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2018/12/20

Redmine 4.0.0 released !!

ずっと待ち続けていたRedmineのVer4.0がついに先日リリースされた。
ラフなメモ書き。

【参考】
Redmine 4.0.0, 3.4.7 and 3.3.9 released - Redmine

Redmine3.4.0 Released !: プログラマの思索

Redmineの新機能開発チケットの記事のリンク: プログラマの思索

【1】今回のリリースで最も重要な点は、Rails5に対応したことだろう。
最新のRubyやRailsに追随することで、セキュリティパッチや最新ライブラリへの対応などがやりやすくなるはずだ。

【2】リリースされた機能改善のうち、個人的に重要と思うチケットは下記がある。
一つは、メールを非同期的に送信する機能改善だ。

Feature #26791: Send individual notification mails per mail recipient - Redmine

Redmineを導入すると、時々、チケット更新が遅いと言われる時がある。
たいていの原因は、チケット更新のメール送信時にメールサーバーとやり取りしてタイムラグが発生する場合だ。
たとえば、大量のチケットを一括更新すると、メール送信が完了するまで次画面が表示されない症状が発生する時がある。
よって、今回の機能改善により、Redmineの性能改善に役立つ可能性が非常に大きくなる。

もう一つは、Wikiのシンタックスハイライトが100個以上の言語に対応されたこと。

Feature #24681: Syntax highlighter: replace CodeRay with Rouge - Redmine

以前から、VBやC#などのソースがコードハイライトされない問題があった。
だが、CodeRayからRougeへ変更されたことで、この問題も解決された。

よって、チケットやWikiに技術情報をたくさん残そう、というユーザの動機づけにも役立つだろう。
Redmineに情報が集約されれば、いつでも誰でも共有できるからだ。

最近よく聞くRedmineのFAQ~Excel添付のチケットから野良Redmineまで: プログラマの思索

Redmineの次期バージョン3.4の見所: プログラマの思索

【3】リリースニュースの中で、Bernhard Rohloffさんのコメントが最も興味を惹いた。

(引用開始)
Thanks to JP and all the people who made this release possible!
Redmine 4.0.0 will be a great base for further improvements in the future and keeps the community vital.
(引用終了)

(超意訳)
JPLとリリースを可能にしたすべての人々に感謝します!
Redmine 4.0.0は、将来のさらなる改善のための偉大な基盤となり、Redmineコミュニティの存続を維持させてくれます。

特に、日本では、Redmineがプロジェクト管理システムとして、事実上ミッションクリティカルな状況になっているので、Redmineが活発に開発されていくことには重要な意義がある。

今後もRedmineを安定運用したいならば、ソフトウェアの寿命が長持ちするように、Redmineコミュニティもずっと活発で居続けなければならない。
そのためには、熱心なユーザと活発にパッチ貢献する開発者、そして活発にコミットするコミッタの三者の活動が鍵を握る。

幸いなことに、Redmineコミュニティは、プロジェクトマネージャとRuby開発者という、人的属性が相異なるユーザ層から成り立っているので、開発プロセスの運用事例や技術的なカスタマイズ事例だけのテーマに偏ることなく、多様な観点で議論できる強みがある。

今後もRedmineをウォッチしていく。

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