A successful git branching model とgithub flowの比較
A successful git branching model とgithub flowについて、その考え方を比較するスライドを作ってみた。
【元ネタ】
GitHub Flow (Japanese translation)
git-flow によるブランチの管理 - O'Reilly Japan Community Blog
A successful Git branching model: プログラマの思索
git-flow による構成管理とRedmineの関係: プログラマの思索
GitHub Flowは、GitHub上でのブランチ管理戦略だ。
GitHub Flowの本質は、PullRequest主導のチケット駆動開発とも言える。
GitHub Flowが使いやすい理由は、GitHubと言うWebUI上で、masterから派生されたブランチ一覧を見れるので、ブランチに相当する開発中の機能の現状が分かりやすいことと、GitHub上でPullRequestを送ることでコミッタがパッチをWeb上でコードレビューでき、即座にマージできることにあるだろう。
もしそのパッチが気に入らないならば、却下して、マージしなければいいだけのことだ。
開発者がコミッタへパッチを送る作業と、コミッタのコードレビュー、コミッタのマージ作業をGitのPullコマンドで実現した点が凄い所だと思う。
また、A successful git branching model のように、たくさんのブランチを意図的に作り、マージやリリースを複雑にするワークフローでもない。
Gitコマンドを手作業で実行しなくても、GitHubという優れたWebUIがその操作を代替してくれる。
歴史を振り返ると、2000年頃に出現したXPのプラクティス「ソースの共同所有」が叫ばれた時代は、CVSがまだ一般的に普及しているとは言えない頃だった。
そして今、GitHub FlowというPullRequest主導のチケット駆動開発によって、よりアジャイルに開発してリリースできるようになった。
技術やツールがプロセスや文化を変えていく。
その観点で今後も追いかけてみる。
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コメント
こんばんは。
「技術やツールがプロセスや文化を変えていく」
という考え方、面白いですね。
投稿: 師子乃 | 2020/08/02 18:52