メール駆動開発は時代遅れではないか
マネージャになるほど膨大な量のメールを処理するのが主な仕事になってくる。
また、SEの仕事の殆どは、顧客やメンバーからのメールや添付されたExcelを元に、設計書をどんどんブラッシュアップしていくことだ。
倉貫さんのつぶやきを読んで、同感すると共に、果たしてそれが本当に良いことなのかラフなメモ。
Twitter / @kuranuki: メールでは手紙で出来ること以上のことをやっちゃいけないんだよ。
Twitter / @kuranuki: メールの対応だけであっというまに時間が過ぎる。それが仕事と言えば仕事だが、なんとかしたい。
PCの普及によって、従来の紙による伝達からメールによる伝達に変わった。
ホワイトカラーの仕事が、メールでのやり取りによって他者と調整する作業に変わった。
だが、メールの弱点は、情報が後入れ先出しになりやすいこと。
毎日100通以上メールが届く場合、最新情報から精査していくから、過去メールの理解や判断に手間取りやすい。
1週間メールを見なければ、1千通以上のメールが蓄積されてしまって、1日がメールの理解だけで終わってしまう場合もある。
POP3、SMTPと言うメールの仕組みも現代のネットワーク技術からすれば、かなり古いプロトコルだ。
FacebookやTwitterなどのSNS技術の方が、自分に関係する人達へ情報を素早く伝達することができる時代になっている。
SEは元メールにレスしながら、メールにある要件や問合せがどのように変化して結論に至ったのか、という履歴を残していく。
その変更履歴を辿りながら、本来のあるべき仕様や結論を導きだそうとする。
だから、SEの作業のかなりの割合を占めるメールの履歴を調査する作業は変更管理の一部ではないか、と思う時がある。
殆どのSEはメール駆動開発をやっているのではないか、と思えるぐらいだ。
でも、メールでやり取りする内容は、本来はITSチケットやWikiに書かれるべきものだと思う。
何故なら、議論のやり取りと成果物の修正履歴をリンクさせることができれば、より深く変更履歴を理解しやすくなる。
また、議論した結果をWikiにまとめれば、チーム全体に情報共有しやすくなるし、ITSで全文検索できるから情報が蓄積されるほど資産になる。
変更管理という作業をどこまでチケット駆動開発が吸収してカバー出来るのか、色々考えてみたい。
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