知識は経験よりも大切か、経験は知識よりも勝るのか、SECIモデルは相互作用を語る
SECIモデルの状態遷移図を描いて、ようやくSECIモデルを理解できた気がする。
ラフなメモ。
【1】2014年頃に、SECIモデルでパターン言語を理解しようと考えていた。
確かにパターン言語と相性は良いが、SECIモデルのイメージがまだピンときていない気がしていた。
SECIモデルは、PDCAみたいなマトリクスよりも、知識・経験の状態遷移図で描く方が理解しやすいと考えた。
形式知=知識、暗黙知=身体による経験。
【2】知識を使って身体に落とし込むのが内面化。
スポーツ、楽器、お絵描きなどの訓練が相当するだろう。
一方、身体で経験した内容を知識でまとめるのが表出化。
一流のスポーツマン、学者、音楽家、宗教家、哲学者たちは、自分たちの体験を何とか知識として言語化し、みんなに広めようとする。
走る哲学者と言われる為末大さんみたいな感じかな。
他方、形式知を組み合わせて新たな知識を創造するのが連結化。
感覚的に情報を受け取って暗黙知を高めるのが共同化。
【3】知識は経験よりも大切なのか?
経験は知識よりも勝るのか?
僕は両方を経験している。
IT技術者であれば、たくさんのプロジェクトで新技術や業務システム開発を経験した後で専門書を読み直すと、ああ、そういうことだったのか、と気づく時が多い。
中島聡さんは、プログラミングとは、座学で勉強するものではなく、実際にアプリ開発して体験した後で専門書で答え合わせするものだ、と言われていた。
そんな内容と似ている。
実践した後に勉強するのがエンジニアの本来の道: プログラマの思索
僕がRedmineにハマったきっかけも、XPやアジャイル開発の本はたくさん読んだが、何か腑に落ちることがなくて、Redmineでいろいろ試して初めて分かったという事があった。
知識がいくらあっても、やはり体験しなければ、本当に理解できた、という感覚がない。
肌感覚では分かった気にならなかった。
一方、IT企業やプロジェクトという組織形態では、いつもイライラするものがあって、その原因がなにか分からない時があった。
組織文化はトップが作るのか、ボトムアップで作られるのか、いつも疑問に思っていて、アジャイル開発の影響から、組織文化は現場からボトムアップで生まれるのだろうと思っていたが、診断士の先生に聞いたところ「組織文化を生み出す責任は社長にある。もっと社長が汗をかけ!」と言われて、ハッと気づいた時があった。
制度的リーダーシップの考え方が何となくしっくりきた: プログラマの思索
組織文化はトップが作るのか、ボトムアップで作られるのか: プログラマの思索
同様に、組織論、経営戦略論、経済学などを勉強してみて、メンバーに応じた教育方法ならSL状況理論やPM理論を使ってみたらいい、とか、プロマネとPMOの微妙な対立関係はエージェンシー問題に似ているな、とか、知識を使って、自分なりに理解が進んだ気がした。
管理職に求められる能力はPM理論そのものではなかったのか: プログラマの思索
ITの地殻変動はどこで起きているのか?~今後の課題はソフトウェア事業におけるエージェンシー問題を解決すること: プログラマの思索
また、RedmineでRubyのソースコードは適当に触っていたがRubyはちゃんと理解できてなかった。
RubySilverやRubyGoldを勉強してみて、Rubyはオブジェクト指向言語を徹底しているんだな、と改めて理解し直した。
そんなことを考えると、知識と経験の相互作用として、SECIモデルの内面化、表出化を行ったり来たりしながら自然に実践している。
そして僕はたぶん、実際に色々体験して、失敗を繰り返さないと腑に落ちないみたいだ。
そういう感覚はSECIモデルの状態遷移図で整理できるんだな、と改めて感じた。
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