「現場から始めるアジャイルの技術プラクティス」資料が素晴らしい~技術は人やチームに残る
SPIJapan2016の資料「現場から始めるアジャイルの技術プラクティス」資料が素晴らしいのでメモ。
個人的なラフな感想。
【参考】
SPI Japan 2016 | イベント | 日本SPIコンソーシアム
アジャイル開発を日本の現場に導入する時、どこから手を付ければいいのか?
上記の資料では、「テスト駆動から始めよう」。
テスト自動化に反対する上司はいない。
テスト駆動の技術プラクティスは、他の技術プラクティス(CI、より良い設計)や品質改善、コスト改善にも良い影響がある。
なるほど、確かにそうだ。
他の技術プラクティスやマネジメントに目が向いてしまいがちだが、改めて初心に戻るような主張だった。
「アジャイルとかWFとか関係ない」
「技術プラクティスはプロセスに依らない」
「WFでもやれば良い (やるべき) 」
「技術は人/チームに宿る」
「チームを作り上げるには手間と時間が必要」
という主張はすごく同感。
プロセス改善、プロセス標準にどうしても目が向いてしまいがちだが、IT技術者である限り、技術にこだわって進んでもいいのではないか。
技術やプロセス改善のノウハウは、大きな組織やドキュメントに残るのではない。
人やチームに残るのだ。
だから、人やチームを大切にすること、人やチームを成長させる意識を持つことが大事。
個人的には、こういうボトムアップ的な改善方法が好きだ。
トップダウンの指導、標準化は、僕の経験上、上手く言った試しがない。
「選択と集中」という標語は良いが、日本人には向いていないのではないか。
たぶん、日本人は製造業のQC活動のように、ボトムアップのプロセス改善の方が当てはまりが良い気がする。
上から言われるのではない、自分たちの手元にある道具を使って改善できないか、という、ちょっとした動機から、最終的な良い製品を作り出す。
たぶん、そんな方法の方が上手くいく気がする。
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