付加価値と限界利益
付加価値と限界利益についてメモ。
【元ネタ】
決算診断情報:決算診断「第1回 決算における重要な損益計算書と貸借対照表の関係」
限界利益と付加価値はほぼ同等な概念。
いずれも、付加価値=限界利益=売上-変動費 として覚えれば良い。
更に、限界利益率は、限界利益/売上 で計算される。
そして、損益分岐点は、固定費/限界利益率 で計算される。
限界利益が意味することは、会社は最低限、固定費を限界利益以下に抑えないと赤字になることを意味する。
そこから損益分岐点を計算できる。
つまり、損益分岐点よりも大きい売上をあげなければ、会社は赤字だと言うこと。
だから、固定費を下げるか、限界利益率を上げる、つまり、付加価値(限界利益)を増やすしかない。
固定費を下げるには、人を減らして人件費を下げたり、安い家賃に会社を移すなどの対策があるだろう。
付加価値を増やすには、売上を増やし、営業費用や外注費用などの変動費を減らすしかない。
下記の記事を読むと、IT企業が人月ビジネスになってしまう理由が示唆されている。
SIerについて気になったので調べた - I18n and L10n in My Life
おそらく、ITビジネスはプロジェクト型の案件が多く持続的な案件が少ないため、従業員の終身雇用モデルを維持するには、繁忙期は外部から人を借りて、散関期は社内から人を減らす手法が必要なのだろう。
つまり、人件費を固定費から変動費へ変えてしまうことで、調整弁として使おうとしているのだろう。
簿記や会計の観点から、業界特有のビジネス構造が透けて見える。
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