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2014/08/17

「業務システムモデリング練習帳」の感想

実際のデータモデリングの事例があり分かりやすい。

興味深いのは、第一部に、データ構造(ER図)と画面レイアウトに関連性が記載されていること。
発想としては、Railsのscafoldに似ている。
この発想を使えば、ER図から画面レイアウトを想像できるし、逆に画面レイアウトからER図を連想できるようになるだろう。
データ構造と画面レイアウトのパターンを明示した書籍として素晴らしいと思う。

【1】Singleタイプ

データ構造:
・単一テーブル。または、参照関係を持つ(外部キーを持つ)単一テーブル。

画面レイアウト:
・1画面に1テーブルの1レコードを表示・編集する。

例:顧客マスタ保守画面

注意点:
・外部キーはプルダウンになる。
・または、隣に検索ボタンがある場合がある。

【2】Multipleタイプ

データ構造:
・外部キーを持つ単一テーブル。

画面レイアウト:
・1画面に1テーブルの複数のレコードを表示・編集する。
・画面のヘッダ部に、外部キーまたは他キーによる検索入力部がある。
・画面の明細部に、検索結果後の複数のレコードを表示する。

例:商品マスタ検索画面

注意点:
・再帰構造を持つデータ構造の場合、ツリー表示の画面レイアウトになる。
 →例:部品表の編集・参照画面。

【3】Familyタイプ

データ構造:
・親子関係にあるテーブル。
・子テーブルは、複合キーを持つ。

画面レイアウト:
・ヘッダ部と明細部(一覧)を持つ。
・ヘッダ部に、親テーブルの1レコードを表示する。
・明細部に、ヘッダ部のレコードに対応する「子テーブルの複数レコード」を表示する。

例:受注ヘッダ・受注明細を結合した受注登録・参照画面。

注意点:
・参照関係を持つテーブルの編集・登録画面で使われる時もある。
 その場合、【2】Multipleタイプと同じ画面レイアウトになる。


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