IOTは組立加工工場を中央制御型工場へ変える
ラフなメモ。
IOTはなぜ流行るのか?
下記の記事を読んでようやく分かった。
【参考】
お知らせ:「化学工学」誌に論文『ディスクリート・ケミカル工場の生産システムを考える 』が掲載されました : タイム・コンサルタントの日誌から
90年代までに日本の製造業の工場は、FA、FMS、CIMなどで既に、生産工程はほぼ自動化されている。
しかし、上記の記事から推測すると、組立加工の製造業のほとんどはたぶん、中央制御型工場ではなく、現場や各工程に分権化されている。
一方、化学プラントなどのプロセス系工場では、中央制御室による中央制御型工場が既に実現されていた。
では、なぜ、組立て加工の工場は、化学プラント工場のように、中央制御型にできないのか?
上記の記事では、工場設計の「アーキテクチャーの差異が、じつは扱うマテリアルが流体か固体かという、単純な違いに起因する」と主張する。
しかし、昨今のIOT技術を用いると、「従来モジュラー型でしか設計し得なかった組立加工系の工場を、インテグラルなシステムに変える潜在的可能性を持っています。この可能性に早くから着目したのが、ドイツの「インダストリー4.0」構想でした」。
つまり、IOT技術を駆使すれば、工場は完全無人化、完全自動化を実現できる可能性があるわけだ。
実際、Amazonの物流倉庫は完全自動化を目指しているわけだから、工場でも可能なはずなわけだ。
一方、日本の製造業の現状として、バブル崩壊後ずっと、過剰生産による設備投資に悩まされてきたので、生産設備の改善が停滞していた。
しかし、昨今のIOT技術の隆盛によって、ドイツがこの可能性にいち早く着目して政府主導で行った結果、実は日本は遅れていたのではないか、という見方が日本のメーカーでも強まってきた、というストーリーなのだろう。
| 固定リンク
「ビジネス・歴史・経営・法律」カテゴリの記事
- ビジネス書の名著はどれ?(2023.09.18)
- 営業は顧客の”購買代理人”である(2023.08.16)
- 第85回IT勉強宴会の感想~概念データモデルからビジネスモデルを構築すべきという考え方(2023.05.13)
- 令和4年度春期試験のITストラテジスト試験第4問をastahでモデル化してみた(2023.04.15)
- ChatGPTで起きている事象の意味は何なのか(2023.04.02)
「経済学・ERP・財務会計」カテゴリの記事
- ビジネス書の名著はどれ?(2023.09.18)
- 第85回IT勉強宴会の感想~概念データモデルからビジネスモデルを構築すべきという考え方(2023.05.13)
- 令和4年度春期試験のITストラテジスト試験第4問をastahでモデル化してみた(2023.04.15)
- 経営戦略とIT戦略をつなぐ鍵は何なのか(2023.01.04)
- 計量政治学と計量経済学の考え方の違い(2022.10.02)
コメント