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2019年12月

2019/12/28

「マーケティングとは「組織革命」である」の感想

「マーケティングとは組織革命である」を読んで、「組織改革に社内マーケティングの技法を使う」という内容がすごく面白かったのでメモ。
結論のないラフなメモ。

【1】地位が下の立場の人が、自分の提案を通して、組織を変えていくのはとても難しい。
僕も知らない。
でも、この本では、マーケティング技法を社内組織に適用すれば、上手くいくよ、と提示してくれている点が非常に面白かった。

【2】以下、僕の理解を書く。

【2-1】組織文脈
まずその提案は、組織の目的や戦略に合っているのか。
提案の目的に大義がなければ、他人の心に響かない。
目的には、困りごと、不文律や暗黙知、普遍的価値(売上拡大など)がある。

次に、誰が意思決定者なのか?
意思決定者がターゲットになる。

3つ目は、上司のが提案を評価する基準を知っているか?
審判は必ずしもフェアではない。

これらをまず把握して、自分の提案の整合性を取る。

【2-2】ターゲットは2つある
意思決定者がターゲット。
そのターゲットには、組織目的に忠実な人、自己保存に忠実な人の2種類がいる。
成功の鍵は、ターゲットを理解すること。
伝え方の前にターゲット理解が9割。

提案を通すのが下手な原因は、独りよがりであること、ターゲット分析が不十分だから。
なるほど、ターゲットを特定し、そのターゲットの心理変数を分析することが重要なわけだ。

【2-3】便益も2つある
ターゲット2つに対し、その便益も2つある。
公の便益と個の便益。

組織目的という公の便益の観点では、提案が通らない原因は、実現可能性を示すスキルが不足しているから。
これは、なるほどと思う。
コトラーのターゲット設定の条件である測定可能性、維持可能性、実行可能性、到達可能性のうち、実行可能性(実現可能性)を重視せよ、と言っているわけだ。

個の便益という自己保存の利益の観点では、自己保存に忠実なターゲットに対し、実利系の利益を直接示したり、承認欲求の利益を提示することが重要。
ただし、日本人には実利系の利益を見せると建前上断られるので、伝え方が重要。

【2-4】伝える手段は4つある
伝える手段の4つのタイプ、攻撃型、積極型、反応型、消極型それぞれに対して伝え方がある。
この辺りは書籍の中で色々説明してくれている。

だめな営業マンは、客の幅が狭い。
その原因は、自分の相性に客の種類を当てはめすぎ。
無意識に、自分の相性に合う客層を選んでいるから。
つまり、ターゲット設定が狭い。
よって、自分の相性に合わない客にも対処できるように、客の幅を広げていくべき。

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2019/12/27

お金2.0 新しい経済のルールと生き方の感想

自然界のあらゆるものは時間の経過と共に価値が減っていくのに、通貨のみは価値が減らないどころか、金利によって増えていく。それは欠陥だ。
だからスタンプ貨幣を導入して、通貨にマイナス利子率をつけよう、というゲゼルの主張。

ビットコインは、報酬設計が秀逸。
インセンティブを強調しすぎて崩壊する金融市場。
誰が得するのか不明な新技術。
理論の美しさのみで実現する気のない思想論文。
しかし、ビットコインは、経済、テクノロジー、思想のそれぞれが役割を果たして、うまく報酬設計がなされている。
ビットコインの発案者は理想主義者ではなく、動くものを作りたい現実主義者ではないか、と。

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失敗の本質―日本軍の組織論的研究の感想

旧日本軍という当時最先端の高度な官僚組織が日本を破滅に陥れた原因を、組織論に求める、という内容だった。

(1)7つの失敗事例の詳細は、地図を見ながら読まないと完全理解できないと思うけど、失敗に至った話を読むと、とても身に沁みるように感じるのは、たぶん、自分も古い日本の大企業にいるからかもしれない。

改めて思うのは、80年前も今日も、日本のトップは、巨大な官僚組織を上手く使いこなすのが下手、ということ。
一人ひとりの部下を動かせても、「組織を動かす」という能力が足りない、という感触を受ける。

日本の大手企業や官公庁のトップは、その大きな組織の重みをコントロールできず、誰も舵を取らないまま暴走してしまい、破滅に向かう。

一方、アメリカや中国は、官僚組織を使いこなすのが上手い感じはする。
その違いは何にあるのだろうか?

