組織文化はトップが作るのか、ボトムアップで作られるのか
僕はアジャイル開発が好きなので、組織文化はメンバーから自然発生的に作られるものと思っていた。
でも、組織論を勉強していたら、そうではないらしい。
今の自分が理解できたこと、考えたことをラフなメモ書き。
【参考】
制度的リーダーシップの考え方が何となくしっくりきた: プログラマの思索
【1】トップがリーダーシップを発揮しすぎている場合、メンバーや社員は言われるがままの存在で自発的になっていない状況が多い。
トップがリーダーシップを発揮せざるを得ない組織文化になっている。
そういう組織文化を作った責任は誰にあるか?
組織文化を生み出す責任は社長にある。
もっと社長が汗をかけ。
従業員の意識変革は、従業員ではできない。
社長が自ら説明し、共通目標を掲げ、貢献意欲を引き出し、コミュニケーションを円滑化させなければ、組織文化は変わらない。
つまり、組織文化はそう簡単に作れないし、変更もできない。
その会社の歴史から生まれた側面の方が大きい。
いわゆる、経路依存性。
組織文化は、今までの会社の経営の中で、こんないいものがあったではないですか、と社長に気づかせる方が大事。
一方、組織構造は思い切って変更できる。
たとえば、会社の特徴として商品企画が弱いなら、思い切って商品企画の部署を作る。
たとえば、生産工程ごとの機能別組織では、市場の変化に即応できないならば、事業部制組織へ思い切って変更してみる、とか。
つまり、組織文化は社長に優しくアドバイスし、組織構造は思い切って変更して下さい、と社長に諫言する。
この発想は、マッキンゼーの7Sフレームワークがよく当てはまると思う。
組織のハード部分は思い切って変革できるが、組織のソフト面は、浸透に時間がかかる。
【2】企業における人事施策は、会社全体の人事施策として策定してはいけない。
従業員層ごとに人事施策を細かく分けて策定する必要がある。
たとえば、正規社員と非正規社員では、人事施策が全く違う。
正規社員には能力向上や人材育成、非正規社員にはすぐに辞めさせないような仕組みとして、衛生要因の対応やモラール向上、人材の確保の観点になる。
たとえば、女性社員と新人社員では、人事施策が全く違う。
新人社員には人材育成の観点で能力開発、女性社員には人材確保のため、時短制度や出産後の仕事復帰の支援制度など衛生要因への対応が重要になる。
あるいは、管理職とヒラ社員でも違う。
管理職には、社長が考える経営戦略を理解してもらい、自分の持ち場で部下にその内容を伝えて共有してもらう、という制度的リーダーシップを発揮する役割がある。
門屋浩文@redmineparty🌅さんのツイート: "なるほど、そうかもしれない 理解があるから環境、文化を作るような… "
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