Ruby

2020/06/09

JRubyの終焉

一時期流行したJRubyについて、JRuby on Rails は難しい、という記事を見つけた。
ラフなメモ。

【参考】
JRuby on Rails は無理かもしれんね、という話|Seahal

Redmine on JRuby: プログラマの思索

Redmine on JRuby part2: プログラマの思索

Redmine on JRuby part3~RedmineはJRuby+Tomcatで動かす方が簡単: プログラマの思索

JRubyでRedmineBacklogsプラグインを動かす: プログラマの思索

(引用開始)
かつて JVM のメリットとされた ‘Write once, run anywhere’ というメリットも Vagrant や Docker といった仮想環境や、Go言語のように多種の環境に対応したバイナリを吐き出せるコンパイラが出てきた今、それほど JRuby に対するメリットを感じるのが難しくなってきたような気がする。
(引用終了)

Redmineでも、Ver4からJRubyが外されたので、何かあったのかな、と思っていた。
10年前は、Railsのwarファイルが作れるし、JavaのWebサーバーも使えるぞ、と思っていたが、今となってはCRubyも十分高速化されてきたし、DockerやAnsibleなどで仮想環境を構築するのも簡単になった。
Windowsでも、WSLを入れれば、Ubunts上でRuby環境を作った方が安全だ。

こういう状況を振り返ると、OSSのライブラリや言語は時代の流行り廃りはどうしても発生することを痛感する。
10年前は、JavaからRubyへ、というキャッチコピーが流行り、ドメイン特化言語に適したRubyが非常に脚光を浴びていた。
今は、機械学習や深層学習、データ分析にスポットが当たっているので、PythonとRが注目されている。
昨年、大学の生協の本屋に行ってみたら、プログラミングコーナーにはPythonとRでほとんどが占められていて、他言語は申し訳無さそうに少しだけ飾られていたのが驚きだった。


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2020/05/10

PythonとRubyの違い

PythonとRubyの違いの記事が参考になったのでメモ。

【参考1】
PythonとRubyの違い | Qrunch(クランチ)

記事の内容は同意する。
個人的感想では、Pythonの方がより実用的な気はする。

実際、Javaはelse if、Rubyはelsifだが、Pythonはelsifと一番短い。
Pythonは予約語も一番少ない。
from モジュール import 関数で書くと、モジュールやオブジェクトは意識しなくていいので、関数っぽく書ける。

【参考2】
【Ruby】PythonプログラマーがRubyを触って感じたこと - 歩いたら休め

Pythonプログラマから見ると
「Rubyはオブジェクト指向にこだわりすぎている」
「変な記号がいっぱいある」
「ブロック(ラムダ式)が強力すぎる」
であるらしい。
確かに、変な記号は多すぎるので最初は慣れるのに時間はかかる。

下記のアドバイスも参考になった。

(引用開始)
逆に、RubyのプログラマーがPythonを勉強したいなら、以下の3点を押さえておけば、ちゃんとしたプログラムが書けると思います。

リスト内包表記
ジェネレーター(遅延評価)
ふつうに定義した関数がオブジェクトであること
(引用終了)

【参考3】
Rubyのリファクタリングでイケてないコードを美しいオブジェクト指向設計のコードへ改良するための方法 - Qiita

Python のリファクタリングでイケてないコードを別に美しいオブジェクト指向設計ではない普通のコードにする方法 - Qiita

個人的感想では、Rubyのリファクタリング例はとても綺麗で参考になる。
Rubyの威力を見せつけられる感じ。

一方、Pythonの例はもう少し意義が感じにくかった。
もっといい例があるのかも知れない。

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2020/05/08

Ruby技術者認定試験の感想

Ruby技術者認定試験Silver・Goldに合格したので感想をメモ。
Ruby初級者なので、間違っていたら後で直す。

【参考】
Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験のGoldに受かったので感想 - 模索中

Ruby技術者認定試験(Silver && Gold)合格体験記 | Avintonジャパン株式会社

ruby gold 2.1 - Qiita

Ruby技術者認定試験のGoldに受かったので感想 - 模索中

新人プログラマがRuby技術者認定試験(Gold 2.1)に1ヶ月半以内で合格する勉強法 - IT女子ブログ

Ruby初心者だけどRuby Association Certified Ruby Programmer Silverを取得した! - suusan2号の戯れ

Ruby技術者認定試験 Goldを受験しました - ZENET Tech Blog

【1】Ruby技術者認定試験Silver・Goldは、とても良い試験だったと思う。

Rubyの文法やライブラリを一通り知っておく為に勉強せざるを得ない環境にできること、そして、初級者はSilver、中級者はGold、というように、レベルも上手く設定されているからだ。
特にGoldは、メタプログラミングの知識や経験がないと合格は難しい。
Ruby経験者、Rails経験者であっても、一夜漬けでは合格できないだろうと思う。

【2】試験対策は、Ruby技術者認定試験にあるオンラインの模擬試験を100点が取れるまで解くこと、推奨の書籍3冊を読み込むことだった。

オンラインの模擬試験はたぶん、Ruby実務経験があっても試験慣れてしていないと取りこぼすかな、と思う。
間違えた問題は、ミスした原因を分析して、理解できていないのか、分かっているのに勘違いしたのか、でふるい分けて、Webや書籍で調べて納得するまで腹落ちさせることが大事。

【3】お勧めの書籍は5冊ある。
「Ruby公式資格教科書 Ruby技術者認定試験 Silver/Gold対応」
「メタプログラミングRuby第2版」
「Rubyのしくみ Ruby Under a Microscope」
「改訂2版 Ruby逆引きハンドブック」
「Effective Ruby」

【3-1】「Ruby公式資格教科書 Ruby技術者認定試験 Silver/Gold対応」に記載の模擬試験は必ず解いておくべき。本試験でも割と同じ問題が出るときもある。

【3-2】「メタプログラミングRuby第2版」はとても良かった。
Rubyにあって、Javaにはない特徴がメタプログラミングにあると思う。
Rubyの面白さはここにあると思う。
Javaの経験に引きずられていたので、サンプルを写経してようやく、ダック・タイピングのイメージがつかめてきた。

たとえば、io.print という処理では、ioはFileオブジェクトかもしれないしIOオブジェクトかもしれないし、printはインスタンスメソッドではなくインスタンス変数かもしれない。
つまり、的確にオブジェクトを定義すれば、ポリモルフィズムが背後で上手く動作して、たった一つの表現で複数パターンの処理を実現できる。
さらに、Rubyは読みやすさを重視しているので、処理がそのまま英文であるかのように読める。
特に、内部DSLをRubyで表現する時はそうだ。

「メタプログラミングRuby第2版」の良かった点は2つある。
まず、Railsの仕組みを紹介してくれていること。

たとえば、ActiveRecord::Baseでは、インスタンスメソッドが300個以上、クラスメソッドが500個以上も含まれている巨大なクラスだ。
著者が言う通り、Javaプログラマならば、こんな設計は狂っている、スパゲティコードだ、と最初は思うだろう。
しかし、むしろRailsでは読みやすく変更しやすい設計になっているのだ。
つまり、著者の言う通り、設計技法は絶対的なものではなく、設計技法は使用言語によって変わる。

