高信頼化ソフトウェアのための開発手法ガイドブック
HATさんのBlogで、IPAが公開した高信頼化ソフトウェアのための開発手法ガイドブックを見つけたのでメモ。
事例が多いのですごく参考になる。
【元ネタ】
情報処理推進機構:ソフトウェアエンジニアリング
高信頼化ソフトウェアのための開発手法ガイドブック|HATのブログ
ソフトウェア開発で最も難しく、そして一番技術を必要とされる工程はテスト。
テストと一口に言っても、実践アジャイルテストにあるアジャイルテストの4象限の観点のように、単体テストだけでなく、機能テストや受入テスト、負荷テスト、セキュリティテストなどもある。
TDDは優れたプラクティスだが、それだけではソフトウェアの品質は保持できない。
ガイドブックでは、日本の大手SIの事例が掲載されていのが注目に値する。
日本のSIは自分たちの技術を公開しないので、日本のソフトウェア開発の技術力向上につながっていないから、とても良いことだと思う。
まだ詳しく読んでいないけれども、ソフトウェア品質にディペンダビリティの観点を含めている点が興味深い。
ディペンダビリティとは、単なる信頼性だけでなく、サービスや運用の可用性、信頼性も含めた包括的な概念を指す。
別の勉強会の方から、信頼性の概念が10年前と今は異なっていると言われて、その理由を聞いた所、信頼性にディペンダビリティを含むようになったから、と聞いたことがある。
つまり、単に本番障害が少ないだけでなく、実際のシステムが滞りなく稼働して業務に支障がでないという可用性などの概念も含んでいるのだ。
セーフウェア 安全・安心なシステムとソフトウェアを目指して (IT Architects’Archive)では、ソフトウェア品質にディペンダビリティの概念を導入することは本来の概念を曖昧にしてしまうという観点で批判していたけれど、最近の風潮はソフトウェアとそれを取り巻く業務も含んだ品質(つまり、ディペンダビリティ)に変わってきているのだろう。
もう少し読んでみる。
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