Redmineの検索機能の改善はチケット管理システムにとって重要な要件だ
Ver3.2で、Redmineの検索機能が改善されていたのでメモ。
【元ネタ】
Redmine 3.2新機能紹介: チケットのフィルタ「説明」追加 チケット一覧を説明欄のキーワードで絞り込み | Redmine.JP Blog
【参考】
Redmine 3.0新機能紹介: 検索機能の改善 | Redmine.JP Blog
Redmine 3.0新機能紹介: 前後のチケットに移動するためのアクセスキー | Redmine.JP Blog
Redmine 1.3新機能紹介: チケットのフィルタにおける日付指定 | Redmine.JP Blog
Redmine 0.9 新機能紹介(7): チケット一覧画面の改善 | Redmine.JP Blog
第8回東京Redmine勉強会の感想 #redmineT: プログラマの思索
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SQIP2014の論文「「効率、品質、統制」の共通課題に着目した現場主導によるITS導入の効果検証」がすごい #redmine: プログラマの思索
@akahane92さんは以前から、Redmineの弱点の一つとして、Redmineの画面の右上にある検索ボックスから全文検索する時にチケット数が20万件を超えると応答時間がすごく遅くなる、と指摘されていた。
受託開発、研究室、デザイナーのタスク管理など、たくさんの作業や障害、QAの履歴がチケットで蓄積されていくと、いつか数万件どころか数十万件のレベルになる。
すると、全文検索が使いにくくなるという弱点が出てくるらしい。
だが、RedmineコミッタのJPLはおそらく、この問題の存在に気づいており、検索UIを改善することで対処しようとしていると思われる。
たとえば、Redmineの全文検索画面には、「未完了チケットのみを対象とした検索」「添付ファイルのファイル名・説明欄の検索」の検索条件を入れたりしている。
また、チケット画面のフィルタに「説明」を追加できる機能がリリースされたおかげで、特定プロジェクトに絞れば、チケットの説明だけに特化した全文検索が可能になる。
また、検索結果の件数を管理画面から指定して動的に変更できるような仕掛けもある。
つまり、デフォルトの検索機能が全文検索にならないように絞り込み検索機能を強化しているようだ。
Redmineのあらゆる画面で検索機能を強化することは、チケット管理システムとして、とても重要な要件だ。
なぜなら、チケットやWikiに蓄積された作業記録やノウハウを、後からいつでも簡単に取り出せる仕組みがなければ、せっかく蓄積されたナレッジを活用できないからだ。
欲しい情報をすぐに取り出せなければ、チケット管理システムの意味が無いだろう。
個人的には、@akahane92さんが指摘されたように、RedmineのデフォルトDBMSをPostgresSQLに変更して、PostgreSQLのマテリアライズドビューを使うようにすれば、トップ画面右上の検索ボックスからの全文検索でも、性能要件がボトルネックになる問題は根本解決できるだろうと思っている。
幸いなことに、Redmineはバージョンアップするたびに、全文検索やチケット画面の検索機能を強化し続けている。
今後の機能改善の内容にも注目していきたい。
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