ゲーム市場が大きく変化している
東京に来て思うのは、SNSやゲームに関わるIT企業が多いこと。
僕は業務系システム開発でずっと来たから、そういうIT企業の会場で勉強会があった時、等身大のキャラグッズがあったり、お菓子やジュースが飲み放題になっている施設を見て驚いた時がある。
ゲーム市場について下記のBlogを読んで思ったことをメモ。
【元ネタ】
Life is beautiful: 携帯型ゲーム市場の大幅シフトと据え置き型ゲーム市場の未来と
Life is beautiful: iPod touch と Angry Bird に駆逐された Nintendo 3DS
イノベーションのジレンマ~過剰技術・過剰品質の罠: プログラマの思索
日本のゲーム市場は、ソニーのPS3やPSP、任天堂のDSiやWiiが今も主流だろう。
今でもファイナルファンタジーとか売れ筋のゲームがまだあるから。
でも、iPhoneやAndroidがソニーや任天堂のゲーム機を駆逐しつつあるという上記の記事は興味深い。
その本質は上記の記事に書かれている通り「イノベーションのジレンマ」にある。
つまり、最初は品質も機能も劣っていた製品が、瞬く間に従来の高価で高機能な製品を駆逐してしまう症状のこと。
現代のビジネスは常に「イノベーションのジレンマ」にさらされていると言っていい。
ゲーム機だけでなく、携帯電話、家電製品、自動車など日本が得意としてきた製造業の分野は、当初は品質も機能も劣っていた新興国の製品群に押されている。
イノベーションのジレンマ~過剰技術・過剰品質の罠: プログラマの思索にも書いたけれども、日本の企業は過剰品質にこだわりすぎ。
PMBOKの品質管理では、顧客が要求する以上の品質を作る過剰品質を金メッキと呼んでけなしている。
いくら高品質で高価格な製品を作っても、マーケットに合わせて変化しなければ、結局売れていない。
「イノベーションのジレンマ」が主流のビジネス世界では、急ブレーキ・急発進できる意思決定の仕組みやビジネスモデルが必要になってくるだろうと思う。
そうでなければ、意思決定にもたついている間にマーケットのNo.1からあっという間に滑り落ちてしまう。
アジャイル開発は短い期間にイテレーション単位に開発していくスタイルゆえに、急ブレーキ急発進の意思決定をイテレーション完了時に意図的に取り入れやすい。
イテレーションが終わるタイミングで、当初予定していた機能を止めて新たな機能を最優先に作るという判断の切り替えがやりやすいのだ。
つまり、当初の長期計画をビジネスの環境の変化に応じて柔軟に変える仕組みがあると思える。
計画は不変ではなく、状況に応じて常に最新化しなくてはならないのだ。
アジャイル開発にはたくさんの可能性が秘められていると思う。
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