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2020/04/01

オンラインのリーダーシップとは何だろうか

リモートワークの推進によって、リーダーシップの振る舞い方も変わってきているように思う。
オンラインのリーダーシップの概念が必要になっているように思う。
ラフなメモ書き。

【1】リモートワークのノウハウについては、倉貫さんの会社が日本で一番持っているのではないだろうか。

[議論]新型コロナでリモートワーク急拡大、でも少し変じゃない?:日経ビジネス電子版

相手に「伝わる」ビデオ会議、14の鉄則。全社員リモートワークのソニックガーデンに聞く | iXキャリアコンパス

リモートワークで生産性を上げる仕組みやノウハウが非常に細かく書かれていて参考になる。
そんな記事を読んでいると、いくつか疑問が出てくる。

今までは会社、学校というオフラインの場所で、仕事や教育を行ってきたし、その仕組みに特化するように、洗練されていた。
しかし、昨今のコロナウイルス流行の影響でオフラインの場所を確保できない状況になり、一時的であっても、オンラインで仕事や教育を実施する必要性が出てきた。
すると、感染症が終わって正常の世界に戻った場合、既にリモートワークで生産性が上がっているならば、以前のオフラインの世界に戻る必要はない。
その意味では、現在の感染症は、オフラインの仕組みに依存してきたビジネスモデルそのものも劇的に変更されるだろう。
もはや会社や学校という物理的な場所はなくてもビジネスも教育が回るからだ。
感染症が終わった後の世界では、会社も学校も大きな環境変化が生じているだろう、と推測する。

【2】では、オンラインとオフラインの環境の本質的な違いとは一体何だろうか?

オンラインの作業についての問題点もいくつか出ている。
その問題点は、技術的課題と適応的課題の2つに分けられるだろう。

技術的課題は、オンラインのツールに慣れない、普及しない、環境が揃っていない、など、技術を克服すれば解決できるもの。
たとえば、「強い者や賢い者よりも変化に速い者が生き残る」という言葉は、まさに、オンラインの環境にいち早く適用した人ほどその利益を得やすい事実を示唆していると思う。

一方、適応的課題は、そういうツールや環境が揃ってきた上で、コミュニケーションや意思疎通をより深く太くしていく為には何が必要なのか、それぞれの現場や人、組織に依存したもの。
これらは、コンテキストに依存している場合が多いだろうから、出てきた課題を一つずつ皆で解決しながら、課題のレベルを上げていくしかない。

上記の記事を読んだ後、いかに一人ぼっちにさせないか、という仕組みが非常に重要になっているような気がした。
オンラインのリモートワークの環境になると、身近に物理的に人がいないので、困った時に声掛けできない。
そのために、Twitterのタイムラインのようなデータを流したり、顔を常時写したり、いろんな工夫がされている。

【3】僕が一番興味を持つのは、オンライン環境ではリーダーはどのようなリーダーシップを振る舞う動作が必要なのか、という問いだ。
あるいは、オンライン上のチームビルディングでは何が必要なのか、という問いだ。

倉貫さんの下記の意見に非常に興味を引いた。

(引用開始)
倉貫氏:改めて考えてみると、これまではなんて牧歌的な時代だったんだろうと驚きますね。チームビルディングを「同じ場所に集まる」という偶発的なものだけに頼って、ほとんど何もやらずにさぼってきたのかと、自分の反省も含めて思います。
(引用終了)

従来のチームビルディングの手法は、オフラインの環境に依存しすぎていないだろうか?
従来の手法をそのままオンライン環境に持っていっても、チームビルディングが上手く行かないのは明らかだろう。

【4】会社、役所、NPO法人、コミュニティなどの集団は、必ず何らかのトップとなる人がいて、彼らがその組織文化を生み出す責任を持っている。

組織文化はトップが作り出すものであり、その逆ではない、と僕は習った。
実際、どんな集団も共通目的があり、その目的に賛同した人たちが結集して、集団の目標を実現しようとする。
そういう集団を最初に作る創始者が組織文化を生み出し、メンバーとの化学反応を起こして集団をより進化させていく。

以前ならば、オフラインの空間では、実際に人が集まってトップの話をうやうやしく聞いたり、あるいは、実際にトップが自ら動いて汗をかく場面を見て、メンバーの貢献意欲が刺激されて、一致団結していく、などの事例があった。
しかし、オンラインでは、トップの行動も話も声もPCの画面を見なければ伝わらない。
TV演説に近い部分もあるかもしれない。
以前のオフラインのリーダーシップの発揮方法とは本質的に異なっている気がする。

特に、昔ながらのリーダーシップの発揮方法である「制度的リーダーシップ」は、オンライン環境では非常に難しくなっていると思う。
つまり、役職を前提としたリーダーシップは、オンライン環境ではその権力を影響させにくい。
オンライン環境では、社員が真面目に働いているのか、を管理職が逐一監視するのは難しいからだ。

制度的リーダーシップの考え方が何となくしっくりきた: プログラマの思索

最近では、トランプ大統領がツイッターでどんどん発言することで影響力を増しているように、オンラインのリーダーシップの発揮方法はいくつかのやり方があるように思う。
一方、オープンソースの開発のように、最終的に意思決定するリーダーがいたとしても、世界中に散らばった開発者の技術力を結集して、優れた成果物を作っていくやり方もある。

いずれにしても、まだ僕の中ではスッキリした答えは持っていない。
でも、世界を見渡せば、オンライン環境でもリーダーシップを発揮して、メンバーをあるべきゴールへ導くようにメンバーの意欲を向上させることができているリーダーもいる。
彼らはどんなやり方を使っているのか、そのやり方の本質的な特性は何なのか、考えてみる。


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