チケット駆動開発の運用例part5
チケット駆動開発を適用した論文や事例を見つけたのでメモ。
【1】ソフトウェア開発 PBL へのチケット駆動開発の適用による共同作業の改善
細粒度プロジェクトモニタリングのためのDaaSを利用したソフトウェア開発PBL支援環境の提案
大学のPBL(Project-Based Learning/Problem-Based Learning)型の教育において、学生と教員が中心になってRedmineによるチケット駆動開発を実践した運用例が紹介されている。
2010~2011年度に試されているので、かなり早い時期に注目していたと思われる。
興味深いのは「Redmineによるタスクマネジメント実践技法」を参照して、EVM作成にもチケット管理を適用しようと考えている所だ。
やはりPMにとって、EVM作成のコストはプロジェクトが破綻するぐらい大きすぎるらしい。
(引用開始)
Redmine を利用することで表 4 の値は,データベースに格納されているため,今後のコストやスケジュールを簡単に計算できシュミレーションすることができる.
2010 年度の活動では,PM たちが進捗報告時に EVM で進捗状況を報告するために多くの時間(コスト)を割いていた.
Redmineを利用することにより,EVM 作成の手間を軽減できると考える.
(引用終了)
【2】運用ドキュメントの共有と変更管理 運用ドキュメント2011 ~手軽にスピーディに継続的に保守するためのツール入門~ Part-3
ドキュメントの変更管理にチケット駆動開発を適用すると以下の利点がある。
(引用開始)
No ticket, No commit 「チケットの無い作業はしてはいけない」
・作業全てをチケットで管理する。(チケットシステム中心の業務)
運用作業やドキュメント管理も本質的には同じ。
・チケットの無い「闇作業」や「闇変更」は百害あって一利も無い。
・時間とともにその経緯が誰にもわからなくなってしまう。
・ドキュメント管理については、下準備をチケット上でやることにより、執筆/レビュー前に関係者からコメントが得られる可能性がある。
また、後日類似の検討があった場合に、ゼロからの検討が必要なくなり短期化できる可能性も出てくる。
(引用終了)
(引用開始)
チケットにすることで、やることが明確になる、頭から忘れてもかまわないという安心感がでてくるため、作業に集中しやすい。
・チケットにまとめておくことで、過去のやりとりメールをあさらなくて良い
・親子チケットにより、大きいタスクを細分化することで、目先何をやればいいのかが見えてくるため、進めやすくなる。
・質の良いチケットは経緯を残しているため、ドキュメント本体に残りにくいWhy(なぜそうしたのか?)が残りやすい。
・チケットにしておけば、気付いた人が進めてくれる可能性が出てくる。
・優先順位を付けやすくなる。(期限 vs. 優先度)
・工数を都度入れておけば、実測に基づく実績として有効なデータとなる。
・作業にリズムが出てくる。
・蓄積により、チケット全体が一次ナレッジデータベースの価値を持つようになる。
(引用終了)
上記のPDFでは、ドキュメント管理では、Sphinx+Mercurial+Redmineがお勧めらしい。
基本的には、タスク管理と名の付く業務には、チケット管理は有効だと思う。
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