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2021/03/24

会計システムにパターン言語の導入を試みた記事

会計システムにパターン言語の導入を試みた記事があったのでメモ。
関西IT宴会のメーリングリストでの議論の方が非常に参考になる。
記事とメーリングリストでの議論を理解した内容を書く。
浅はかな理解なので後で直す。

【参考】
事業報告と会計の分離 - 会計システムパタンランゲージ

akipiiさんはTwitterを使っています 「会計システムにパターン言語を適用する野心的な試み。確かに一般業務である情報流と会計業務である商流は、要件定義でも明確に分けるのが普通なので共感できる。事業報告と会計の分離 - 会計システムパタンランゲージ https://t.co/AkBfaASNTV」 / Twitter

【1】杉本さんも渡辺さんも、事業管理システムと会計システムを分離しようとする。
しかし、その分離方針の考え方が微妙に異なる。

渡辺さんの考え方では、「データモデル大全」のように、企業システムの論理構造は、事業管理システム・財務管理システム・会計システムなどのように分けられる。

事業管理システムは、受発注や在庫管理、売掛金・買掛金の管理などが含まれる。
財務管理システムは、ファイナンシャルや資産管理。
会計システムは、事業管理や財務管理などのシステムと連携し、その仕訳を取り込んで、BS・PLを出力したり、その会社特有の管理会計を行う。

個人的には、渡辺さんの分離方針はすんなり理解できる。
物流、情報流とお金の流れである商流を、システム上分離して、連携させる考えは、プログラミングの分割統治に似ている。

一方、杉本さんの考えでは、簿記の歴史を踏まえた観点を付け加える。
元々、中世イタリアの商人が海外貿易で得た利益を、出資者に分配する仕組みとして簿記が生まれた。
そこでは、事業報告が主体であり、事業報告に会計報告も含まれていた。

しかし、その後の歴史では、事業がどんどん複雑になるにつれて事業報告も複雑になり、会計報告もBS・PLの正当性を示す財務報告の観点を強めたことにより、事業報告と会計報告は分離された。
つまり、事業報告としての会計報告と、制度会計としての会計報告は分離すべきだ、という意見。

僕の理解では、この分離方針は、売上や原価をどの時点で検収すべきか、という観点で分けられるのではないか、と思う。
たとえば、日々の事業で得られる売掛金や在庫、人件費は毎月検収すべきだが、建物やソフトウェア資産、証券などの固定資産は年1回、その評価額を踏まえて検収すればいい。

そういう考え方もあるのは参考になった。

【2】では、外部ベンダーへのソフトウェア開発の一括委託費用はどのように原価計上すべきか?
完成基準であれば、ベンダーがソフトウェアを納品して、その検収がOKであれば、検収した時点で一括計上する。
たぶん、メーカーのような普通の請負契約では当たり前。

しかし、完成基準では、検収まで原価が発生せず、検収時点で大金が原価計上されて初めて赤字が判明するリスクがある。
よって、進行基準を適用して、ベンダーの作業進捗に応じて毎月、原価計上して、その経緯を見れるようにする、とか。

【3】僕が知りたいのは、世の中にあるいろんなビジネスモデル、具体的には事業について、何らかの観点で分類して理解することはできないだろうか、という点。

製造業のビジネスモデルでは、生産プロセスを部品表の観点で分類することで、その特徴を明確に洗い出すことができる。
その考え方は、「BOM/部品表入門」に書かれていた。

BOMのトポロジー類型~MRPとBOMの関係: プログラマの思索

部品表と工程表と製造指示の関係: プログラマの思索

たとえば、部品を組立加工して最終製品(自動車、家電製品)を作るA型、1つの原材料(石油、食肉など)から多種多様な連産品が作られてしまうV型、最終段階の加工フェーズで多種多様な製品(化粧品、プラスチック製品)を作り出すT型、複数の原材料を化学反応させて製品を作るが副産物(酒粕、おから)が作られてしまうX型(化学、酒造業)、とか。

部品表と生産プロセスは密接に絡んでいるから、生産プロセスで作られる最終製品や副産物をどのように在庫管理や調達管理して販売するか、はビジネスモデルに直結する。

同様に、世の中の事業の主活動プロセスをバリューチェーン(生産プロセスと対比)とみなし、そのバリューチェーンを支えるデータ基盤(部品表と対比)を分類することで、あらゆるビジネスモデルを分類して、その特徴を見出して、理解を深めるやり方はないだろうか?

上記のようなパターン言語が、ビジネスモデルを分類する観点をもたらしてくれないか、期待している。

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