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捏造された聖書の感想

とても面白い。
キリスト教が誕生して、カトリックと三位一体説が正統派として確立するまでの間、数多くのキリスト教の流派があり、それぞれで議論して闘争していたのがよく分かる。

つまり、中国の諸子百家、インドの仏教とジャイナ教の対立のように、原始キリスト教も数多くの流派がそれぞれの自説を主張して生存競争をしていたわけだ。

「捏造された聖書」を読む前に、下記を読んで、キリスト教における三位一体説を理解していたので、聖書が改ざんされた意図や背景が良く理解できた。

キリスト教の発展、分裂後の東西ローマ帝国 http://www.geocities.jp/timeway/kougi-19.html

論点は「イエスは神なのか?人間なのか?」
現存のキリスト教は、三位一体説を奉じるので、イエスは神であり人間でもあるが同質である、という立場。

原始キリスト教の世界では、イエスは人間だったという養子論、イエスは神であるが旧約聖書にあるユダヤ教の神とは違うという仮現論、イエスは人間イエスと神キリストの二つの物理的存在に分割されているという分割論、など多数の流派があった。

しかし、三位一体説を奉じる流派が唯一生き残ったことにより、それら流派の解釈を許さないように、聖書の文言を改ざんしていった、というストーリー。

だから、最近になって、三位一体説を否定するキリスト教の流派、たとえば、エホバの証人、とか、モルモン教などが、現存のキリスト教はおかしいのであって自分達が本来のキリスト教なのだ、と主張しているわけなのか。

こういう理解ができた後、今のキリスト教を信じている人は、この本は信仰を否定するような内容になるので、危険な本だろうな、と思う。
読んでいてハラハラした。

捏造された聖書では、他にも、現代から真の聖書を探していく作業、つまり文献分析学の話を相当詳しく説明してくれているので、とても分かりやすい。

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2019/12/26

Audibleのメモ

TOEICの勉強の時に、試験問題だけでは飽きてしまうので、Audibleで聞きやすい小説はないかと探していた。
色々試してみて、自分には推理小説の方が聞きやすいと感じた。
さらに調べてみた結果、Dramatized版が個人的には気に入った。

高校時代に聞いたラジオドラマのイメージに近い。
ナレーター1人の朗読では、単調すぎて飽きやすい為。
自然の音や人間の動作の音があれば、たとえ英語が分からなくても、そこから情景をイメージできるから。

シャーロックホームズの回想(最後の事件):Audibleのオーディオブックで英語力アップ!:So-netブログ

(引用開始)
このとき、本ではあまり細かい情景描写は無いのですが、田舎の村の情景が目に浮かぶような鐘の音や自然の音、鳥の声、ホテルでの食事 などなど、細かい描写が加えられていて、あたかも一緒に旅をしているかのように感じることができます。
こういった変更なので、私としては大歓迎なわけです。
そして、何より秀逸なのは、背景音です。
申し訳程度に足音が入っている、とかではなく、家に踏み込むときはいかにも複数の人間が踏み込んで階段を駆け上がる、街を歩くときには本当の街の喧騒がはいっている、田舎にいけば自然の音が入る、書斎にいれば書斎の雰囲気が出ている、など。。
背景音が途切れることがほとんどなく、実際に「こういうときはこういう音がするだろうな」という音が入っており、本当に飽きさせません。
目を閉じて聞けば、"通勤列車の中でもココロはドイツ" に行けてしまうので、本当に癒されます。。
さらにキャストも人物ごとに別々の人が演じているため、その点もぬかりはありません。
(引用終了)

個人的には、下記のAudible版のシャーロック・ホームズとアガサ・クリスティが聞きやすかった。
シャーロック・ホームズの場合、英語版のスクリプトも日本語版の翻訳もクリエイティブ・コモンズで無料で手に入れられるので、聞き取りチェックや意味の理解にも使えるのは便利。

Audible版『Sherlock Holmes - The Speckled Band (Dramatized) 』 | Arthur Conan Doyle | Audible.co.jp

Sherlock Holmes - The Hound of the Baskervilles (Dramatized)|Audible.co.jp公式サイト

Audible版『Murder on the Orient Express (Dramatised) 』 | Agatha Christie | Audible.co.jp