その他に、ActiveSupport::Concernは進化的設計から生まれたし、alias_method_chainは廃止されてprependが使われる設計に変わった。
つまり、最初は問題解決のためのシンプルなコードを書いて、その後、ゴーストメソッド多用に対するパフォーマンス改善やalias_method_chain多用に対するスパゲティコード対策などのために、どんどんフレームワーク設計そのものを変えていった。
すなわち、Rubyのやり方は、最初から正しい設計を行うよりも、後から機能改善やパフォーマンスを改善していく進化的設計、つまりアジャイル開発がとても向いている。
その理由は、Rubyが徹底したオブジェクト指向言語でありメタプログラミングしやすい特徴を持つので、とても柔軟性の高い言語だからだろう。

【3-3】「メタプログラミングRuby第2版」の付録「よくあるイディオム」は、Ruby初級者が暗記すべきテクニックと思う。
参照したいので、イディオムを載せておく。

O’Reilly Japan - メタプログラミングRuby 第2版

アラウンドエイリアス(Around Alias)
ブランクスレート(Blank Slate)
クラス拡張(Class Extension)
クラスインスタンス変数(Class Instance Variable)
クラスマクロ(Class Macro)
クリーンルーム(Clean Room)
コードプロセッサ(Code Processor)
コンテキスト探査機(Context Probe)
あとで評価(Deferred Evaluation)
動的ディスパッチ(Dynamic Dispatch)
動的メソッド(Dynamic Method)
動的プロキシ(Dynamic Proxy)
フラットスコープ(Flat Scope)
ゴーストメソッド(Ghost Method)
フックメソッド(Hook Method)
カーネルメソッド(Kernel Method)
遅延インスタンス変数(Lazy Instance Variable)
ミミックメソッド(Mimic Method)
モンキーパッチ(Monkeypatch)
ネームスペース(Namespace)
nilガード(Nil Guard)
オブジェクト拡張(Object Extension)
オープンクラス(Open Class)
Prependラッパー(Prepended Wrapper)
Refinements(Refinements)
Refinementsラッパー(Refinements Wrapper)
サンドボックス(Sandbox)
スコープゲート(Scope Gate)
自己yield(Self Yield)
共有スコープ(Shared Scope)
特異メソッド(Singleton Method)
コード文字列(String of Code)
SymbolのProc変換(Symbol To Proc)

メタプログラミングRubyの感想: プログラマの思索

【3-4】「改訂2版 Ruby逆引きハンドブック」は、Rubyのライブラリを一通り説明してくれているので、APIを調べたい時に便利。

特に、RubyでもJavaでも、どんなプログラミング言語でも、配列Array、連想配列Hash、文字Stringのメソッドは最低限必ず覚えておくべき。
なぜなら、配列やハッシュ、文字を自由自在に操れないと、自分がやりたいことを実現する手間が多くなりすぎて、イライラするから。
もちろん、それ以外にもファイル処理、Web操作、クラス設計なども必要。

Java経験者から見ると、RubyはArrayやHashのライブラリが非常に多いし、便利な使い方が多いように思う。
Rubyはブロックが使いやすいので、ArrayやHashの各要素に何らかの処理を一括操作したい時に、1つのメソッドで1行で書ける場合が多い。
VBやJavaならば数行もまどろっこしく書いてしまう部分が簡単に書けるのは素晴らしい。
但し、たとえば、mapとcollect、selectとfind_all、injectとreduce、findとdetectなどのように、異音同義語が多い点は注意。

「改訂2版 Ruby逆引きハンドブック」は今も愛用している。

Ruby初心者が間違いそうなこと: プログラマの思索

SmalltalkとLispから来たメソッドmap と collect、reduce と inject: プログラマの思索

【3-5】「Effective Ruby」はRubyらしい書き方の解説本。
最初はRubyらしい書き方が分からず、VBやJavaみたいな書き方になってしまっていた。
その原因は、Rubyのライブラリを幅広く深く知っていないこともあったが、Ruby独特の考え方や書き方が分かっていなかったからと思う。

僕は、下記が参考になった。

項目1 Rubyは何を真と考えているかを正確に理解しよう
項目2 オブジェクトを扱うときにはnilかもしれないということを忘れないようにしよう
項目6 Rubyが継承階層をどのように組み立てるかを頭に入れよう
項目12 さまざまな等値の違いを理解しよう
項目15 クラス変数よりもクラスインスタンス変数を使うようにしよう
項目18 要素が含まれているかどうかの処理を効率よく行うために集合を使うことを検討しよう
項目19 reduceを使ってコレクションを畳み込む方法を身に付けよう
項目24 リソースはブロックとensureで管理しよう
項目28 モジュール、クラスフックを使いこなそう
項目29 クラスフックからはsuperを呼び出そう
項目30 method_missingではなくdefine_methodを使うようにしよう
項目31 evalのさまざまなバリアントの間の違いを把握しよう
項目32 モンキーパッチの代わりとなるものを検討しよう
項目33 エイリアスチェイニングで書き換えたメソッドを呼び出そう
項目34 Procの項数の違いに対応できるようにすることを検討しよう
項目35 モジュールのprependを使うときには慎重に考えよう
項目47 ループ内ではオブジェクトリテラルを避けよう

全てのイディオムを掲載しておく。

Effective Ruby(長尾高弘 arton PeterJ.Jones)|翔泳社の本

第1章 Rubyに身体を慣らす
項目1 Rubyは何を真と考えているかを正確に理解しよう
項目2 オブジェクトを扱うときにはnilかもしれないということを忘れないようにしよう
項目3 Rubyの暗号めいたPerl風機能を避けよう
項目4 定数がミュータブルなことに注意しよう
項目5 実行時の警告に注意しよう

第2章 クラス、オブジェクト、モジュール
項目6 Rubyが継承階層をどのように組み立てるかを頭に入れよう
項目7 superのふるまいがひと通りではないことに注意しよう
項目8 サブクラスを初期化するときにはsuperを呼び出そう
項目9 Rubyの最悪に紛らわしい構文に注意しよう
項目10 構造化データの表現にはHashではなくStructを使おう
項目11 モジュールにコードをネストして名前空間を作ろう
項目12 さまざまな等値の違いを理解しよう
項目13 ""<=>""とComparableモジュールで比較を実装しよう
項目14 protectedメソッドを使ってプライベートな状態を共有しよう
項目15 クラス変数よりもクラスインスタンス変数を使うようにしよう

第3章 コレクション
項目16 コレクションを書き換える前に引数として渡すコレクションのコピーを作っておこう
項目17 nil、スカラーオブジェクトを配列に変換するには、Arrayメソッドを使おう
項目18 要素が含まれているかどうかの処理を効率よく行うために集合を使うことを検討しよう
項目19 reduceを使ってコレクションを畳み込む方法を身に付けよう
項目20 ハッシュのデフォルト値を利用することを検討しよう
項目21 コレクションクラスからの継承よりも委譲を使うようにしよう。

第4章 例外
項目22 raiseにはただの文字列ではなくカスタム例外を渡そう
項目23 できる限りもっとも対象の狭い例外を処理するようにしよう
項目24 リソースはブロックとensureで管理しよう
項目25 ensure節は最後まで実行して抜けるように作ろう
項目26 retryでは回数の上限を設け、頻度を変化させ、オーディットトレイルを残そう
項目27 スコープから飛び出したいときにはraiseではなくthrowを使おう

第5章 メタプログラミング
項目28 モジュール、クラスフックを使いこなそう
項目29 クラスフックからはsuperを呼び出そう
項目30 method_missingではなくdefine_methodを使うようにしよう
項目31 evalのさまざまなバリアントの間の違いを把握しよう
項目32 モンキーパッチの代わりとなるものを検討しよう
項目33 エイリアスチェイニングで書き換えたメソッドを呼び出そう
項目34 Procの項数の違いに対応できるようにすることを検討しよう
項目35 モジュールのprependを使うときには慎重に考えよう

