iPadと教育
「iPadで教育が変わる (マイコミ新書)」という本を立ち読みした感想をメモ。
【元ネタ】
iPadで教育が変わる - 情報考学 Passion For The Future
塾講師の方がさっそくiPadで社会と理科について、小学生向けに授業してみたらしい。
すると、下記のような面白い結果が出た、とのこと。
(引用開始)
・授業が紙の資料を使った時より早く終わってしまう
・画像や動画で子供たちの理解が進んだ
・子供たちが「紙に書かないとおぼえられない」という意見を出した
・小学校低学年には向かない
・見る、聴くに優れるiPad、書く、読むは課題
・重い紙の教科書を持ち歩かないで済む
(引用終了)
iPadを使うと、板書を書く必要がないので、無駄な時間が減る。
更に、生物の動画や日本各地の風景を簡単に見ることができるので、生徒の理解も速い。
又、授業アプリには小テストを実施する機能もあるので、テストで理解度を試すことも簡単に行える。
若い人ほど、デジタルツールにすぐに慣れるので、問題ない。
だから、あっという間に授業が終わってしまう、とのこと。
iPadを教科書代わりに使うと、教師の話術が目立つようになり、教えるという技術そのものが赤裸々に出てしまう、という感想が面白かった。
個人的には、教科書の内容を先生が板書に写す作業は無駄な時間だと思うので、授業の生産性を高める方法はもっと研究される余地があると思う。
又、Moodleのようなe-ラーニングWebシステムをどこで使うと教育で効果的なのか、もっと研究されてもいいはずだと思う。
eラーニングシステム Moodle: プログラマの思索
営業支援ツールSugarCRMとeラーニング支援ツールMoodleのリンク: プログラマの思索
逆に、子どもたちにデジタル教育について賛成・反対かどうかアンケートを取ったところ、賛成4票、反対6票だったらしい。
子どもたちのそれぞれの感想が面白い。
例えば、学校の授業は黒板がメインなので、iPadの授業はに合わないのでは、という意見。
あるいは、iPadだけでは、鉛筆で書いたり計算する作業がないので、覚えられない、と言う意見。
個人的には、大学入試や資格試験が筆記試験というスタイルを残している限り、教育のデジタル化には限界があると思っている。
iPadはあくまでも補助ツールであり、最終的には、自分で書きまくって計算したり、2000文字の論文を時間内に書き上げなければ、大学入試や資格試験で合格するゴールに直結しないからだ。
ただ、PCを使う作業はプログラマだけでなく事務員の人も多いので、ノートに鉛筆で書いたり、図でスケッチしたり、計算したりする機会がすごく減っている。
だからこそ、最近は、手帳術やノート術、マインドマップなどの思考ツールが逆に注目されているのだろうという気もする。
教育のIT化については今後も着目していく。
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