Facebookはセルフブランディングの最強ツール
「Facebookバカ」を立ち読みして思ったことをメモ書き。
【参考】
Twitterは最速のメディア: プログラマの思索
【1】Facebookは単なるSNSとは違う意味がある気がしている。
その違和感は「Facebookバカ」の下記の文章から、ようやく分かった。
(引用開始)
大事なことなので繰り返しますが、私が記事を投稿するときの意識と基準は、「自分は、どういう人として覚えてもらいたいか」ですから、フェイスブック上で私の投稿を読んでくれている人に私の興味がダイレクトに伝わるように投稿ネタを選んでいます。(P.130)
(引用終了)
Facebookでコメントする時、普通は自分の思いを書く時が多い。
でも、Facebookをプライベートな人間関係のコミュニケーションツールとして使う以上のことをしたい場合、自分はどんな人間として覚えられたいのか、を意識した方がいい。
否定的なコメントを残すほど、書いた人のイメージは悪くなり、人が離れていく。
だから自然に投稿したコメントは、明るい内容、役立つ内容に変わっていく。
すると、Facebookは、自分という人間を世界中に発信する放送局に変わる。
つまり、Facebookはセルフブランディングのための強力なツールなのだ。
【2】Facebookのタイムラインは、自分の発言が時系列に流れているだけだが、書いた本人の価値観に基づく投稿記事になる。
新聞のニュースなら、時系列に政治・経済・スポーツなどの記事が流れていくのと同じ。
投稿した人のファンならば、その人の記事を追いかけるだけで、その人が書いたニュースが分かる。
投稿した人がアルファブロガーだったり、オピニオンリーダーだったり、スポーツマンや女優などならば、その人の行動なり言動に敏感になるだろう。
【3】でも、普通の一般人でも、Facebookを使えば、HPよりも強力な営業ツールになる。
その例として下記があげられる。
妻のパン屋の悩み事をFacebookページで解消したお話 - give IT a try
Facebookには以下の利点があげられるだろう。
実名のユーザが書いているので、信用できる。
情報をHPやBlogよりも気軽に書ける。
「いいね」ボタンでPVに近い指標をフィードバックしてもらえる。
Twitterほどではないが、リアルタイム性がある。
「http://www.facebook.com/username/」 というURLが作れるので、自分を簡単に識別できるアクセス方法が得られるので、集客力につながる。
すると、普通の一般人でも、Facebookを使いこなせれば、セルフブランディングになる。
つまり、自分という人間の価値が優れているならば、自然に人が集まり、そこから市場が生まれる。
特に、コンサルタントという職種の人達は、Facebookのようなセルフブランディング・ツールは必須だろう。
コンサルタントは自分が持つ知識やノウハウを売り物にするけれど、今の時代、○○コンサルタントという呼び名は星の数ほどあり、信用できるかどうか不明だ。
そのため、信用、そして集客力が不安の源泉になる。
でも、Facebookでコンサルタントとしての価値の一部を公開して信用してもらえれば、人が集まり、マーケットが出来上がっていく。
コンサルタントが出版した自分の本と一緒に宣伝する理由の一つが、著作物という信用性のあるもので保証されたいという動機があるからだろう。
その意味では、今は普通の一般人でも、何らかの価値を発信できる能力さえあれば、その集客力を利用して生活していくことができる時代になったと言える。
【4】似たような話として、BlogがSNS時代になって再発見されたという意見もある。
Blogも自分放送局のツールであるが、FacebookやSNSと違う利点は、蓄積した記事というログはGoogleの検索エンジンによってPageRankで再利用されて、どんどん価値が上がっていく点。
「必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える“俺メディア”の極意」の本でその意義が詳しく書かれている。
【読了】必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える"俺メディア"の極意 著者:コグレマサト するぷ : AverageのHobby Blog
本が付箋だらけになっちゃった「ブログ運営テクニック100」 | サラリーマンプラス
惜しみなく披露! ブロガー必読の「必ず結果が出るブログ運営テクニック100」(Excite Bit コネタ) - エキサイトニュース
例えば、倉貫さんが社長のソニックガーデンさんもBlogやTwitterなどを積極的に使われているが、従来の営業スタイルを使わずともBlogやSNSを上手く使えば影響できることを説明されている。
急がば回れ、売り込まないソニックガーデン流営業スタイル - SonicGarden 株式会社ソニックガーデン
BlogやFacebookで記事をリアルタイムに公開する方が、より個人的な情報がオープンになることで親近感を持つし、より顔が見えやすくなる。
そして、「どんな人として覚えられたいのか」「どんな会社として覚えられたいのか」という問いを自然に実行しているとも言える。
【5】この言葉は、ドラッカー著「プロフェッショナルの条件」にあるシュンペーターとの話を連想させる。
(引用開始)
(ドラッカーの)父はにこにこしながら。「ヨーゼフ(・シュンペーター)、自分が何によって知られたいか、今でも考えることはあるかね」と聞いた。シュンペーターは大きな声で笑った。私も笑った。というのは、シュンペーターはあの2冊の経済学の傑作を書いた30歳ごろ、
「ヨーロッパ一の美人を愛人にし、ヨーロッパ一の馬術家として、そしておそらくは、世界一の経済学者として知られたい」
と言ったことで有名だったからである。
彼は答えた。
「その質問は今でも、私には大切だ。でも、むかしとは考えが変わった。今は一人でも多く優秀な学生を一流の経済学者に育てた教師として知られたいと思っている。(中略)私も本や理論で名を残すだけでは満足できない年になった。人を変えることができなかったら。何にも変えたことにはならないから。」
(引用終了)
(引用開始)
シュンペーターはこの会話の五日後になくなった。ドラッカーは、シュンペーターのこの言葉から3つのことを学んだと言う。それは、
・人は何によって知られたいかを自問しなければならない。
・問いに対する答えは、成長に伴って、変わっていかなければならない。
・本当に知られるに値することは人を素晴らしい人に変えることである。
(引用終了)
「どんな人として覚えられたいのか」の問いを常に考えながら、Facebookに投稿するのは良いかもしれない。
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