第6章 テスト
項目36 MiniTest単体テストに慣れよう
項目37 MiniTest仕様テストに慣れよう
項目38 モックオブジェクトで決定論をシミュレートしよう
項目39 効果的なテストを追求しよう

第7章 ツールとライブラリ
項目40 Rubyドキュメントの扱い方を覚えよう
項目41 irbの高度な機能を使えるようになろう
項目42 Bundlerでgemの依存関係を管理しよう
項目43 依存gemのバージョンの上限を指定しよう

第8章 メモリ管理とパフォーマンス
項目44 Rubyのガベージコレクタの動作に慣れよう
項目45 Finalizerでリソースリークを防ぐセーフティネットを作ろう
項目46 Rubyプロファイリングツールを使おう
項目47 ループ内ではオブジェクトリテラルを避けよう
項目48 コストの高い計算をメモ化することを検討しよう

Effective Rubyを読んだので感想を書いてく - WEB SALADの記事も参考になる。

【3-6】「Rubyのしくみ Ruby Under a Microscope」はRubyのインタプリタYARVの仕組みを解説しているディープな本。
普通はこの本のレベルまで理解する必要はないと思うけれど、僕はRubyの定数探索のアルゴリズムと特異メソッドがどうしても腹落ちできなかったが、この本で何となくイメージできた。

たとえば、Rubyのメソッド探索は継承チェーン上に1本でたどる一方、定数探索は最初にレキシカルスコープで検索してから次に継承チェーンをたどる。
よって、定数検索の方がやや複雑だし、ソースを上から読み込むので、そんな挙動になるのかという発見もあった。

たとえば、Rubyのオブジェクトの特異メソッドやクラス本体のクラスメソッドは、特異クラスという別のクラスに存在する。
よって、特異メソッドやクラスメソッドが存在する場所は別のクラス、特異クラスにあるので、特異クラス系列の継承ツリーが別途存在する。

なお、「メタプログラミングRuby第2版」にも特異クラスの絵が掲載されていて詳しく説明してくれているのだが、通常のクラス系列の継承ツリーと、特異クラス系列の継承ツリーを混ぜ込んだ絵で記載しているので、僕には分かりづらかった。
一方、「Rubyのしくみ Ruby Under a Microscope」では、メモリ上にRubyのオブジェクトがどのように配置されるのか、絵が書かれているので、僕には理解しやすかった。

結局、プログラミング言語を理解するには、メモリ上に変数やオブジェクト、配列、ハッシュがどのように配置されるのか、を自分の頭でイメージできなければならないから。

下記の章がお勧めと思う。
Rubyがメモリ上にどのように展開してくれているのかをイメージしやすくなる。

第5章 オブジェクトとクラス
第6章 メソッド探索と定数探索
第8章 Lisp から借用したアイデア
第9章 メタプログラミング

Rubyの定数のお話 | media.growth-and.com

Rubyの定数探索の個人的な謎に迫る - Qiita

「Rubyのしくみ」を読んだ後のRubyの感想: プログラマの思索

【4】Rubyを実際に実務に使う場合は、事実上、Railsをマスターすべきだと思うので、Redmineのソース解読もしながらちょっとずつやっている。

Javaや.NETのWebシステムの開発経験からRailsを見ると、Web開発でまどろっこしい共通処理やWeb特有の処理をRubyのメタプログラミングで上手く隠蔽して、コーディングルールを強制することで数行で書けるようにしている部分はすごいな、と改めて思う。

僕がRailsですごいなと思う点は、特に、JavaScriptとの相性が良い点だ。
Railsが生まれた当初から、prototype.jsやJQueryとの連携はスムーズだったし、JavaScriptを駆使することでWebのUIを豊かにしてくれた。
最近のRailsは、JSライブラリの発展とともに、VueやReactとも親和性が高い。
つまり、クライアントサイドのUI改善も取り込めるので、JavaやPHPなどの他の言語よりもRailsの優位性は高いような気がする。

【5】Rubyを勉強している時の僕の脳みそは、錆びついた機械時計に油を挿しながら、回転させようとしている感覚だった。
こういうことをRubyで実現したいんだ、要件や設計は分かっているのになぜすぐに書けないのか、という苛立ちを感じながらRubyのライブラリを覚えて、動きに慣れようとしていた。

「プログラミングのできる羊とできない山羊を区別する方法」の記事のリンク: プログラマの思索にある「プログラミングができない羊」みたいな地点から登っている感じだった。

でも、初めてのプログラミング言語を習得するには、どんな手順を踏めば良いのか、どういう点に注意すれば習得速度を上げられるか、という感覚はつかめてきた。
今は次のプログラミング言語としてPythonを習得しようとしているが、Rubyの習得経験や、RubyとPythonは考え方が似ているメリットもあって、割と楽に習得できそうな感じ。

結局、プログラミング言語が分かったという感覚になるには、自分の脳みそがコンパイラになりきって、メモリ上に変数やクラスがどのようにロードされて値が変わっていくのか、イメージできる必要がある。

こんな経験は誰でも知っているのだろうが、20代の若い年齢なら簡単であっても、40・50代と年齢を取るごとに、新しいプログラミング言語の習得はどんどん難しくなる。
しかも、プログラミング言語の隆盛は10年おきに移り変わるから、そのたびに以前の言語を捨てながら新しい言語に慣れていかないといけない。
たとえば、FortranやCobolからC/C++/VB、そしてJavaやC#、さらにRubyやPHP、そしてPythonやR、へどんどん変わってきている。
JavaもKotlinで書くのが普通になってきているようだし。

そんな事を考えると、アジャイル開発は常識だ: プログラマの思索にも書いた通りだったのを思い出す。

(引用開始)
ソフトウェア業界の特徴の一つは、一度高い能力が得られてもそれを完全にやり直さねばならない点がある。
Cobolで一流であったとしても、JavaやC#のプログラミングは一流とは限らない。むしろ、オブジェクト指向の概念を知らない可能性も高く、オブジェクト指向の初心者かもしれない。
Javaを知っていても、RubyやiPhoneやAndroidアプリは初心者かもしれない。
様々な言語を学び、共通部分があったとしても、技術の変化によって常に立場は悪くなり、完全に分かったという状態にはならない。
また一から勉強して成長しなければならない。
(引用終了)

最終的には何かアプリが作れればいいな、と思っている。

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2020/04/07

「Rubyのしくみ」を読んだ後のRubyの感想

Rubyのしくみ」の感想とRubyの感想をラフなメモ書き。
主張は特になし。
間違った点は後で直す。

【参考】
書籍紹介『Rubyのしくみ Ruby Under a Microscope』

『Ruby のしくみ』を読んだ - blog.kymmt.com

『Rubyのしくみ -Ruby Under a Microscope』の読書メモ<第1~5章> - kenju's blog

『Rubyのしくみ -Ruby Under a Microscope』の読書メモ<第6~7章> - kenju's blog

『Rubyのしくみ -Ruby Under a Microscope』の読書メモ<第8~9章> - kenju's blog

『Rubyのしくみ -Ruby Under a Microscope』の読書メモ<第10~11章> - kenju's blog

『Rubyのしくみ -Ruby Under a Microscope』の読書メモ<第12章> - kenju's blog

Rubyの定数探索、instance_evalやmodule_evalの挙動、特異クラスの性質について、分かったような気がしないので、「Rubyのしくみ」を買って読んでみた。
Rubyのしくみ」の中身はかなりDeep。
まだ全部は分からない。

