ビッグデータに至るまでの歴史
「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」という記事が面白かったのでメモ。
【元ネタ】
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(1/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(2/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(3/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(4/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(5/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(6/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
佐藤一郎氏が語る「データ処理技術の歴史とビッグデータの現在」(7/7):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
インメモリデータベース(IMDB)と列指向データベース(CODB)の歴史<データベースの歴史<歴史<木暮仁
19世紀後半、アメリカの国勢調査で収集したデータを集計するのに数年もかかっていた。
その問題に対し、パンチカードを導入して、集計作業を短縮化し、IBMの基礎を作った。
ビッグデータがコンピュータを生んだ。
トランザクションの原理ACIDがRDBの根本思想を貫いている。
原子性(atomicity)、一貫性(consistency)、独立性(isolation)、永続性(durability)。
それらの性質を満たすように、RDBMSは実装されている。
RDBは2種類ある。
IBMのSystemRの流れを汲むOralce、DB2。
UCBのIngressの流れを汲むPostgres、Sybase、そしてSQLServer。
Ingressの後継者という意味で、Post+Gress。
IBMは自社製のIMSを持っていたので、RDBの開発に乗り遅れた。
イノベーションのジレンマ。
IBMのコッド博士の継承者はOracleなのか?
DBの今後の動向。
列指向DBは、HadoopのHBaseに関連している。
インメモリDBが普及すれば、RDBMSのアーキテクチャが根本的に変わる。
RDBのボトルネックは、HDDへ書き込んで永続化(Durability)する箇所にある。
PostgresやMySQLのソースの大半は、メモリ上のデータをトランザクション処理を考えながら、いかに効率よくHDDに書き込むか、という工夫に費やされている。
メモリにデータを書き込んだ時点で永続化できれば、ソースが短縮化されて、すごく簡単になる。
NoSQLの今後。
大量データの収集と集計処理に強い。
但し、特定のアプリやサービスに特化しているため、そのままでは使えない。
分散システムを前提としているので、アーキテクチャに合わせた使い方が重要。
Hadoopのジレンマ。
RDBに比べて完成度が低く、RDBよりも未熟。
Hadoopの強みは、集計処理(Reduce)とデータの前処理(Map)だけ。
使いこなすには相当のノウハウが必要。
CAPの定理。
一貫性、可用性、ネットワークの耐性のうち、2つしか満たすことができないという経験則。
しかし、実際の現場では、3つの条件を全て満たせなくても、3つの条件は最低限クリアするように、ネットワークを冗長化したり、システムを冗長化したりして使っている。
今後面白いのは、90年代にRDB競争が激しかった頃のDB関連の特許が切れ始めるので、特許切れの内容をOSS製品が取り込んで実装されること。
今後、イノベーションが起きる可能性がある。
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