Audible版『Death on the Nile (Dramatised) 』 | Agatha Christie | Audible.co.jp

「バスカヴィル家の犬」一文目の謎 | トコトン英語

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ココログHTTPS化のメモ

ココログのHTTPS化を完了した。
リンクをメモ。

【ココログ】ユーザーブログのHTTPS化に対応しました: お知らせココログ:@nifty

ココログのHTTPS化とGoogleアナリティクスとGoogle SerchConsoleの変更箇所: bigmoroのブログ

当ブログもhttpsにしました: arcadia's blog


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2019/12/22

今後のRedmineコミュニティで議論してみたいアイデア

今後のRedmineコミュニティで議論してみたいことを書く。
ラフなメモ書き。

【参考】
Redmine Advent Calendar 2019 - Adventar

【1】今年のRedmineコミュニティで一スタッフで活動してきて、気になったことは、参加者のターゲット層が変わってきているのに、ちょっとコンテンツが限られているかな、と思う時があったこと。

コミュニティの参加者のアンケートを取ると、2年以上Redmineを利用しているユーザが多いが、Redmineを管理者として長年携わって色んな知見を持つ人だけでなく、Redmineを利用する立場から管理者になった人がRedmineの情報が欲しくて来ている人もいる。
たとえば、派遣や下請けでRedmineを利用していたが、自社に戻って自分が管理者権限を持ってRedmineを利用したい時に、どんなノウハウが必要なのか、を知りたがっている層がいると感じた。

そういう人達に、Redmineのカスタマイズ方法や機能紹介などの技術面に特化した話が多かったかな、と思う時があった。
本来は、Redmineをプロセスへ適用する方法、情報システム部門としての運用方法、ソフトウェア開発以外にRedmineを利用する事例紹介などがもっとあってもいいかな、と考えている。

もちろん、そういう企画をRedmine大阪や東京Redmineでもやってきた。
たとえば、Backlog・JiraとRedmineの比較に関するパネルディスカッションや、チケットに馴染む文化に関するパネルディスカッションも企画して、実際に好評だった。

よって、来年のRedmineコミュニティでは、Redmineのカスタマイズや機能紹介などの技術面だけでなく、Redmineの運用やプロセスの議論もできる企画を取り入れてみたい、と思っている。

【2】その観点で自分が考えているテーマはいくつかある。
思いついたことをラフにあげてみる。

【2-1】Redmineと組織が相互にどのように関係し合っているのか?
その観点では、「Redmineは組織や業務に大きく依存する」「Redmineの導入によって、組織の文化が静かに変化を受ける」の2つがある。

前者は、Redmineはカスタマイズしやすい特徴があるので、組織のこだわりや組織の独自プロセスを実装しやすい一方、大きくカスタマイズしてしまいがちな面もある。
後者では、Redmineによって、メンバー間のコミュニケーションを活性化させ、メンバーの貢献意欲を引き出し、チームが活性化する面もある。
そういう双方向の内容を汎用的なノウハウとして提示できればいいなあと思う。

第15回東京Redmine勉強会の感想~Redmineの2つの顔が相異なる2つのユーザ層を生み出している #redmineT: プログラマの思索

第17回東京Redmine勉強会の感想 #redmineT: プログラマの思索

【2-2】Redmineのインスタンスが複数個に分裂したり増殖する発端は何か? 
Redmineインスタンスと組織の規模には何かしらの関係があるのか?

過去にも色々考えてきたが、Redmineインスタンスの数と組織の規模には、何かしらの関係があると思う。
今の僕の仮説は、会社内に組織文化や業務が全く異なる部署が2つ以上存在した場合、Redmineのインスタンスそのものを分けた方がいい、というもの。
つまり、Redmineのトラッカーやワークフローそのものが全く異なると認識できるならば、単一のRedmineで無理に標準化しない方がいいだろう、というもの。

以前は、社内には単一の標準Redmineでやるべきであり、そのためのノウハウを収集していくべき、と考えていたが、実際にはそんなケースばかりではない、という事例を勉強会で何度も聞いてきたからだ。

極端には、情報システム部門は、各事業部にRedmineインスタンスをクラウド上のVMで払い出して、各事業部で自由に使ってもらうユースケースもあるだろう。
ただし、複数個のRedmineを同時にVerUpして社内のバージョンを統一する運用ノウハウも必要になるだろう。