RubyがYARVというVMベースのインタプリタ言語であることも、この本を読んで初めて知った。
JavaがJavaVMで動いているのと似ているが中身は全く違う。

Rubyのしくみ」を読んで、良かった点と自分の気づきをメモしておく。

【1】下記の章が読みたかった部分だった。

第5章 オブジェクトとクラス
第6章 メソッド探索と定数探索
第8章 Lisp から借用したアイデア
第9章 メタプログラミング

Rubyは、他のプログラミング言語に比較すると、ほぼ完璧なオブジェクト指向言語と思うので、メモリ上にオブジェクトやブロックがどのように実現されるか、というイメージがないと、本当に理解できた気にならない。
ソースコードを解釈したイメージの絵を多用しているので、理解しやすくなっているのは良い。

【2】「Rubyのしくみ」を読んで、include/prepend/refinementsの仕組みが腑に落ちた。

Rubyのモジュールは、内部ではクラスと同じ。

includeの実装は、インクルードしたモジュールをクラスとしてコピーして、継承チェーン上に挿入するイメージ。
prependの実装は、prependを含むクラスをoriginクラスとしてコピーして、継承チェーンの最下部に挿入するイメージ。
prependを使えば、簡単にオーバーライドできるので、エイリアスメソッドチェーンを多用する必要もない。

refinementsも、refineしたクラスを無名クラスとしてコピーして継承チェーンの最下部に挿入するイメージ。

【3】Ruby特有の仕様がある点に注意する。

RubyはJavaと違って、インスタンス変数とクラスインスタンス変数は明確に異なる。
それぞれインスタンスメソッド、クラスメソッドでアクセスして編集する。

Javaと違って、オブジェクトは必ず特異クラスも持つ。
クラスメソッドは、該当クラスの特異クラスに住んでいる。
もちろん、特異クラスにあるクラスメソッドとインスタンスメソッドは異なる。

Rubyのメソッド検索は、継承チェーンを下から辿ってマッチするまで探す。
マッチしなければ、method_missingで補足されて、NoMethodErrorになる。
他方、動的プロキシでは、method_missingでゴーストメソッドを補足して、別メソッドに変換してしまう。

Rubyの定数検索は、まずレキシカルスコープで定数を検索し、その次に継承チェーンで定数を検索する。
レキシカルスコープで定数検索するロジックは、Module.nestingの順に検索すること。
この仕組みを知らずに何度も引っかかった。

ブロックはRuby特有の書き方の気がする。
Rubyのブロックに慣れたら、JavaScriptやPythonよりも直感的で、読みやすく感じる。

メタプログラミングはRubyの真骨頂。
JavaやC#がXMLを多用するのとは違い、Rubyは内部DSLで全てRubyで実現できるのは素晴らしい。
JavaやC#が嫌になる時は、XMLばかり書かされている時と同じだから。

instance_evalもclass_evalも、evalと仕組みは一緒。
但し、処理は異なる。
instance_eval内のメソッド定義(def~end)は特異メソッドになるので、インスタンスメソッドを定義したい場合は動的メソッド(define_method)を使う。
一方、class_eval内のメソッド定義はインスタンスメソッド。

また、instance_eval do~endと、instance_eval(<<-EVAL):ヒアドキュメントでは、定数検索が異なる。
Module.nestingで出力してみると、前者は[]なのでトップレベルの定数、後者は[特異オブジェクト]なので、特異オブジェクトに属する定数になる。
この点も知らずによく引っかかった。

Proc#[]という書き方があるのもびっくりした。
改訂2版 Ruby逆引きハンドブック」を読んでいたら、メソッド呼び出しに似せるためにProc#[]のように書く、という説明があって、なるほどと理解できた。

【4】Rubyには異音同義語が割と多くある。

mapとcollect、injectとreduce、selectとfind_all、detectとfind。
lengthとsize, count。
他にもいっぱい。

aliasはキーワードで、alias_methodはModuleのprivateメソッド。
undefはキーワードで、undef_methodやremove_methodはModuleのprivateメソッド。
module_functionで、メソッドを関数化できる。

RubyはVerUpで言語仕様がどんどん機能追加されているので、その歴史による経路依存性のせいかもしれない。

【5】Ruby初心者が悩みがちな特殊記法も多い。
慣れれば、短く書ける。

Ruby初心者を脱した人が悩みがちな、ちょっと特殊な記法・演算子・イディオム - Qiita

*args:配列で受け取る可変長引数。splat引数。

**opts:ハッシュで受け取る可変長キーワード引数。

*変数:splat演算子で配列要素を展開する。

&block:ブロック引数。

&:method_name:メソッドに & とともにシンボルを渡すとto_proc が呼ばれて Proc 化され、それがブロックとして渡される。

なお、メソッドオブジェクトを呼ぶ場合、&method(:メソッド)を使う。
動き方は、(1)Object#method でオブジェクトにあるメソッドをオブジェクトにする。(2)メソッドオブジェクトには、Object#to_proc があるので、&演算子でブロック引数に渡すことができる。(3)メソッドをブロック引数に渡すことができる、になる。

_変数:使わない変数名を宣言。だから、Rubyのローカル変数は「英小文字かアンダースコア(_)始まり」になる。

||=:通称「nilガード」。初期化イディオムとして使う。

<=>:宇宙船演算子、UFO演算子

->:lambda式で用いる「lambdaリテラル」や「アロー演算子」と呼ぶ。

「::」:スコープ演算子。ネームスペースで使う。定数探索でよく出る。

=>:「ハッシュロケット」と呼ばれ、ハッシュリテラルを書く際にキーと値を区切るもの。

「&.」:呼称はSafe navigation operator、通称ぼっち演算子。obj&.my_method形式でのメソッド呼び出しで、objがnilでなかったらmy_methodを実行。

「!!」:すべてをtrueかfalseにする。


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2020/03/06

Ruby初心者が間違いそうなこと

Ruby初心者が間違いそうなことの記事に共感したのでメモ。
適当なラフなメモ書き。

【参考】
Ruby初心者が失敗しがち/間違えがちなこと5選 | Workship MAGAZINE(ワークシップマガジン)

1. 範囲演算子の範囲を読み違えがち
=> 範囲演算子「..」「...」は異なる。点一つで意味は全く違う。

2. 引数にProcをそのまま渡しがち
=> Procをブロック引数として渡すために、&演算子を使う。
  さらに、シンボルで渡す方が簡略化できる。
  injectが良い例。
  &演算子を使う部分はPerlに似ている。

3. Array#mapのブロック引数で、途中結果を返却するためにreturnを書きがち
=> mapやselectなど、ブロック引数を受けとるタイプのメソッドを使用する際、「ブロックの途中で得られた値」を「そのブロックで得られた最終結果」として返却したい場合では、「return」ではなく「next」を使う。
結構間違える。

4. 正規表現のマッチ結果を思うように取得できない
=> ()でグループ化した正規表現に対し、組込変数$1,$2...に、マッチング結果が格納される。
 Perlと同じ。Javaとは異なる。Javaの方が面倒。

