【公開】AgileTourOsaka2010講演資料 "Why Ticket Driven Development is Agile? : No Ticket, No Commit!" #agileto2010 #tidd
今日のAgileTourOsaka2010に参加された方、そしてスタッフの皆様、お疲れ様でした。
台風の影響にも関わらず、最終的には約85人も聞きに来て下さって、一スタッフ、一講演者として感謝です。
僕が今日発表した資料を公開します。CC Attribution ライセンスとします。
「Redmineによるタスクマネジメント実践技法」の本を購入された方も多く、そしてBlogを読んでいますよという人も多くて、一技術者として非常に励みになりました。
今日の発表資料は、過去3年間、RedmineやTrac、MantisなどのBTSとチケット駆動開発を使って、Agile開発を実践した経験と、そこから考察した内容を自分なりにまとめた集大成です。
僕が思うに、チケット駆動開発がScrumやXPなどの純粋なAgile開発よりも優れている利点の一つは、「No Ticket, No Commit!」に代表されるSCM連携によるトレーサビリティにあると思う。
トレーサビリティのおかげで、要件からビルドモジュールまで追跡できるインフラが整うので、ソースから仕様を探ることができるので、運用保守の作業が楽になり、リバースエンジニアリングも簡単になる。
何よりも、チケットにソース修正理由や変更された仕様を書くので、ソースからガラクタのコメントが消えて、ソースが綺麗になる。
今日は@kami_teruのRedmine+TiDD実践例がとても参考になりました。
Twitterにも書きました。
BTSをAgile開発のタスク管理に使う発想は僕が提唱したわけではなく、まちゅさんの資料が元にあり、既に色んな人達が試しているし、もっと良い使い方もあるだろうと思います。
そういうノウハウは各人の心の中に閉まっておくのではなく、コミュニティなど社外で共有した方が他人の評価にさらされて更に強化できるし、逆に参考になる時もあります。
だから、是非皆さんの事例(プラクティスもアンチパターンも)も公開して欲しいと思います。
コミュニティという場の意見交換を通じて、より良い使い方へ昇華できるから。
IBMやMSのツールはAgile開発に確かに使いやすいかもしれないけど、値段が高く、一技術者としてそのツールの中身を触ることもできない。
だから、カスタマイズして自分たちのプロジェクトに見合った機能へ改善することもできない。
むしろオープンソースのBTSの方が、SVNやGitなどの最新のバージョン管理ツールやHudsonのような優れたビルド管理ツールと連携出来る利点があるし、不足の機能は自分たちで作ってしまえばいい。
RedmineはRuby on Railsなので、JavaやC#が書ける技術者ならば、仕様さえ決めればすぐに実装できる。
オープンソースのBTSを皆がどんどん使って改良することによって、Agile開発の運用のハードルを下げるだけでなく、Agile開発の新しい運用方法を提唱するレベルまで持っていけたらいいなと思っています。
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