« Redmine2.5.2の新機能~プラグインアップデートチェック | トップページ | 第11回RxTstudy勉強会「Redmine Plugin 活用最前線」の感想~今後の課題はRedmineのエコシステムの創造 #RxTStudy »

2014/07/09

Redmineでリソースヒストグラムを出力してくれるプラグイン~RedminePlannerPlugin

Redmineでリソースヒストグラムを出力してくれるプラグインRedminePlannerPluginを見つけたのでメモ。

【元ネタ】
Resource Planner - Plugins - Redmine

dr-itz/RedminePlannerPlugin

RedminePlannerPlugin/doc/concept.md at master ・ dr-itz/RedminePlannerPlugin

RedminePlannerPlugin/doc/todo.md at master ・ dr-itz/RedminePlannerPlugin

【1】リソースヒストグラムとは、開発要員の稼働率を月別に並べた表のことだ。
要員表または山積み表とも呼ばれる。

受託ソフトウェア開発のようなSIなら、リソースヒストグラムは必ず作っている。
普通は、プロマネが要員表をにらめっこしながら、営業で引合中の案件を受注したら、誰をアサインすべきか、鉛筆をナメナメしながら考え込んでいるはずだ。

MSProjectには、ガントチャートとEVM、そしてリソースヒストグラムを作成ないし生成する機能があるので、Redmineでも仕様上は実装可能だ。

リソースヒストグラムをRedmineで生成するアイデアは、以前、Redmineでリソースヒストグラムを実現するアイデア: プログラマの思索を書いた。

【2】Redmine本家を見ると、リソースヒストグラムを実現するRedmineプラグインRedminePlannerPluginが公開されていた。

RedminePlannerPluginのインストールは簡単。

cd plugins
tar zxf planner-v0.4.tar.gz
mv RedminePlanner* planner

bundle install --without development test

rake redmine:plugins:migrate NAME=planner RAILS_ENV=production

【3】RedminePlannerPlugin/doc/concept.md at master ・ dr-itz/RedminePlannerPluginに、RedminePlannerPluginのコンセプトが丁寧に説明されている。

マトリクス組織を持つ企業のリソース計画を解決するために設計されている。
チームリーダー、プロジェクトリーダー、チームメンバー、営業の観点から、RedminePlannerPluginの利用シーンを説明している。

「資源要求」では、メンバー単位に週別の稼働率が表示される。
80%なら、20%の余裕があるから、少しだけ作業を依頼できる。
120%なら、逆に作業が溢れているので、減らす必要がある。

RedminePlannerPluginを見ると、チケットとは別に「タスク」を新規登録して、その「タスク」から稼働率を計算するようだ。
しかもその「タスク」に承認・拒否などのワークフローが設定されている。
「これだけの人をアサインして確保したい」という申請と承認のフローがあると思われる。

チャートを見ると、週別にチームごと、人ごとのリソースヒストグラムが見れる機能があるようだ。
このリソースヒストグラムは、プロマネにとってすごく重要な機能なので、とてもありがたいはず。

【3】但し、RedminePlannerPluginでリソースヒストグラムの機能が本当に実現されて運用できるか、検証は必要だ。

本来は、チケットにWBSの計画工数を設定し、日々の実績工数は担当者が入力することで、月別・週別のリソースヒストグラムを自動生成したいはず。
チケットにリソースヒストグラムの情報を一元化したいからだ。
そうでなければ、リソースヒストグラムのデータの精度は日々の状況を反映しておらず、意味が無いだろう。

また、月別・週別にリソースヒストグラムを出力する場合、どの時点で工数締めするか、という観点を機能として実現する必要がある。
なぜなら、リソースヒストグラムの過去の実績工数は確定されており、勝手に修正されると改ざんしたと思われてしまうから。
だから、日次バッチ処理で工数集計したり、月末に工数締めする機能が必要になるだろう。

これらの配慮がRedminePlannerPluginに反映されていなければ、Redmine EVM Pluginのように、EVMのアイデアを実現しているものの、実際の運用では使えない判断になってしまうだろう。

RedminePlannerPlugin/doc/todo.md at master ・ dr-itz/RedminePlannerPluginを読むと、機能改善したいアイデアがあるようなので、今後に期待したい。

・稼働率が閾値を超えた倍、アラート機能を追加
・リソースの週間表示
・タスクの階層化
・パートタイム労働者の計画
・休日の対応
・予定外の欠勤
・Redmineのプロジェクト "バージョン"をリンクする
・Redmineのグループでプランナ「チーム」を同期させる

RedminePlannerPluginが惜しいのは、日本語化されていないことなので、誰かパッチを送ってもらえたらと思う。

個人的には、アジャイルウェア社のRedmine Lychee製品シリーズに、リソースヒストグラムのプラグインもあったらいいのにと思う。
なぜなら、Lychee製品シリーズには、EVMやGanttChartのように、MSProjectの主要3大機能(ガントチャート、リソースヒストグラム、EVM)のうち2つがRedmineで実現されているのに、リソースヒストグラムだけがRedmineで実現できていないからだ。

もし、LycheeResouceHistgramがそろったら、RedmineのLychee製品でMSProjectの機能はすべて実現できますよ、とアピールできるはず笑

Lychee Enterprise

|

« Redmine2.5.2の新機能~プラグインアップデートチェック | トップページ | 第11回RxTstudy勉強会「Redmine Plugin 活用最前線」の感想~今後の課題はRedmineのエコシステムの創造 #RxTStudy »

Redmine」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« Redmine2.5.2の新機能~プラグインアップデートチェック | トップページ | 第11回RxTstudy勉強会「Redmine Plugin 活用最前線」の感想~今後の課題はRedmineのエコシステムの創造 #RxTStudy »