5. privateなクラスメソッドを定義しようとしてpublicにしがち
=>
 privateの考え方はJavaやC#と全く異なるので、最初は混同してた。

JavaやC#の常識が通用しないRubyのprivateメソッド - give IT a try

[Ruby] privateメソッドの本質とそれを理解するメリット - Qiita

Javaならば、親クラスのprivateメソッドは子クラスでは呼び出せない。
しかし、Rubyでは「privateメソッドはサブクラスからも呼び出せる」考え方が最初は分かってなかった。
「privateメソッドは呼び出す際にレシーバを指定できない」「子クラスでは、親クラスのメソッドをレシーバ無しで呼び出せる」ことを組み合わせれば良い、という記事を読んでようやく理解できた。

6. スコープゲートが厳しい
=> Rubyのスコープゲートは厳しい。
 Rubyは、class、module、defのスコープゲートは乗り越えられない。

ローカル変数をスコープ内側へ - 【旧】PerlerのRuby日記->はてなブログに移行しました

 Perlは、myを付けなければ、ローカル変数はメソッド内でも使える。
 Javaならば、クラス内ではprivateな変数はどのメソッドでも使える。
 この点をよく間違えていた。

 一方、Rubyでは、ブロックならスコープゲートを越えられる。
 たとえば、define_method do~end、Class.new do~endのような書き方でスコープゲートを回避する。
 つまり、フラットスコープ。

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2020/02/24

メタプログラミングRubyの感想

「メタプログラミングRuby 」を一通り読み終えた。
まだ全ては完全理解できていないが、やっとRubyの面白さを感じ取れた気がする。
理解したことをラフなメモ書き。
まだ初心者なので間違っていたら後で直す。

【参考】
メタプログラミングRuby - ククログ(2010-09-13)

メタプログラミングRubyを読んだ - razokulover publog

「メタプログラミングRuby」オススメです - UUUM攻殻機動隊(エンジニアブログ)

「メタプログラミングRuby」ことはじめ?開発本部・TechLunch? - Medley Developer Blog

【1】JavaやC#、VB等と違って、Rubyの特徴や面白さはどこにあるのだろうか?
「メタプログラミングRuby 」を読んで、自分はRubyの威力を完全に理解できていないことが分かった。
特徴は3つあると思う。

【2】一つは、ArrayやHash等の基本ライブラリが十分揃っていること。
VBはリストやハッシュのライブラリが貧弱で、ちょっとした操作にかなりの行数が必要になる。
JavaはArrayListやMapなどにはライブラリは揃っているが、Rubyほどないように思う。

Rubyならmap, collect, find, select, inject, reduceなど、配列やハッシュの単純な操作を短く書ける。
オープンクラスだから、後でいくらでも機能追加できる。

後から発展してきたプログラミング言語ほど、リストやハッシュのような基本的なデータ構造を扱う機能は豊富だ。
昔のプログラミング言語ほど、リストやハッシュの簡単な操作だけに色々考えさせられて疲れてしまう。
だからこそ、低いレイヤで考える部分が少なくなり、本来の機能のレイヤを考える方へ労力を費やせる。

【2】Rubyのオブジェクト指向はJavaとかなり違う。
Javaはクラス重視だが、Rubyはメソッドを重視しているように感じる。

Rubyと大クラス主義とダックタイピング、そして名前重要 - ゆとRubyist日記

つまり、Rubyはメソッドを実行するレシーバよりも、メソッドというインターフェイスを重視している。
Rubyでメタプログラミングを読んでいると、メソッドなのか変数なのか最初は判別できない時がある。
たとえば、シンボルを渡して、ブロックに変更して処理を実行させる、とか。
むしろ、わざわざそう書いているとしか思えない。

オブジェクト指向の技術としては、Javaでは継承や委譲くらいしかないが、Rubyには、incude, prepend, extend, refineなど色んな技法が多い。
Javaはオブジェクト指向言語と言いながら、実際のプログラムは手続き型言語の気持ちで書いてる。
手続きで書いていって、ソースが長くなったら、OOPの技術でリファクタリングする、みたいな感覚。

一方、Rubyでは、メソッド探索や継承チェーン、method_missingのように、常に継承関係を意識しながら書いている。
Rubyの方が複雑な機能をスマートに書ける場合が多いように思う。
RailsのValidationで、フック処理と特異メソッド(クラスメソッド)を上手く使いこなしている解説を「メタプログラミングRuby 」で読んで、なるほどと思った。

【3】Rubyのライブラリは、メタプログラミングに向いた機能が多い。
むしろ、すごく多すぎてやり過ぎなくらい。
class_eval, define_method, instance_evalくらいならまだ良かろうが、evalで文字列のプログラムを実行評価できるのはやり過ぎなくらい。コードインジェクションのリスクもある。

でも、そのおかげで、似たような操作で名前の違うメソッドを一括処理することで、プログラム行数を相当短くできる。
たとえば、メソッドを文字列でGrepして、ヒットしたらある処理、ヒットしなかったら、ゴーストメソッドでmethod_missingで一括処理、とか。

また、Rubyでは、privateメソッドも外部から自由に扱えてしまうので、テストコードが書きやすいはず。
JUnitもリフレクションを多用しまくっていたし。
たぶん、Rubyの方が自動テストに向いているのだろうと思う。

一方、JavaやC#でメタプログラミングっぽいことをやろうとしたら、XML地獄になる。
XMLを書いている時間の方が長いくらいだ。
つまり、Javaは外部DSL、Rubyは内部DSLが扱える、ということなのだろう。
その分、Rubyだけで全て書ききれるから、ストレスも低いと思う。

そういう設計思想の元で、「メタプログラミングRuby 」では、Rubyは進化的設計に向いている、という解説があり、なるほどと思った。
たとえば、RailsのライブラリもVer1.0からVer4までVerUpするたびに、メタプログラミングで書いた部分をオブジェクト指向で書き直したり、method_missingを多用して性能悪化した部分を性能改善していくなど、色んな手間がかかっている。
そういう進化的設計は、アジャイル開発と相性が良い。
最初はまず機能をリリースして、ユーザに使える機能を提供し、VerUpするたびに機能を改善したり、性能を改善していく、というやり方だ。
そういう開発スタイルは、開発プロセスがフレームワークとして運用できるだけでなく、ソフトウェア開発技術そのものもレベルが高くなければ、コントロールできない。

つまり、Rubyはメタプログラミングとオブジェクト指向という2つの技術を使いこなすことで、適用できる場面をスムーズに変えることができ、スピード感のある開発と柔軟な開発という相反する手法をコントロールできているのだろう、と思った。


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2020/02/14

SmalltalkとLispから来たメソッドmap と collect、reduce と inject


SmalltalkとLispから来たメソッドmap と collect、reduce と injectをメモ。

【参考】
map と collect、reduce と inject ―― 名前の違いに見る発想の違い

【Ruby】
[3, 4, 5, 6].map {|i| i + 1 }
=> [4, 5, 6, 7]

【Lisp】
(map 'list (lambda (i) (+ i 1)) '(3 4 5 6))

【Ruby】
[3, 4, 5, 6].collect {|i| i + 1 }
=> [4, 5, 6, 7]

【Smalltalk】
#(3 4 5 6) collect: [:i | i + 1 ]

【Ruby】
[3, 4, 5, 6].reduce {|i, j| i + j }
[3, 4, 5, 6].reduce(:+)
=> 18

【Lisp】
(reduce (lambda (i j) (+ i j)) '(3 4 5 6))
(reduce '+ '(3 4 5 6))

【Ruby】
[3, 4, 5, 6].inject {|i, j| i + j }
[3, 4, 5, 6].inject(0) {|i, j| i + j }
[3, 4, 5, 6].inject(:+)
=> 18

【Smalltalk】
#(3 4 5 6) inject: 0 into: [:i :j | i + j ]

