MSのTestManagerメモ
細谷さんのBlogでMSのTestManagerの使用感想が公開されていたのでメモ。
【元ネタ】
TFS事件簿 - Yasuo's Notebook
新しいテスト専用ツールを活用したテスト プロセスの包括的な管理
Test Manager 2010 のホワイト ペーパー完成 - KKONDO's Blog - Site Home - MSDN Blogs
TestManagerはTestLinkと同等ないしそれ以上に使いやすいユーザインターフェースを持つテスト管理ツール。
TestManagerに関しては、以前Blogを書いた。
僕自身は、TFSの中でTestManagerに最も興味を持っている。
MSのTestManagerはTestLinkと全く同じ!: プログラマの思索
上記Blogでは、TFSがTestManagerのテスト実行結果を消していたという話が書かれていたのだが、僕が興味を持っていたのは、TestManagerの感想を久しぶりに見つけたこと。
「TestManager」で検索してみれば分かるが、検索結果にはTestManagerを使ってみたという記事はMSの記事ばかりで日本人が書いた記事は殆ど無い。
おそらくほとんどの開発チームでは、TestManagerを使っていないのだろうと思う。
TestManagerが必要になっていくる場面は、サイクルを考慮した業務システムのサイクルテストないしシステムテストだと思う。
単なる単体テストや機能テストはJUnitのようなテスト自動化で十分だが、ユーザ観点の運用フローに沿ったテストを行うには、複雑な操作手順を書いたテストケースとそのテスト実行の管理が重要になってくる。
普通は、Excelのテストケースでテスト管理している現場が多いだろうが、Excelの進捗管理と同様にたくさんの問題点がある。
「Redmineによるタスクマネジメント実践技法」にも書いたけれど、Excelのテストケースの横に、テスト実施日、テスト検証日、ビルド番号、障害管理番号、テスト再検証日などの項目を追加していくと、Excelファイルがどんどん肥大化していく。
しかも、たくさんのテスト担当者がテスト実施結果を頻繁に更新するため、きちんとかんりしなければExcelファイルがでグレードしやすい。
更に、テスト実施結果を集計するのもExcelは面倒で、マネージャの作業の殆どが集計作業に取られてしまう時もある。
TestManagerがTestLinkよりも良い点は、Excelのテストケースをインポートしたり、エクスポートする機能が強力なので、マネージャは作業しやすくなる。
テストケースそのものも間違っていたら更新する時も多いから、Excelとやり取りするユーザインターフェースはとても重要だと思う。
TestManagerについて興味深い記事は、手動テストだけでなく、探索的テストもサポートしていること。
以下の記事を読むと、試行錯誤しながらテスト作業のログを記録しながらテスト結果を残すやり方も紹介されている。
方法: Microsoft Test Manager を使用して探索的テスト セッションの結果を表示する
Microsoft Test Manager を使用した探索的テストの実行
Microsoft Test Manager を使用した手動テストのテスト設定の作成
方法: Microsoft Test Manager を使用してラボ環境で自動テストを実行する
探索的テストを使う場面としては、例えば、使用性という品質特性を検証するために、モンキーテストを実施するとか、ユーザにゲームのベータ版を使ってもらうなどのやり方もあるだろう。
テストには色んな技法があるので、強力なツールとセットで運用すれば、ソフトウェア開発の効率向上に役立つだろうと思う。
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