ビジネスモデルキャンパスの感想
「ビジネスモデル・ジェネレーション」を読んでみて、ビジネスモデルキャンパスを描いてみた。
感想をラフなメモ書き。
【元ネタ】
【マインドマップ付き】Canvas『ビジネスモデル・ジェネレーション』(アレックス・オスターワルダー/イヴ・ピニュール著): ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)
話題のビジネスモデル・ジェネレーション(設計書)を徹底解説!
ビジネスモデル・キャンバスを使ってビジネスモデルを考える | インバウンドマーケティング/Facebookアプリ Hivelocity ハイベロシティ
ビジネスモデルキャンバスの作り方-ビジネスモデル・ジェネレーション - ウィリアムのいたずらの開発日記
ピクト図解×ビジネスモデルキャンバス勉強会を開催しました。 - Akaponのメモ帳
【1】ビジネスモデルキャンパス(BMC)は、ビジネスモデルを9つの観点で1枚の紙に描いて分析する手法。
普通は新規ビジネスモデルを作るために使うのだろうが、既存ビジネスモデルの理解にも役立つ。
9つの項目のバランスと配置が絶妙。
右半分が売上、左半分が費用に分けてみることもできるし、SWOTで当てはめることもできる。
描き方も直感的でよいし、絵を入れるともっと分かりやすくなる。
「ビジネスモデル・ジェネレーション」にはパターン集がついていて、ロングテール・プラットフォーム・フリーミアム(オープンソース)などがパターン内容もその名の通りで分かりやすい。
気軽に描きやすいのも良い。
普通は、ホワイトボードや模造紙にビジネスモデルキャンパスのレイアウトを書き、話しながらPostItでペタペタ貼っていく。
アイデアはスケッチ風。
ブレーンストーミングで出すとアイデアがどんどん出る。
【2】ビジネスモデルキャンパスの使い方にはコツがいくつかあると思う。
一つ目は、モデルの所有者を明確にすること。
「ユーザ企業のB2Cビジネス」のBMCならば、ユーザ企業はBMCに出てこない。
SIやベンダーは、パートナーの項目に現れる。
逆に「SI企業がユーザ企業へ提供するビジネス」ならば、SI企業はBMCに出ず、ユーザ企業が顧客の項目に現れる。
つまり、モデルの所有者は誰か?: プログラマの思索にもあるように、モデルの所有者はモデルに出てこない。
BMCを色々描いてみて、やはり顧客観点で描く方が色んな案が出る。
顧客企業が誰にどんなサービスや商品を提供するのか?
SI企業の観点で描くと、ユーザ企業にどんなシステムを提供するのか、という観点になるために、チャネルが限られてしまい、発想が出にくい。
二つ目は、顧客セグメントや価値が重要なこと。
誰に何を売るのか?が明確でなければ、BMCはあいまいになりやすい。
逆に、顧客と価値(サービス)がはっきりすると、どんな方法で売るのか?、どんな関係を築きたいのか、どのように収入を得るのか、が明確になってくる。
更に、顧客と価値のセットで色んなビジネスモデルの案が出てくる。
顧客といっても、セグメントに分けると、「LINEを使う女子大生」や「自由時間はゲームにはまる若い男子サラリーマン」では、提供するサービスも変わってくる。
BMCを描くうちに、顧客セグメントがはっきりしてくるメリットもある。
三つ目は、顧客との関係(CS)が難しいこと。
チャネル(顧客へ商品やサービスを提供する方法)は限られている。
店舗に来てもらったり、配送業者に納品してもらったり、Webで注文してもらうぐらいしかあまりない。
顧客にサービスを提供することで、何を目標とするのか?
実際にCSを描いてみると、お金や商品を伴わないチャネルになりやすい。
すると、ユーザ企業への信頼、初対面の人と集まる場、友人と絆を深める、など、ふわっとした内容が多くなる。
実際、FacebookやTwitterを使う理由も、お金よりも、色んな人との関係作りが目的のはず。
CSを意識すれば、リピーター顧客が増えて収入が安定するだろうし、集客してファンが増えれば、ファンが商品やサービスを勝手に広めてくれる。
マーケティング方法のAIDMAモデルやAISASモデルを連想させる。
顧客との関係を深めることで、ビジネスモデルは安定する。
インターネットマーケティング(AIDMAからAISAS/AISCEASへ): eビジネス・IT戦略の波間に
(引用開始)
AIDMA = マーケティングで顧客の購買行動を分析する枠組み
Attention → Interest → Desire → Memory → Action
(注意) (関心) (欲する) (記憶) (購入)
AISAS = ネットでの購買行動のモデル
Attention → Interest → Search → Action → Share
(注意) (関心) (検索) (購入) (共有)
(引用終了)
4つ目は、競争者は出てこないので、フレームワークに向き不向きがあること。
だから、3C(Consumer、Competitor、Company)の観点では描きにくい。
むしろ、4P(Product、Place、Promotion、Price)の方が向いているように思う。
どんなサービスを売るのか、の観点の方がアイデアを出しやすいように思う。
とはいえ、「ビジネスモデル・ジェネレーション」にはSWOTの当てはめ方も説明している。
ファイブフォース(5F)もBMCに使えるだろう。
フレームワークを当てはめれば面白いかもしれない。
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