(引用開始)
map と collect の発想の違い
まずは map と collect の発想の違いを見てみましょう。
map
map は「データ構造を保ったまま3、あるルールに従って元のデータ構造を別データ構造に変換する」という発想になります。
(中略)
collect
collect は「データ構造内の全ての要素に対して、ある処理を繰り返し実行し、その結果を集めたもの」という発想になります。
(中略)
reduce と inject の発想の違い
次は、reduce と inject の発想の違いを見てみましょう。
reduce
reduce は「あるルールに従ってデータ構造内の要素数を縮小していき、最後に残った値を返す」という発想になります。
(中略)
inject
inject は「値をプールしておくバケツを用意しておき、データ構造内の全ての要素をひとつずつ、ある処理にしたがってバケツに注入していく」という発想になります。
(中略)
しかし別々の発想をしていても、それぞれで「こうした処理は必要だ」という結論になって、違う名前で同じ機能が実装されたということはとても面白いですね。実は今回取り上げた二つの機能、ひとつは「map と collect」が表現している「巨大なデータを構造を保ったまま別のデータに変換する」機能4、もうひとつは「reduce と inject」が表現している「巨大なデータのすべての要素を使って何らかの計算結果を求める」機能5は、巨大なデータを処理する場合の最も基本的な処理、つまり基礎となる機能なのです。
(中略)
5.数学ではこれを「畳み込み」と呼びます。
(引用終了)

mapはRuby初心者も慣れるが、injectの発想は面白い。
injectでは明示的にブロックを渡すのではなく、[3, 4, 5, 6].inject(:+) のように、メソッドのシンボルを渡すことで配列の要素に作用させる。

この辺りの考え方に、Rubyが過去の言語の良い所取りをしている感じがする。


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2020/02/06

Rubyのブロック、Proc、lambdaのメモ

Rubyのブロック、Proc、lambdaのメモ。

【参考】
Rubyの ブロック、Proc.new、lambdaの違い - Qiita

Rubyの「ブロック」を理解する - Qiita

Rubyの ブロック、Proc.new、lambdaの違い - Qiita

ブロックは処理の集合体。
ブロックはオブジェクトでない。
ArrayやHashのイテレータで慣れ親しんでいる。

メソッドがブロックを受け取る方法は2つ。
def hoge(引数) yiled end; では、hoge(引数){ブロック}で定義されているとみなす。
def hoge(a, &block) end; では、hoge(引数){ブロック}で定義されているとみなす。

ブロックをオブジェクトとしたものがProc.new。
lambdaはProcとほぼ同じように見えるが、lambda式を実行して返ってくるものはProcクラス。

Proc は引数チェックしないが、lambda は引数チェックするので、引数の個数が違うとArgumentErrorが発生する。


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2017/05/05

ソフトウェアの複雑性は本質的な性質であって偶有的なものではない

「過剰と破壊の経済学-「ムーアの法則」で何が変わるのか」を気軽に読んでいたら、ブルックスの人月の神話の一節が書かれていて、今頃になって、すごく腑に落ちたのでメモ。
ブルックスの人月の神話の文章のうち、自分が理解できたことを、ラフなメモ書き。
以下は書きかけ。

【参考】
第0回:人月の神話とはなんなのか?(解説編)|本気で読み解く”人月の神話” | GiXo Ltd.

第2回:銀の弾は無いけど、”銃”はあるよね|本気で読み解く”人月の神話”(第16章) | GiXo Ltd.

ソフトウェア開発とは、現実世界の複雑さをプログラムコードの難しさに置き換える作業だ - セカイノカタチ

ソフトウェア開発でよく言われる「銀の弾丸など無い」とはどういう意味なのか本を読んでみた。 - 感謝のプログラミング 10000時間

【1】ソフトウェアの複雑性は本質的な性質であって偶有的なものではない。

「過剰と破壊の経済学-「ムーアの法則」で何が変わるのか」の内容自体は10年以上前のWebやIT業界の話が多く、内容も古くなっているので、新たな知見が得られるという感覚はしない。
しかし、「過剰と破壊の経済学-「ムーアの法則」で何が変わるのか」の中に、「ソフトウェアの複雑性は本質的な性質であって偶有的なものではない」という言葉があって、すごくしびれた。

(引用開始)
ソフトウェアの複雑性は本質的な性質であって偶有的なものではない。
したがって、複雑性を取り去ったソフトウェアの実体の記述は、しばしばその本質も取り去ることになる。
数学や物理学は、複雑な現象を単純化したモデルを構成し、そのモデルからある性質を引き出し、実験的にその性質を証明することで、3世紀にわたって偉大な進歩を遂げた。
この方法でうまくいったのは、モデルで無視された複雑性が現象の本質的な性質ではなかったからだ。
複雑性が本質である場合には、この方法は使えない。
(引用終了)

上記の内容は、ブルックスの「人月の神話」の一節そのまま。
なぜ自分がすごく衝撃を受けたのか、考えてみると、ソフトウェア開発の本質に触れているものだから。
たぶん、僕の心のなかにある、ソフトウェアに対する楽しさだけでなく、ソフトウェアへの憎しみというか、なぜこう思い通りにソフトウェア開発をコントロール出来ないのか、という腹立たしさに触れている気がしたから。

「偶有的」という言葉も引っかかる。
この言葉は、古代ギリシャのアリストテレスの哲学から引用したものらしい。

(引用開始)
アリストテレスに従って、難しさを本質的なものと偶有的なものに分けて考えてみよう。
ここで、本質的な複雑さとは、ソフトウェアの性質に固有な困難のことであり、偶有的難しさとは、目下の生産にはつきまとうが本来備わっているものではない困難のことである。
(引用終了)

自然科学、特に数学や物理学では、できるだけ単純なモデルを作り、そこから演繹される性質や定理を証明することで、自然現象を多面的に分析しようとする。
複雑なものを複雑なまま捉えるのではなく、理想的な単純なモデルに純粋化して、人間の思考に耐えられるレベルにして、数多くの観点で徹底的に分析するのが自然科学のやり方。
シンプルなモデルを「徹底的に」分析し尽くして、全ての特徴を洗い出し、全てを因果関係や演繹でまとめ上げて一つの理論体系にするのが自然科学のやり方。

すると、シンプルなモデルをどのように事前設定するか、どのパラメータを重視して選択しておくか、というのが重要になる。
その部分が、科学者の腕の見せ所。

たとえば、物理学では、理想気体みたいに、現実から離れるけれど、シンプルなモデルを設定することで、計算や実験を扱いやすくするモデル作りは一般的だ。
熱力学、相対性理論、量子力学など、色んな分野の物理学でもその手法を用いている。

物理学は一つの認識論: プログラマの思索

数学でも、一流の数学者は、自分で理論を打ち立てたい時、最も組合せの少ない公理や公準を直感的に選んで、そこから矛盾が生じないように設定しておく。
そこから、「誰々の定理」のような重要な結果を導き出す。
一流の数学者がすごいのは、最も組合せの少ない公理を直感的に把握できること、そして、重要な定理を導く時に、ロジックの穴になりそうな難しい場所を事前に察知して、それをくぐり抜けるために、あらかじめ「誰々の補題」みたいな補助的な公式を用意しておくのが上手い点。

