電子書籍の最新動向と成功の鍵
電子書籍の最新動向と成功の鍵という記事を見つけたのでメモ。
【元ネタ】
電子書籍~最新動向と成功の鍵~ | 雑誌デザイナーの視点からみる電子書籍
日本経済新聞、電子版を3月創刊。購読料は月額1000円から -INTERNET Watch
電子書籍~最新動向と成功の鍵~ | 雑誌デザイナーの視点からみる電子書籍の記事はとても分かりやすい。
電子書籍の特徴やビジネスモデルの本質がよく分かる。
電子書籍ビジネスの将来は、AppleのiTunesのように、SaaS形式で有料コンテンツを購入してもらえるような環境を整えることにある。
その環境も早く作らなければ、YouTubeやニコニコ動画の普及で動画コンテンツを有料で販売するビジネスが存在できなくなったように、遅かれ早かれそうなる。
そうなれば、新聞やマスコミ、出版と言う業界も右肩下がりになるだろう。
新聞業界で唯一光るのは、日経新聞の電子版ビジネスの成功だろう。
日経新聞という優良コンテンツがあるからこそ、電子版ビジネスが可能になった。
そもそも新聞は過去100年以上の歴史があるのだから、100年分の記事を検索できるような仕組みがあってもいいはず。
今は最新記事が出ても1週間後にはリンク切れもあったりする。
リンクが貼れないWebコンテンツは、後から参照できないので無意味だ。
かと言って、記事を全て無料でWeb化してしまえば、いつでもWebで検索できるのだから、わざわざ品質の悪い紙の新聞を買う必要もない。
紙の新聞は1日後には必ずゴミ箱行きになり、無駄に資源を浪費しているように思える。
しかし、単純に印刷物を電子化しただけでは結局売れない。
その理由が下記に書かれている。
どうして今の電子雑誌は読みづらいのか ―前編― | 雑誌デザイナーの視点からみる電子書籍
どうして今の電子雑誌は読みづらいのか ―後編― | 雑誌デザイナーの視点からみる電子書籍
iPhoneやiPadで読むことを想定すれば、文字フォントの大きさやレイアウトはすごく重要。
そして、ゲームやソフトと電子書籍がコンテンツや値段で比較されるのだから、電子書籍ならではの特徴を生かさねばビジネスとして成り立たないだろう。
電子書籍のうちepubの本質は、単なる書籍の電子化だけでなく、他のファイル形式よりもたくさんのデータを持っているからだ、という指摘は鋭い。
epubは、本文や画像、レイアウト(CSS)だけでなく、目次やリンクや索引などのアクセシビリティ、動画や音声へ変換したり文字を拡張したりできるユーザビリティがとても優れている。
しかも、所詮はXHTML+CSSをZip化しただけだから、テキスト変換ツールを使えば他ファイルへの中間形式としても使える。
HTMLがこれだけ普及した今、コンテンツをepub化するのは正直たやすいだろう。
epubの動向に今後も注目していく。
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