~あなたを情報’’強者’’に変える57の活用法!(デジタル仕事術シリーズ)」を読んで、iPhoneのGTDアプリで興味を引いたアプリは、OmniFocusとRememeber The Milk。
OmniFocusでは、タスクのリストにプロジェクトとコンテキストの2種類が必ずある。
OmniFocus の心理:もっとも高機能でもっとも難解な GTD アプリを使いこなす | Lifehacking.jp
普通は、タスクはプロジェクトごとに作られ、タスクの実行順序や依存関係でまとめられる。
コンテキストでは、タスクは場所や機能など、別の文脈(観点)で分類される。
すなわち、各種の観点(文脈)でタスクを見ることによって、タスクのふるい分けをサポートしている。
この手法は、Redmineのプロジェクト、トラッカー、チケットのカテゴリなどの属性によってチケットを分けるのと同じ発想だろう。
Rememeber The Milkでは、タスクは任意のリストに入れられ、タグを付けることができる。
これなら毎日できるタスク管理 1から学ぶRemember The Milk:第3回 さっそく使ってみよう!|gihyo.jp … 技術評論社
これなら毎日できるタスク管理 1から学ぶRemember The Milk:第7回 いろんな方法でタスクを登録する|gihyo.jp … 技術評論社
きゅーり.jp: remember the milk - 安定運用編
普通は、タスクはまずバックログ用にリストに入れられる。
次に処理時にタスクに「private」「work」「buy」「wait」「send」タグを付けて、期日を入れる。
そして整理時に「Action」「Calendar」「Wait for」「Project」「Someday」などのリストへ移す。
開始日付になったらアクションが始まる。
「iPhone情報整理術 ~あなたを情報’’強者’’に変える57の活用法!(デジタル仕事術シリーズ)」によれば、リスト・タグ・期日の三つの観点があるから、スピード感のあるToDo管理が可能だと言う。
リストは仕事・役割・場所の観点であり、場所に依存している。
タグはタスクの特徴を一言で表す観点であり、カテゴリや機能でもある。
期日は、優先度やマイルストーンを表す観点であり、時間軸に対応する。
チケットなら、リストはプロジェクト、タグはカテゴリやカスタムフィールド、期日は開始日・終了日・リリース予定バージョン(イテレーション)に相当するだろう。
つまり、タスクは時間・場所・機能の3つの属性で十分だということ。
時間・場所・機能という3種類の観点をチケット管理に応用したら面白いかもしれない。
3つ目は、リズムが生まれること。
GTDの良さは、タスクを消し込む快感があること。
タスクを消し込む度にモチベーションが上がり、ストレスから開放される。
1日ごとにタスクを片付けるリズムが生まれる。
チケット駆動開発もアジャイル開発のように運用すれば、イテレーション単位にリリースするリズムが生まれる。
TiDDにも毎朝の朝会、リリース後のふりかえりで、プロセス改善のリズムがある。
人間という生き物は、一定のリズムで動かされるべき存在なのかもしれない。
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