技術の背後に数学の理論があると廃れない: プログラマの思索

数学や物理は背景にある思想を知らなければ理解できない: プログラマの思索

このやり方がすごく成果を上げているので、人文科学や社会科学でもそのやり方を真似ているように思える。
特に、経済学は典型的だろう。
マクロ経済学やミクロ経済学みたいに、人間は合理的に行動する、とか、市場の価格は恣意的な手段で決めても長続きせず、神の手(つまりは市場原理)で決まる、みたいに、現実とかけ離れた仮定をおいて、数多くの経済モデルを作り、そこから重要な経済学の定理を導き出す。
単純な経済モデルから得られた経済学の定理で現実に通用する場面が過去にあったから、経済のグローバル化が世間に言われ始めてから、世の中の経済事象は、市場原理で決まる、いや決めるべきだ、みたいな論調が多い気がする。

経済数学の直観的方法の感想: プログラマの思索

「推計学のすすめ」「経済数学の直観的方法~確率統計編」の感想: プログラマの思索

しかし、ブルックスの「人月の神話」では、ソフトウェアにはそのやり方が通用しない、という指摘をしている。
「ソフトウェアの複雑性は本質的な性質であって偶有的なものではない」からだ。
つまり、複雑性を排除したソフトウェアは、ソフトウェアの本質を意味しないからだ。

【2】ソフトウェアの本質的な複雑さと、偶有的な複雑さの違いは何か?
ソフトウェアの本質的な複雑さは、リーマンの法則そのものを指すと思う。

リーマンの法則~ソフトウェアもエントロピー増大の法則を避けられない: プログラマの思索

リーマンの第1法則
 使われるシステムは変化する。
リーマンの第2法則
 進化するシステムは複雑性を減らす取り組みをしない限り、システムの複雑性が増す。
リーマンの第3法則
 システムの進化はフィードバックプロセスによって決まる。

(引用開始)
レーマンとベラディは、大規模なオペレーティングシステムのリリースについて、継続してその変遷を研究してきた。
そこで分かったことは、モジュールの総数はリリース番号とともに線形に増加するのに対し、影響を受けるモジュールの数はリリース番号に対し指数的に増加するということだ。
(中略)
システムプログラムの作成は、エントロピーを減らす仮定だから、本来は準安定なものである。
他方、プログラムメンテナンスはエントロピーが増加する過程であり、どんなに器用に行なっても、できるのはシステムが修正不能な陳腐化へと沈んでいくのを遅らせることだけである。
(引用終了)

(引用開始)
ソフトウェア製品開発に関する古典的問題の多くは、その本質的な複雑性と、ソフトウェアの大きさに従ってその複雑性が非線形に増大することに由来している。
(引用終了)

この文章を読んで思い出すのは、ケント・ベックがXPを生み出した経緯のことだ。
ケント・ベックは、ソフトウェア工学の授業で習った、リリース総数が増大するにつれてソフトウェアの複雑度や変更コストが増大していく経験則に対して、異議を唱えた。
時間が進むに連れて、この曲線を頭打ちにできるような開発プロセスはないのか、と。

- eXtreme Programmingの魅力を探る オブジェクト倶楽部

(引用開始)
「変化ヲ抱擁セヨ」
この呪文めいた言葉は,Kent Beck による本の副題として掲げられている. 時間を横軸に,ソフトウェアの変更にかかるコストを縦軸にプロットする.
この「時間-変更コスト」曲線は極端な右上がりになると信じられて来た(図左).
すなわち,要求分析,設計,実装,テスト,保守,と時間が進むにつれ, 変更にかかるコストが増大するというのだ.
現在までのソフトウェア開発プロセスは,この仮定上の議論が多数 だったのである.
XP はこの曲線を平坦にできるのではないか, また,そうできたとしたら,全く違った方針でプロジェクトに立ち 向かえるのではないか,という挑戦をしている(図右)
(引用終了)

こういう素朴な問題意識はすごく重要だと思う。
XPがその理想を本当に実現したのかどうか、は検証がいると思うが、そういう背景を元にアジャイル開発のプラクティスが生まれたことは、アジャイル開発が従来のソフトウェア工学と対立しがちに見える傾向を示唆しているように思える。

ちなみに、上記の第1版の「XPエクストリーム・プログラミング入門―ソフトウェア開発の究極の手法」に、上記の「従来のソフトウェア工学が提唱しているソフトウェア複雑性へのXPの果敢な挑戦」の文章と図はあるのに、第2版の「エクストリームプログラミング」から削られていることだ。
とても残念。
この部分がXPにとって一番重要な主張なのに。

【3】コードクローンと再利用性。

(引用開始)
ソフトウェア実体の本質とは、データセットやデータ項目間の関係、アルゴリズムや機能呼び出しなどが組み合わさったコンセプトで構成されたものである。
この本質は、同じ概念構造体が多くの異なる表現で表されるという点で抽象的である。
それにもかかわらず、非常に正確で十分に詳細なものである。
(引用終了)

コードクローンとは、同一アルゴリズムを各プログラマが別々の実装したプログラムのことだ。
上記は、ソフトウェアの複雑性が増大しがちな理由の一つは、コードクローンが大量に発生しがちである、と言う点を示唆していると思う。

ソフトウェア工学の論文を見ていると、コードクローンのメトリクス採取の記事が割と多い。
その理由は、コードクローンを減らす方がソフトウェアの複雑性が減るので、良い、という主張が隠れているのではないか。

では、なぜコードクローンは良くないのか?

(引用開始)
ソフトウェア実体は、どの2つの部分をとっても似ることがないので、大きさの割にはおそらく他のどの人工構造物よりも複雑なものだ。
似通っている部分があれば、2つの類似部分を1つにする。
この点において、ソフトウェアシステムは、重複要素(部品)が豊富なコンピュータやビルあるいは自動車などとは全く異なっている。
(引用終了)

その理由は、ソフトウェアの再利用が進まないからだ。
たとえば、自動車やパソコン、スマートフォンのような工業製品は、再利用可能な汎用部品を組み立てる手法と大量生産することを組合せることで、規模の経済を生かし、経験曲線効果を生かして、1個当りの製造コストを劇的に減らす。
しかし、この「規模の経済」「経験曲線効果」というコストメリットを享受しうる生産手法がソフトウェア開発には全くといっていいほど通用しない。

ソフトウェアを部品化して、スマートフォンみたいに部品を組み立てるように製造したい、と考えて、CORBAとかEJBのようなコンポーネント駆動開発、製品ファミリー群の製品開発手法であるソフトウェアプロダクトラインとか色々考えられたけれど、どれも実用的ではない。

ソフトウェア部品化の幻想: プログラマの思索

ソフトウェアプロダクトラインが解決しようとするもの~品質と再利用: プログラマの思索

だから、多額の資金を設備投資に投入して、最新の機械で汎用部品を組合せて大量生産する生産手法がソフトウェア開発には馴染まない。
ソフトウェア開発は徹頭徹尾、経験曲線効果すらも有効でない労働集約的な生産手法に似ているように思える。

【4】ソフトウェアの本質的な複雑性とは、同調性、可変性、不可視性。

【4-1】同調性は、リーマンの言う組み込まれた(Embeded)プログラム、を連想する。

「ソフトウェア・グラフィティ」の感想: プログラマの思索

(引用開始)
支配しなければならない複雑性の多くは気まぐれによるものだ。
インターフェイスを人間の社会制度やシステムに適合させるべく、いわば是非もなくそれらによって強制されているからである。
(引用終了)

