スタティックルートの設定パターン
ルータのスタティックルートの設定パターンをまとめておく。
初心者のラフなメモ書き。
【参考】
スタティックルーティングとは
フローティングスタティックルートとは、Ciscoコンフィグ設定:従来と現在の利用例
【1】スタティックルートの種類は、デフォルトルート、ホストルート、ネットワークルート、フローティングスタティックルートの4つ。
転送先アドレスの種類は、直接・再帰・完全の3つ。
一般に、ダイナミックルーティングでルータを設定する場合が多いだろう。
なぜなら、逐一手動で経路を考えて設定するのは面倒だから。
スタティックルートを設定するケースは、ISPに直接接続するルータが多いのだろう。
スタティックルートでデフォルトルートを設定し、さらにフローティングスタティックルートもバックアップルートとして登録するのだろう。
【2】たとえば、下記のスタティックルートがある。
R1でデフォルトルート+再帰スタティックルート
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 192.168.2.2
PC2へホストルート+再帰スタティックルート
ip route 192.168.3.11 255.255.255.255 192.168.2.2
PC2へNWルート+再帰スタティックルート
ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.2.2
PC2へNWルート+直接スタティックルート
ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 fa0/1
PC2へNWルート+完全スタティックルート
ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 fa0/1 192.168.2.2
PC2へフローティングスタティックルートの場合、AD値は2以上にする。
デフォルトのstatic routeは、AD値=1 だから。
ip route 宛先IPアドレス サブネットマスク 出力IF ネクストホップアドレス AD値
【3】【図解】再帰的ルーティング(リカーシブスタティック)とその実装例 | SEの道標
(引用開始)
ルーティングの NextHop アドレスは基本的には自身の Connected ルートのセグメントの中から指定します。
ただし、NextHop を異なるセグメントにしても正しくルーティングされるケースがあります。
しかも、存在しない IP アドレスを NextHop にしていても正しくルーティングされることさえあります。
これは、再帰的ルーティングが動作しているためです。
(引用終了)
一般に、ネクストホップアドレスはルータの出力IFの相手先ルータの対向IFのIPアドレスを設定するものと思い込んでいた。
しかし、存在しないIPアドレスを指定しても、ルーティングテーブルにある別のIPアドレスであれば、再帰的に探してくれるらしい。
単純なネットワーク構造であれば問題ないだろうが、大規模で複雑なルーティングテーブルになっていると、ややこしくなりそう。
【4】ネットワーク設計を勉強していると、L2層のスイッチよりも、L3層のルータの方が機能もコマンドもプロトコルも多くてややこしい。
たぶん、長年の歴史を経て、古いプロトコルは使われなくなり、新しいプロトコルがどんどん提案されて実装されて、技術が積み重なってきたのだろう。
経路依存性のある複雑な歴史がたぶんあるのだろう。
ネットワークの根本的な目的「障害に強く高性能なネットワークを維持する」ために、どんな技術が必要とされているのか。
いろいろ調べてみる。
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