リーダーシップと意思決定の分布では日本が独特のポジションにある
リーダーシップと意思決定の分布では日本が独特のポジションにあるというツイートをメモ。
ロジカルでないラフなメモ書き。
【参考】
日本企業においてリーダーシップが生まれにくい理由~リーダーシップを取る事の割の合わなさ問題~ - Togetter
心理的安全性は日本企業では実現しにくいかもしれない: プログラマの思索
akipiiさんはTwitterを使っています 「ワークフローの複雑さと合意形成のルートの長さは相関関係があるのか、なるほど」 / Twitter
【1】日本人の意思決定やリーダーシップでは、階層主義でボトムアップの合意形成を重んじるタイプ。
一方、アメリカやイギリスは日本と正反対で、フラットでトップダウンのタイプ。
他方、中国やロシア、インドでは、階層主義でトップダウンのタイプ。
なぜか日本だけ特異なタイプになっている。
米英では、フラットに互いに議論して対立しても、最後はリーダーが専制主義のようにトップダウンで決める。
大統領制は民主的な王政に近いスタイルだろうか。
アジアに多い階層主義でトップダウンのタイプは、目に見える身分制度、目に見えない階層があって、専制主義的にトップダウンで決める。
絶対主義王政、東洋的君主制などの過去の歴史を眺めればこのタイプは理解しやすい。
【2】階層主義でボトムアップなリーダーシップを持つ日本は、どんな特徴を持つのか?
目に見えない身分階層は日本でもよく見られる。
建築業界やメーカー、IT業界にはびこる多重請負構造、男女間の目に見えない格差などが思い浮かぶ。
しかも、忖度や根回し、腹芸など日本独特の気遣いもある。
すると、トップは権限を持っていても、実際に権限を振るうとメンバーのサボタージュにあって、にっちもさっちもいかない。
結局、参謀役を使って事前にメンバーに根回しして、ゆっくり推し進めるみたいな感じになる。
ただ、こういうスタイルでなぜ集団主義的傾向が出て、皆が同じような価値観を強いられるのかが不思議だ。
実際は、そういう圧力に反対する人もいるし、力があるなら無視すればいいから。
【3】しかし、なぜ日本だけが階層主義でボトムアップなリーダーシップになりやすいのか?
この辺りは、昭和の頃にすごく流行した日本文化論を思い出す。
日本人は世界から見て特別な人種なのだ、特別な文化を持つのだ、といろんな識者がいろんな観点で解説していたけれど、何かしっくり来なかった気もする。
いくら集団主義的傾向を持つ日本人が多いからと言っても、そこからはみ出た人も多いし、自分の意見をはっきり主張して周囲との軋轢を気にしない人もいるし、一概にそうとは言えない。
【4】こういう傾向を持つ日本人の弱点は、戦略がない点、リーダーシップの経験を持つ人が圧倒的に少ない点だろう。
結局、そういう弱点が今いろんな所で社会に出ているのだろうと思う。
問題は皆分かっているのに、自分の利益を侵害されるとその人達は反対するので、全体最適な観点ではなく局所最適化しやすい。
【5】心理的安全性は日本人の間では非常に難しい文化と思う。
たぶんその理由も、お互いのプライドや人格を傷つけてしまう意識が強すぎるために、忖度や根回し、腹芸のような変なテクニックが必要となり、お互いの心理的安全性を上っ面で維持しようという方向に傾くのだろう。
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