最近、業務システムとかERPに僕自身が少し興味をなくしているのは、システム化したい業務そのものが元々複雑過ぎて、それを整理しようと言うよりも、現実の業務をいかに忠実にシステム化するかに注力する案件の方が多いからだ。
元々の業務が、日本的な複雑な組織体制を元に作られていれば、複雑なのは当たり前であり、それを忠実にシステム化するなら、複雑怪奇なままだ。
日本では、ERPをBPRとして捉えるよりも、自分達の業務中心に考えすぎているために、システムも複雑怪奇になりやすいような気がしている。

【4-2】可変性は、ソフトウェア品質の移植性や保守性を連想する。

アジャイル開発が重視する品質特性~保守性と移植性: プログラマの思索

(引用開始)
ソフトウェア実体は、つねに変更という圧力にさらされている。
(引用終了)

XPの言う「変化を抱擁せよ」と同じ。
ソフトウェアにとって、VerUpは宿命であり、常に変化が内在している。
ソフトウェアは変化しない固体として存在し得ない。

(引用開始)
純粋な思考の産物であってきわめて融通性に富んでいるので、ソフトウェアがより簡単に変更できるということもある。
ビルも現実には変更されるものだが、だれもが了解しているように、変更コストの高さが思いつきで変更しようとする者の気をくじく働きをしている。
(引用終了)

ソフトウェアに、仕様変更という名の保守はつきものだ。
それは簡単にできるように思えるから、簡単にソフトウェアに手を入れて、潜在バクを埋め込んでしまう。
ソフトウェア品質特性のうちの保守性を連想させる。

(引用開始)
大当たりしたソフトウェアはまずたいてい、すべて変更される。
あるソフトウェア製品が役立つと分かると、人々はもともと処理対象としていた領域ぎりぎりもしくはその領域を越えるような新しい使い方を試してみようとする。
主として、拡張機能のために変更して欲しいという圧力は、基本機能が気に入っていて新しい使い方を考えだす利用者から出される。
(引用終了)

これは、たとえば、Redmineが当初のバグ管理の使い方から、タスク管理、そして、アジャイル開発やWF型開発、さらには、事務処理ワークフロー、ハードウェア資産管理システムへ使い道がどんどん広がっていった事例を連想させる。
本来想定しなかった使い方が一般的になってしまい、その使い方をさらに使いやすくしたり、機能改善することで、ソフトウェアの複雑性がどんどん膨張する。
あらゆるソフトウェアは機能追加という変化にさらされている。

(引用開始)
大当たりしたソフトウェアは最初に書かれた対象である機械機器の通常の寿命よりも長く使用され続ける。
要するに、ソフトウェア製品はアプリケーションや利用者、慣習および機械機器といった文化的マトリックスにすっかりはめこまれているのだ。
そしてそれらは絶えず変化し続けるものであり、その変化がソフトウェア製品に容赦なく変更を強制するのである。
(引用終了)

たとえば、OSやDBやミドルウェアのバージョンアップとか。
あるいは、サーバー本体のリプレースとか。
たとえば、WindowsXP廃棄対応、WindowsServerのリプレース、OracleのVerUp、RailsのVerUpとか、iOSやAndroidOSのVerUpとか、色々思い出す。
つまり、ソフトウェア品質特性の移植性を連想させる。

こういうミドルウェアやOSのVerUpに伴うプログラム変更作業は、とてもしんどいものだ、と開発者なら誰でも知っている。
こういうつまらない開発基盤のVerUp作業は、ソフトウェアの外にある外部環境の変化によって生じるものであり、避けることは出来ない。

【4-3】不可視性は、ソフトウェア設計の難しさを連想する。

(引用開始)
ソフトウェアの構造を制限したり単純化したりすることは進歩したにもかかわらず、その構造は本質的に視覚化できないままになっている。
そのため強力な概念上のツールを作る意欲を阻害している。
その欠落は1人の人間の頭の中のデザインプロセスを妨げるばかりでなく、複数の人間の間でのコミュニケーションもひどく妨害する。
(引用終了)

UMLやDOAは、ソフトウェア構造を視覚化する問題を解決しようと試みていた。
SySMLもその流れだろう。

複雑性をコントロールするための設計技法は、歴史上いくつか考えれてきた。

たとえば、Nティア設計。
つまり、レイヤ化。

another level of indirection
「もう一段の間接参照」を導入すると、コンピュータのほとんどの問題は解決できる。

NFuji's Café: 「Beautiful Code」を読む(中)

ポインタを制する者はプログラミングを制する: プログラマの思索

MVCモデル、通信プロトコルの7層モデルもそういう考え方だろう。

他に、渡部幸三さんの観点でのDOAでは、業務・機能・データの3層構造の業務システムにおいて、業務レイヤとデータモデルのレイヤに複雑性を押しこんで、機能レイヤは複雑性をできるだけ減らす設計が良い、と提唱していた。
すなわち、機能レイヤはまさにプログラミングレベルなので、その部分の複雑性はできるだけ減らして保守性を高めようとする考え方。
つまり、複雑性というエントロピーは一定で変わらないと仮定した場合、人が携わる業務レイヤと、データモデルのレイヤに複雑性を落としこんで、複雑性をコントロールしようとするわけだ。

だが、これらの手法で、ソフトウェア本来の複雑性が本質的に解決されたのか、と問うてみると、正直分からない。

【5】一方、ソフトウェアの偶有的な複雑さは個別撃破している。

「高水準言語」は、たとえば、VBよりもRuby。
たとえば、VBはListやHashなどの基本ライブラリのAPIが非常に不足していて使いにくい。
たとえば、Rubyなら、そういう低レベルなライブラリは非常にAPIが揃っていて、VBよりも1行で書ける。
つまり、複雑性を軽減している。

「タイムシェアリング」は、たとえば、コンパイラ言語よりもインタプリタ言語、継続的ビルド管理、構成管理を指すのかな。

(引用開始)
考えていた内容をすっかりというわけではないが些細な点でどうしても忘れてしまう。
(引用終了)

この部分は、まさにソース管理、構成管理を連想させる。
たとえば、CVS、Subversion、Gitに至るまでの構成管理ツールの歴史を振り返れば、ソフトウェア開発プロセスにおけるブランチ管理、マージなどの作業の複雑性は軽減されている。

「統一されたプログラミング環境」はたとえば、VisualStudioやEclipse、IntelliJとか。

つまり、ソフトウェアを開発する作業そのものが生じる複雑性は、今までの歴史で生み出された技術によって、多少は軽減されてきた。
しかし、だからと言って、ソフトウェアの本質的な複雑性を攻略できたわけではない。
あくまでも、以前よりも大きい複雑なソフトウェアをコントロールできるようになった、というだけだ。

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2016/12/17

WindowsのRubyのバージョン管理はuruを使う

WindowsのRubyのバージョン管理はuruを使うと良い、という記事を見つけたのでメモ。

【参考】
Windows7でRubyのバージョン管理!pikの代わりにuruを使う。 - 思い付くまでタイトル未定

pikの替わりにuru~windowsで複数バージョンのrubyを切り替える~ - Qiita

jonforums / uru / wiki / Downloads ? Bitbucket

複数のRuby環境構築はrvmかpik: プログラマの思索

もうpikは使えなくなった。
代わりにuruをインストールする。

uru_rt.exeを、C:\toolsに配置
環境変数PATHにC:\toolsを追加

cd C:\tools
uru_rt admin install

uru_rt admin add C:\Ruby-2.2\bin

uru_rt ls
220p0 : ruby 2.2.0p0 (2014-12-25 revision 49005) [x64-mswin64_100]

uruはRubyのバージョンだけでなく、Gemも切り替えてくれるので便利。

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