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2020/11/11

「製造業アジャイル、静岡での実践!」を聞いてRedmineはコミュニケーション管理ツールなのだと気づいた #devlove #静岡ギルド

今夜行われた「製造業アジャイル、静岡での実践!」を聞いてRedmineはコミュニケーション管理ツールなのだと気づいた。
ラフなメモ書き。

【参考】
静岡ギルド(準備中)勉強会「製造業アジャイル、静岡での実践!」 - DevLOVE | Doorkeeper

詳細は上記ページの通り。
1回目は、POもSMも開発チームもScrumの初心者だった。
やる気はあったが、やはり色んなトラブルが出て、POや開発チームのコミュニケーションも悪くなり、進捗遅延で増員されるたびに開発案件がどんどん膨らんでしまう。
最後に、SMの役割を果たせず、案件から抜けてしまう。

再起を期した2回目はいろんな工夫をした。
その話を聞くと、ポイントは2つあると思う。
それは、組織構造と組織文化の2つ。

組織構造の面では、POを2人体制にしたり、開発チームに進捗報告担当のトラッカーを立てたり、SMも時には開発に入ったり課題管理に直接関わったりしたこと。
Scrumの本来の姿ではないかもしれないが、各人の役割と責任に対し、権限と責任が一致できていないならば、補佐を立てて強化したり、あるいは自ら作業に加わったりする。
目的は、Scrumを運用することではなく、開発案件を成功させることなのだから。

組織文化の面では、TeamsでPOと開発者が頻繁にコミュニケーションする。
コメントに、いいねやハートのアイコンをつけることで、ちょっとしたニュアンスを伝えられた。
TeamsのPlannerでPBIを書いて5つのステータス(ToDo、Ready、Doing、Reviewing、Done)でかんばん風に管理したり、TeamsのPlannerで書き足りない内容はRedmineのチケットに詳しい仕様や課題を管理し、Sprint計画はRedmine上でロードマップ画面を使った。
スプリントレビューのデモでは、Teamsのカメラ機能を使って、実際にスマホアプリの動作をステークホルダーに見せて、その場でフィードバックをもらえた。

最初は、TeamsのPlannerでストーリーカードをかんばん風に管理して、詳細化したタスクカードをRedmineのチケット管理で実現したと思っていたが、TeamsのPlannerにはたくさんの情報を書き込みできないなどの不便があったので、Plannerはステータス管理に注力し、Redmineチケットのリンクを書いておいて、課題や状況の管理はRedmineで行っていたらしい。
後で、Redmineのチケットパネルプラグインを入れたら、親チケットはチケットパネル機能でかんばんで管理し、詳細なタスク管理は子チケットで管理するといいのでは、と提案してみた。

そんな話を聞くと、RedmineやTeamsはコミュニケーション管理ツールなのだと感じた。
ガチガチの進捗管理をツールで実現するのはすぐに可能だが、実際はそう簡単には回らない。
一方で、チーム内のコミュニケーションを活性化するには、POやメンバー同士の信頼関係が前提条件だ。
そのために、デイリースクラムではSMはメンバーに進捗遅延を責めることはしないし、POは開発メンバーに見積もりが多すぎるのではとあえて口を挟む権限を付与したりする。
つまり、お互いに本音で言い合える関係をツールで実現することが重要だと感じた。

もちろん、ツールさえあれば開発案件が成功するわけではない。
自分の経験を振り返ってみると、結局は、ソフトウェア開発案件は開発者とリーダーの能力にすごく依存する。
開発者とリーダーの能力を最大限に発揮するには、プロジェクトの体制図という組織構造で権限と責任を明確にし、権限と責任を一致させて、各メンバーの意思決定を迅速させることが重要だし、メンバー全員が最終ゴールを認識していて、その実現のために目標達成意欲を高揚させる雰囲気作りが大事だ。
そして、コミュニケーションを円滑に進める基盤として、RedmineやTeamsのようなツールがあるわけだ。

組織構造を整える部分は、プロジェクトの体制図を決める時に決まるから、おそらくプロジェクトの立ち上げ時に既に決まっている。
組織文化を整備する部分も、RedmineやTeamsを事前に整備しておく必要があるから、プロジェクトの立ち上げ時に既に決まっている。
そんなことを考えていると、Scrum云々というよりも、プロジェクトマネジメントという基盤の考え方が使えるのかな、と思ったりもした。


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