要因と原因の意味は違う
最近、日本の製造業の品質管理に興味を持って、色々あさっている。
「要因と原因の意味は違う」という記事が分かりやすかったのでメモ。
メモ書きなので主張なし。
【参考】
「要因と原因の意味の違い」 「要因と原因の使い分け」について:時間管理術研究所 □□ 仕事と生き方、幸せの研究所 □□
正しい「なぜなぜ分析」と、だましの「なぜなぜ」:(と「要因と原因」の違い):時間管理術研究所 □□ 仕事と生き方、幸せの研究所 □□
【1】日本の製造業の品質管理で、問題の原因分析をする時、なぜなぜ分析がよく使われる。
なぜを5回も繰り返して、問題の真因を見つけ出す。
テスト管理のコミュニティで聞いた所では、なぜなぜ分析をやるとすごく疲れるらしい。
なぜの5段階目は「油断」「不注意」など人の心理まで行き着くので、精神的にしんどいらしい。
そんな「なぜなぜ分析」では、症状→要因1→要因2→・・・のように三角形のように広がっていく。
症状→要因が一直線になることはほとんどない。
普通は、問題の症状に対し、数多くの要因が考えられるからだ。
なぜなぜ分析は、数多くの要因を網羅するようにあぶり出し、その「要因」を検証していって、真の「原因」を見つけ出すという点が重要なポイントになる。
つまり、たくさんの要因があったとしても、問題を改善・解決させる場合、とても効果が上がる原因はかなり限定されるわけだ。
問題と要因が一直線になる場合、分析の能力不足と言える。
この辺りはパレートの法則を暗示させる。
【2】このような問題分析の手法の一つとして、特性要因図が使われる。
僕のイメージでは、マインドマップみたいなものだ。
特性=問題となる事象として、問題を発生させる要因を魚の骨のようにどんどん書き出す。
それら要因の中で、問題の真因となる要因が「原因」となるわけだ。
【3】国語辞典では「要因=主要な原因」と解釈しているらしいが、製造業の品質管理では、「要因」と「原因」は上記のように明確に区別されている。
このように、日本の製造業の品質管理では、「要因」と「原因」の区別を厳しく指導されるらしい。
【4】そういう話を聞くと、日本人も品質管理という技法を知識体系として洗練させてきたのだ、と感じる。
しかし、今ではこういう製造業の品質管理の技法が普及しているとはあまり思えないのは何故だろうか?
| 固定リンク
「経済学・ERP・財務会計」カテゴリの記事
- 経済学や心理学の実験で得られた理論は再現性があるのか?~内的妥当性と外的妥当性の問題点がある(2022.06.04)
- Pythonで微分積分や統計の基礎を理解しよう(2022.05.15)
- 超高速開発でアジャイル開発を実現する話に違和感がある(2022.05.06)
- 知識は経験よりも大切か、経験は知識よりも勝るのか、SECIモデルは相互作用を語る(2022.04.26)
- オープンソースERPパッケージiDempiereに対する派生開発手法の提案の資料が興味深かった(2022.04.24)
「統計学・機械学習・深層学習」カテゴリの記事
- メトリクス分析のコツは良いIssueを見つけること(2022.06.29)
- 「完全独習 統計学入門」は良い本らしい(2022.06.14)
- 経済学や心理学の実験で得られた理論は再現性があるのか?~内的妥当性と外的妥当性の問題点がある(2022.06.04)
- Rによる計量経済学/計量政治学を読んでいる(2022.04.23)
- 戦略/組織/人事と組織の経済学シリーズを読んでいる(2022.04.23)
コメント