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2019/05/07

第16回東京Redmine勉強会の見所 #redmineT

来週末に行われる第16回東京Redmine勉強会の見所を書いておく。

【参考】
第16回勉強会 - redmine.tokyo

第16回redmine.tokyo勉強会 みどころ

「エンジニアの知的生産術」読後メモ(自分用) - Qiita

【1】今回のテーマは『Ver4に上げよう Redmineのさらなる進化と多用性!』。
テーマに関しては、スタッフ内で議論が色々あった。
ViewCustomizeプラグインをもっと使った事例が欲しいね、という話から、多様な講演内容がそろったと思う。
Redmineの利用事例がかなり増えたおかげで、色んな人達が自分なりの改善ノウハウを持っているみたいだ。
そんな話が聞けるのが面白い。

【2】いくつか興味深い講演はある。

一つは、アジャイルウェアの川端さんの講演「LycheeかんばんプラグインによるScrum開発事例の紹介(仮)」。
最近、Lycheeかんばんプラグインの評判がいいので詳細を知りたい、という話から講演が決まった。

チケットボード | Lychee Redmine(ライチレッドマイン)でプロジェクトの見える化を。そして管理ももっと楽にしよう。

標準Redmineでは、チケットという元ネタはあるが、それを多種多様な利用目的に応じて集計表示できるビューの機能は少ない。
そこで、チケット集計に関する数多くのプラグインが生まれてきた。
その中で、かんばんというビューは、色んな使い方ができる可能性がある。

本来、かんばんはアジャイル開発に最も適した進捗管理用のビューだ。
たとえば、タイムボックス形式で、タスクをフローで管理する。

しかし、WF型開発でもかんばんは有効な場面が多い。
特に、結合テストや総合テストなどのテスト工程では、障害管理とかんばんは非常に相性が良い。
日々溢れ出てくる障害を一つずつ潰していくには、かんばんのように、日々の作業ステータスがリアルタイムに見れる方が管理しやすいからだ。

一方、かんばんは担当者の手持ちの作業が明確に判別しやすい。
日々の作業がスムーズに流れているならば、特に朝会とセットで運用すればいい。
WIPを導入すれば、チームの能力に合わせたリソース管理がしやすくなるはずだ。

「Lycheeプラグインは500社以上の導入事例がある」とWebページで記載されているので、個人的には、日本の企業はRedmineにどんな事を期待しているのか、そして、Redmineの標準機能のどこに不満を持っていて、Lycheeプラグインがどうやって上手く適合してきたのか、という点が知りたい。
つまり、日本企業とRedmineがなぜ相性が良いのか、という本質を聞いてみたいわけだ。

【3】もう一つは、多様で盛り沢山なLT。

@forenoonMさんの「ViewCustomizeのHTML埋め込みによるRedmineの機能拡張」は、一時期ツイートで有名になった「Redmine上で動くティラノサウルス」のことかな、と思う笑。

akipiiさんのツイート: "面白すぎる!RT @netazone: Redmine に例の「暴れ回るティラノサウルス」降臨。 ありがとう @forenoonM 。 そして view customize plugin をこんなことに使ってごめんなさい https://t.co/5L3jSWuPV5"

akipiiさんのツイート: "元ネタはこれでしたか!RT @forenoonM: Redmineに例の「Wordで暴れ回るティラノサウルス」をそのままリアルタイムレンダリングしてみた。さすがはView Customize Pluginとthree.jsだぜ! https://t.co/xZZG0efuji"

他にも、Git連携や構成管理ツールTFSに関するLTが3本もあるので、やはり構成管理ツール連携の機能はニーズが多いのだろうと思う。

【3】@MadoWindaheadさん「カスタムクエリーを使って状況を見やすく斬る」、@yuki476さんの「チケット文化定着までに気をつけたこと」、hin-tさんの「(仮)毎月のTodoを自動チケット作成プラグインでもっと簡単に」のLTは、Redmineの運用方法に関する講演で興味がある。

@MadoWindaheadさんと話しながら、「エンジニアの知的生産術」本にある一節「タスクの優先順位付け」を思い出していた。
その本では、タスクの優先度付けの話があり、優先度をつける観点1の最優先、または、観点2の最優先が本当の全体最適ではなく、観点1と観点2の中くらいが利益最大になる場合もある、という話があった。
つまり、制約条件が複数の場合、全体最適な解は線形計画法で計算するパターンになる。
よって、人間の頭ではすぐに全体最適の解を見つけるのは難しいので、あえて1次元に落としているのかな、と思った。
1次元に落とせば、ソート順に並べるだけで優先度が即座に決定されるからだ。

実際、タスクの優先順位付けこそがプロジェクトリーダーの最大の仕事だ。
しかし、タスクの優先順位付けの解空間は、そのパラメータの個数分であるN次元空間になるが、変数の個数が多かったり、説明変数が相互依存していたりするなど、人間の頭では処理しきれない。
よって、あえてN次元→1次元へ射影して単純化することで、スピーディに優先順位付けできるようにする手法が、特にScrumのProductBacklogなどのアジャイル開発で発達してきた、と考えている。

一方、解空間の次元を落とすことは、必要な情報も削ぎ落としているリスクがあり、それにより優先順位付けを間違えている可能性も大きい。
その辺りのトレードオフをどのように解決するのか、@MadoWindaheadさんが自身の経験談を元に、どのように解決してきたのか、を聞いてみたいと思う。

【追記】
着々と準備は進んでいるみたい。


neta@ 5/11(土) Redmine 4.0 化(まもなくしぬ)さんのツイート: "Today I upgraded my main #redmine to 4.0 ! I am grateful to all Redminers (developers and plugin authors, users)! :) … https://t.co/fxwhF8o7HI"


第16回redmine.tokyo開催前夜に、仲間と愉しきやり取りをメモした。
ときめくバグチケットとは? 第16回redmine.tokyo開催前夜の眠れぬ夜の会話- Togetter

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