iDempiereのインストール方法と画面キャプチャ
第9回Adempiere勉強会(アデンピエレ勉強会)に行ってきた。
オープンソースERPのiDempiereのデモ画面で受注→出荷→請求という基本操作を学んで、少しだけiDempiereの使い方を教わった。
iDempiere(アイデンピエール)のインストール方法と画面キャプチャをメモ。
【元ネタ】
iDempiere(アイデンピエレ)のインストール Windows7 - OSS ERP Compiere Distribution Lab
iDempiere(アイデンピエレ)の開発環境構築 - OSS ERP Compiere Distribution Lab
idempiere / iDempiere / ダウンロード ? Bitbucket
Open Source ERP Users Group / the 9th Meetup : ATND
Table of Contents ja - ADempiere ERP Wiki
ERPはなぜ難しいのか?~オープンソースERPで業務改革を試したい: プログラマの思索
【1】Windowsへのインストール方法
JavaとPostgresSQL(またはOracleXE)が必要。
以下、PostgresSQLをインストール
↓
PATHに
C:\Program Files\PostgreSQL\9.2\bin
を追加
↓
PgAdminを起動
Postgersのサービスを起動する
↓
C:\idempiere-server
に解凍する
↓
PostgresSQLのSQL画面で、DBユーザを追加
# su - postgres
$ psql
# ALTER ROLE postgres with password 'postgres';
# CREATE ROLE adempiere SUPERUSER LOGIN PASSWORD 'adempiere';
# ALTER ROLE adempiere SET search_path TO adempiere, pg_catalog;
# \q
↓
コマンドプロンプトから、iDempiereのデータベース作成
cd C:\Program Files\PostgreSQL\9.2\bin
$ createdb --template=template0 -E UNICODE -O adempiere -U adempiere idempiere
$ exit
パスワード:adempiere を設定しておく。
↓
C:\idempiere-server\setup.bat
を実行する。
↓
初期画面に初期値を設定する。
テストボタンを実行して正常確認する。
下記参照。
↓
cd C:\idempiere-server\data\seed
jar xvf Adempiere_pg.jar
↓
psql -d idempiere -U adempiere -f Adempiere_pg.dmp
を実行して、テーブルと初期データをインポートする。
先ほど設定したパスワード:adempiereを入力する。
テーブルが約900個近く作られる。
↓
C:\idempiere-server\idempiere.exe
を実行すると、Tomcatが起動して、サーバー側のiDempiereが起動される。
↓
http://localhost:8080/
にアクセスして、
User「SuperUser」、Password「System」でログインする。
↓
真ん中上にあるMenuボタンをクリック。
System Admin > General Rules > System Rules > Languageと辿る。
↓
言語設定画面で日本語を選択する。
日本語は中間付近の50番台で画面送りが面倒なので虫眼鏡アイコンで検索した方が早い。
↓
翻訳ファイルもインポートする。
System Admin > General Rules > System Rules > Translation Import/Export を選択後、
ClientとLanguageにそれぞれ「System」「Japanese」を選択し、Importボタンを押す。
↓
「data」ディレクトリをダブルクリック。
「ja_JP」ディレクトリをクリックし選択状態として緑チェックを押す。
↓
メニュー>一般ルール>システムルール>システム翻訳チェック で日本語を選択する。
↓
ログアウトして、日本語で再ログイン
なお、iDempiereのクライアントは、Webブラウザからアクセスする場合と、Swingクライアントからアクセスする場合の2つがある。
業務システムの場合、リッチクライアントが好まれやすいから、ブラウザよりもSwingクライアントの方が使いやすいだろう。
なぜなら、大量の伝票データを入力して編集する場合が多いのに、ブラウザでは画面の状態を保持されないから誤って消えてしまうリスクがあるから。
【2】iDempiereの画面キャプチャ
iDempiereで、受注→出荷→請求の画面キャプチャを載せておく。
WebのUIは、アイコンがわりと直感的。
どのERPもユーザインターフェイスがとても使いにくい弱点があるが、iDempiereは多分すぐに操作に慣れるだろう。
販売管理だけでなく、生産管理や会計もある。
但し、僕はiDempiereの詳細はまだ知らない。
でも、ERPのほとんどの機能はあるので、業務システムを初心者が勉強する時、iDempiereを触れば分かるだろうと期待している。
デモの時に、萩原さんからいくつかアドバイスが合ったのでメモしておく。
01_iDempiereログイン画面
↓
必ず組織と倉庫を選択する。
倉庫を選択しないと、出荷できないチェック処理がiDempiereに入っている。
その理由は、倉庫に属さない担当者が勝手に入出荷(受払い)すると、業務もデータも何でもありになってしまうから。
02_受注伝票入力
03_得意先検索
↓
iDempiereでは、「ビジネスパートナー」という概念が、得意先・取引先・従業員などのアクターを含む。
つまり、ビジネスパートナーと得意先・取引先・従業員は、ファウラーのアナリシスパターンである知識操作パターンに相当している。
04_受注伝票明細入力
05_受注伝票明細入力の詳細画面
06_品目情報検索
07_伝票ステータス更新
↓
初期状態の伝票ステータスは「草案」。
ドラフトの意味であり、何度も修正や削除もできる。
伝票ステータスを「完成」へ更新した後は削除できない。
その理由は、内部統制上、一度起票した伝票は理由なしに消せないから。
08_出荷伝票の選択
09_納品書印刷
10_納品書出力
↓
PDFで出力される。
帳票レイアウトはカスタマイズ可能。
印刷(レポート)アイコンを押せば、何度でもPDF出力できる。
11_売上請求伝票検索
12_請求書印刷
13_請求書出力
14_売上請求伝票画面で転記ボタン押下
↓
「入金済み」ボタンは押せない。
別画面で入金情報を入力してデータ連携されなければ、押せない仕組みになっている。
つまり、売掛金回収が必要。
すなわち、債権管理機能と連携している。
転記ボタンを押すと仕訳が作られる。
iDempiereの背後で、出荷時に既に仕訳が自動で作られているらしい。
(Tomcatで自動仕訳の別サービスが起動しており、ポーリングで動いている?)
請求画面で請求書を発行する時は、既に仕訳があるので、転記ボタンを押すだけで良い。
iDempiereはリアルタイムに自動仕分けされるのが特徴の一つ。
aDempiereやCompiereは、自動仕訳するか確認するボタンがあるらしい。
つまり、aDempiereやCompiereは、自動仕訳を主導でキックするかどうか、判断する機能がある。
仕訳のトランザクション量が多い場合、リアル連携よりもバッチ処理の方が良いので、そのような仕掛けが別途必要かもしれない。
15_仕訳生成
↓
単なる仕訳だけでなく、組織や品目、取引先などの会計ディメンジョンも追加されて生成されているので、管理会計の観点で分析も可能。
【3】iDempiereで今後知りたいのは、2つある。
一つは、オープンソースERPのマーケットである中小企業に対し、iDempiereの運用がどこまで可能で、どんな部分をカスタマイズすれば運用の範囲内におさまるのか?
iDempiereの導入コスト、カスタマイズのコストは、顧客である中小企業が耐えうる範囲内か?
もう一つは、iDempiereが持つ生産管理や所要量展開の機能は、実業務に耐えうる機能のレベルにあるのか?
本でしか知らないMRP2の理論が、実際にiDempiere上で操作できて実験可能であるか?
僕としては、理論でしか知らないMRPやら原価計算のロジックをオープンソースのツールで実験してみたい。
そして、実業務の運用に耐えうるのか、試してみたい。
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