ソフトウェアテスト技法練習帳はテストケースの切り方に困っている人向けにおすすめの本だ
ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~ を読んで、テストケースの切り方の練習として良い教材と思った。
【参考】
【書評】「ソフトウェアテスト技法練習帳」を読んで、体系的なテスト技法の知識を身につけよう - give IT a try
ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~:書籍案内|技術評論社
(引用開始)
目次
1 同値分割法と境界値分析(温度によって表示を変えるペット用室温計;キッチンスケールの動作検証 ほか)
2 デシジョンテーブル(1杯目のビールの価格;銀行ATMの引き出し手数料 ほか)
3 状態遷移テスト(ストップウォッチの動作;スマホ決済アプリの決済処理 ほか)
4 組合せテスト(美味しい組合せ;BUG QUEST★冒険のはじまりの旅支度 ほか)
5 総合問題(スマートフォンの料金プランと料金計算;BUG QUEST★隠しアイテム探し ほか)
(引用終了)
ソフトウェア開発でテストの重要性は誰もが知っている。
しかし、実際にテストケースの切り方をきちんと学んだ経験を持つ人は少ないのではないだろうか。
実際、テスト技法の本はプログラミング関係の本に比べて圧倒的に少ないし、現場でも、デシジョンテーブル、状態遷移テストなどをきちんと駆使して、漏れなくテストしている場面が少ない気がするからだ。
その真因は、テストケースを作るのが非常に面倒だからと思う。
業務フローやデータパターン、確認項目の個数が増えれば、その組み合わせを考えると爆発的に増えてしまう。
その時に、同値分割で代表となるパラメータの組み合わせでテストケースを作るわけだが、手動で作成するのが鬱陶しい。
組み合わせには禁則処理もあるから、パスを通過しないパターンを削除したり、含められるパターンをまとめたりするのが手動であり、自動化しにくいからだ。
テストケースをユニットテストのプログラムで実装すれば、後は自動でビルドしてテストできるが、肝心のテストケースをすべて漏れなく洗い出すのが面倒なのだ。
また、真因の一つには、テストケースの作成技法であるデシジョンテーブル、状態遷移テストには割と細かいテクニックが隠れている点もあると思う。
ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~ の良い点は、テストケースの練習帳なので、実際に頭で汗をかいて、書き下してみることができるからだ。
僕も実際にテストケースを書いてみたけれど、解答を読んで、そんな仕様を読み落としたのか、とか、そういう考え方もあるな、とか色々気づきがあった。
テストケースを我流で作っていると、割とこういう基礎的な部分を忘れている気がする。
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