Redmineインスタンスを分割したい状況の考察: プログラマの思索

Redmineインスタンスとプロセスの関係~Redmineは組織に従うのか、Redmineに合ったチームを作るべきか: プログラマの思索

他に、Redmineの柔軟性がRedmineコミュニティを活性化させている、という観点の議論も可能と思う。

柔軟なソフトウェア設計はOSSコミュニティを活発化させる~OSSソフトウェアとOSSコミュニティの密接な関係: プログラマの思索

【2-3】Redmineで運用しやすいチームビルディングやファシリテーション技法はあるか?

プロジェクトリーダーの立場でRedmineをチームで使っている時に、すでに知られているチームビルディングやファシリテーションの技法と組合せることで、チーム運営を円滑化できる経験をしてきた。
個人的にはアジャイル開発のプラクティスが非常に相性が良かった。

最近では、Redmineを情報システム部門の立場で使う場合が多いので、そういう利用シーンではどんなファシリテーションを用いることで、組織文化に良い影響を与えられるのか、というノウハウも集めてみたい。

【2-4】Redmineを普及促進するために、Redmine職人・Redmine警察・Redmineエバンジェリストのような人達はどんな役割を担うべきなのか?

大規模な組織でRedmineを普及促進しようとする時、あるいは、情報システム部門の立場で各部門にRedmineを普及促進したい時、Redmine職人・Redmine警察・Redmineエバンジェリストのような役割が必要になってくる。
では、彼らは、問題が噴出した時に、どのように解決しているのか?
その辺りの事例を集めてみたい。

【2-5】Redmineと他ツールではどんな違いがあるのか?

JiraやBacklogを使ってきた人がRedmineを利用したとき、そこに感じる違和感をもっと聞いてみたい。
僕はRedmineから入ったので、JiraやBacklogの機能に違和感を感じていたが、逆のケースの人たちの意見も聞いてみたい。
その意見を聞くことで、Redmineの特異性や差別化できる機能がより的確に現れるだろうと思うから。

【2-6】Redmineをソフトウェア開発以外で利用できるユースケースは何か?

情報システム部門がRedmineを現場に提供した場合、今まで思いついたことがない利用方法があるだろうと思う。
例えば、サポートデスクや課題管理はすぐに思いつくが、議事録、本などの蔵書、サーバーやルータ、稟議書、交際費の管理に使っている事例も聞いた。

その本質は、Excelの台帳で従来管理していたものは、全てRedmineのチケットに置き換えられる、という点にあると考える。
その場合、いろんな現場では、どんな台帳が必要とされていたのか、聞いてみたい。
そういう事例を集めることで、Redmineの利用シーンがより広がっていくだろう。

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2019/12/21

Redmine 4.1.0 released !!

待ちに待ったRedmine 4.1がついにリリースされた。

Redmine 4.1.0 released - Redmine

Redmine 4.0.0 released !!: プログラマの思索

MAEDA GoさんはTwitterを使っています: 「Redmine 4.1.0のタグ打たれた。 https://t.co/RyLiewo9wp」 / Twitter

1年間の機能改善が盛り込まれているので、たくさんある。
僕が興味を持つ機能改善は、Issue history tabs、Allow pasting screenshots from clipboard 、Query system for Projects pageの3つだ。
つまり、チケットのコメントが整理されたこと、プラグイン無しで画像のクリップボード貼り付けが可能になったこと、プロジェクトのフィルタ機能が追加されたこと、だ。
これらの機能改善によって、Redmineがより使いやすくなった。

その他の機能などを見ると、今ある機能を改善していく内容が多い。
つまり、Redmine本体に機能を大幅に追加するのではなく、ユーザビリティを上げるために、より直感的に使いやすくする機能改善が多いように思う。

そういう背景を鑑みると、Redmineの機能はほぼ成熟されていて、昨今のUIやフレームワークに関する技術的なトレンドを取り入れる方向に進んでいるように思える。
すなわち、Redmineを劇的に変化させる方向ではない。
この方向性は、ユーザに戸惑いを与えず、UIや機能に一貫性を持たせている点で良いことだが、昨今の技術的トレンドからやや遅れている点もあるかもしれない。

そういう辺りも色々調べてみたいと思う。


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